マイナンバーカードを返納する人がいるらしい

今日も「システム・エラー社会」の紹介は先送りして、今、結構話題になっている話から。

というか、同書ではとりあげられていない(あまりに稚拙だからだろう)システム・エラーが国家的に組み込まれた事例。


202306023135.jpg その話というのは、このところ毎日のように報道されるマイナンバー、マイナンバーカードをめぐるトラブル。
これに愛想をつかしたのか、マイナンバーカードを返納する人が出ているらしい。有名人ではラサール石井しが返納したことが報じられていた。

マイナンバーカードの返納には、政府に対する抗議の意味はあると思うけれど、それによってマイナンバーの呪縛から逃れられるわけではない。カードを持とうが持たまいが、マイナンバーは付いたままだし、過ちを改めることが絶対にない政府にしてみれば、保険証がないと困るだろうと嘯くだけだろう。

報道によると、交付されたマイナンバーカードを見たら、他人の顔写真が付いていたというようなこともあるらしいが、こういうときはやっぱり返納しなければならないだろう。逆に自分の顔写真なのに他人のマイナンバーが付いていたらこれ幸いと他人に成りすますことができて良いかもしれない。

運転免許証でもこういうミスがあるのだろうか、ちょっとググってみたら、免許証の交付ミスというはいろいろあるらしいが、検索で見つかったのは、免許車種の誤記載とか、試験不合格者への交付というようなもので、他人への交付というのは見当たらなかった。


そういうことは例外だとして、私がマイナンバーカードをいち早く作ったのは、マイナポイントとかがもらえるようになる前のことで、それはe-Taxをするのが第一の理由だった。もう一つの理由が、私になりすました他人がマイナンバーカードを取得すると困ったことになりそうだ、そんなことをされる前にちゃんと取得しておこうということも考えた。

おそらく住民記録にマイナンバーカード交付済とかいうチェックがあるだろうと考えた。もっともカードを紛失したと偽って他人が私のマイナンバーカードを取得するかもしれないけれど。


この問題に関連して諸外国の国民ID制度とカードの利用についての報道もあった。それによると、国民ID制度を持っている国でも、IDカードを発行しているとは限らないようだ。韓国は全国民にカードを発行したようだが、40%もの人が紛失しているとかで、紛失届がネットできるようになっているのだそうだ。
国民IDを利用した行政サービスなどで、わざわざセキュリティICカードを読ませるようなシステムはあまり作られていないようで、IDとパスワードで済ませているということらしい。知人の韓国の人も韓国政府への手続きを日本からネットで済ませたと言っていたが、もちろんIDとパスワードで本人認証しているようだ。

そもそもマイナンバーカードというセキュリティICカードは、ネットサービスへ入る鍵の役割だというのが本来のポリシーだと思うのだけれど、近年明らかになったゴタゴタを見ると、鍵の役割は全く果たせていないようだ。他人の鍵でも入れてしまったり、そもそも鍵がなくても役人たちには情報は筒抜け。

そういえば公金口座の紐づけを間違った事象では、前の人がログインした状態で処理を中断した場合、後の人が前の人のマイナンバーで操作できてしまうというような説明があった。このプログラムを作成したのはF社だそうだが、以前、F社のