「どっちがどっち まぎらわしい生きものたち」

梁井貴史(著), 金子貴富(イラスト)「どっちがどっち まぎらわしい生きものたち」について。

71tLDAGGoTS_SL1000_.jpg トリヴィアとおやじギャグ満載の本である。
どの項も主たる記述内容はトリヴィアに類する知識。そしてあちこちにおやじギャグが入っている。

内容については何も書かない。
おやじギャグぶりに着目して、いくつか紹介することにする。

 俗にいう「タヌキ汁」の材料は、じつはアナグマの肉で、 冬ごもり前が最高に美味といわれています。 タヌキの肉は泥臭く、脂も強すぎて、とても食べられたものではないそうです。 「タヌキそば」 は美味ですが。
 将棋の手で 「穴熊」 はありますが、 「狸」 という手はありません。 そのかわり形勢不利を装って逆転の機会を窺う「狸親父」は存在します。

狸汁が実はアナグマというのは知らなかった。といっても食べたことはない。

次は全くのおやじギャグ。
 余談ですが、イモリ (井森) は芸能界にいますが、 ヤモリはいません。タモリはいます。

 はじめに
 生きものの大きさの表し方について
 
Part1 どっちがどっち?~似て非なる生きもの~
  哺乳類 
ムササビとモモンガ /アフリカゾウとアジアゾウ /シカとカモシカ /イタチとテン /ニホンイタチとチョウセンイタチ /タヌキとアナグマ /ヤマアラシとハリネズミ /ノウサギとカイウサギ /ドブネズミとクマネズミ /ミーアキャットとプレーリードッグ /ニホンリスとタイワンリス /ジュゴンとマナティー /イルカとシャチ /アシカとアザラシ /トドとセイウチ
 
  両生類・は虫類 
イモリとヤモリ /トカゲとカナヘビ
 
  貝・エビ・カニ 
ウミウシとアメフラシ /ナメクジとヒル /タニシとカワニナ /アワビとトコブシ /カメノテとフジツボ /カブトエビとカブトガニ /イセエビとロブスター
Coffee Break イカの墨とタコのってどうちがうの?
 
  魚 
メダカとカダヤシ /フナとコイ /ドジョウとナマズ /サケとマス /カレイとヒラメ /ウナギとアナゴ /マグロとカツオ /シシャモとカペリン /トビハゼとムツゴロウ /ウツボとウミヘビ /フグとハリセンボン /シラウオとシロウオ /ニッポンバラタナゴとタイリクバラタナゴ
Coffee Break みそ汁のアサリの中の小さなカニ
 
  虫 
ダンゴムシとワラジムシ /ヤスデとムカデ /チョウとガ /モンシロチョウとスジグロチョウ
Coffee Break 「におい」で窮地を脱する虫たち
ミツバチとハナアブ /ニホンミツバチとセイヨウミツバチ /バッタとイナゴ /カナブンとコガネムシ /アリとシロアリ /ゲンジボタルとヘイケボタル
 
  鳥 
オウムとインコ /フクロウとミミズク /ツルとサギ /カモメとウミネコ /ワシとタカ /ニホンキジとコウライキジ
Coffee Break 首の回る生きもの、回らない生きもの
アヒルとガチョウ /ガンとカモ /ハシブトガラスとハシボソガラス /ウズラとコジュケイ /何と何が仲間?
Coffee Break ほとんど採集されていない生きもの
 
Part2 けっきょくナニモノ?
   ~まぎらわしい名前の生きもの〜
  同じ名前 
イノシシ /カジカ /カマキリ /クマ /シャコ /ヒガイ /ホトトギス
 
  名付けミス 
タラバガニとズワイガニ /ヨツメウオとヤツメウナギ /ホンソメワケベラ /コマドリとアカヒゲ
Coffee Break 鳴き声をカン違いされた生きものたち
シロサイとクロサイ
 
  ホントはいない!? 
アカトンボ /カジキマグロ
 
  珍名・奇名 
コンペイトウとダンゴウオ /ウシノシタ
Coffee Break 「どっちやねん」とツッコミたくなる名前
オコゼ /ウッカリカサゴ /オジサン /タツノオトシゴとタツノイトコとタツノハトコ /リュウグウノツカイ /ヒャッポダとヒバカリ /シフゾウ
Coffee Break どちらの名前が先?
 
 あとがき
次は役にたつかもしれない話。
 昆虫博士の名和秀雄氏は「カメムシが食べ物の中に潜りこんでいるとは知らずに、ある食べ物を食べたところ、嫌な味が口中に広がり、夜になってもご飯を食べる気にはならなかった」と記しています。カメムシを口に入れただけで、食欲が減退するとなると、カメムシはダイエットに使えるのではないでしょうか。
 カメムシのにおいの成分を化学合成したスプレーをつくり、何かを食べたいと思った瞬間、口の中にワンプッシュ。口中に広がる強烈な不快感。食欲も一挙にどこかへ吹っ飛んでしまう(はずです)。ダイエットのために、回虫などの寄生虫を飲んで栄養分を横取りしてもらうとか、整形外科で脂肪吸引手術まで決断する女性にとっては、「カメムシのにおいスプレー」のほうがナチュラルフレイバーで安全だし、手っ取り早いと思うのですが。空腹感を覚えるたびに口にシュッ。カメムシだけでなく、テントウムシとアゲハチョウの幼虫の発するにおいを加えて3つをブレンドしたら、いたたまれず町内を走りまわって、運動まですることになって効果抜群かもしれません。

香水の原料には麝香など、動物の生殖腺やその分泌物が使われているものがある。そのまま臭うと耐えられないものもあるやもしれぬが、そうならカメムシも香水の原料になるかもしれない。口に入れるのはちょっとどうかとも思うけど…。

東京のお台場の新交通システムの愛称は「ゆりかもめ」というが、今まで単に港に屯する鳥に親しみをもって名付けたものと思っていたのだけれど、実は深い話だった。
「ミヤコドリ」ではない!?
都の鳥ユリカモメ

 ユリカモメ(百合鷗)は日本には冬鳥として飛来します。ユリカモメは別名「ミヤコドリ(都鳥)」とよばれ、東京都の鳥 (都鳥)となっています。
 しかしミヤコドリという別種の鳥がいて、混乱してしまいます。つまり、東京都の鳥 (都鳥)は 「ミヤコドリ」なのですが、ミヤコドリではなく、「ミヤコドリとよばれている鳥」というややこしさです。

「名にし負はばいざ言問はむ都鳥」の都鳥はどっちなんだろう?

ミヤコドリはチドリ目ミヤコドリ科、ユリカモメはチドリ目カモメ科。


次は比較的よく知られている話。
 アヒルの肉はペキンダックとして、また卵はピータンとなって美食家の胃に納まります。ガチョウの肥大した肝臓をフォアグラ (フランス語。 Foie「肝臓」・gras「肥満した」)といい、トリュフ、キャビアと並んで世界三大珍味のひとつとされています。
 しかしその実体は、脂肪を添加した蒸しトウモロコシを、 漏斗を使ってガチョウの胃に無理やり流しこむことで、 栄養過多により肥大化してしまった肝臓です。 そのいわば病気の肝臓 (脂肪肝) がフォアグラです。
 前記したペキンダックにしても、餌を強制的に食べさせ、暗くて狭い場所に閉じこめて運動させないで肥育させたものです。
 両者とも肉や卵のほか、羽は羽布団の材料としても利用されています。

中華料理でペキンダックが出てくるといつも思うのだが、ペキンダックの肉はどうしているんだろう、一度は食べてみたいものだがと。そのペキンダックも監禁生活を強いられていたのか。
また知り合いが言っていたのだが、脂肪肝が食べられるなら、肝臓がんとかはどうなんだろうと。ものすごい速度で増殖するがんが食料危機を救うのではないかと。

次は完璧なおやじギャグである。
 クマは襲う際、後足で立ちあがり前足の鋭い爪で一撃してきますが、その一瞬のすきをついてサッと身をかがめ、クマの股間に潜りこみます。 そしてタマタマをひきちぎるくらいの勢いで、渾身の力を込めて引っ張ると、さすがのクマも戦意喪失、「タマりませ〜ん」と退散するといいます。もっとも、この方法で助かったという人をまだ聞いたことはありませんが。おそらく意を決して潜りこんだまではよかったのですが、運悪く相手がメスだったのかもしれません。運の悪いことを 「ついてない」といいますが、 意外とこれが語源だったりして。
ノーコメント。

ここらで一息。明日は動物の名づけについてのトリヴィアで楽しんでもらおう。

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六二郎。六二郎。

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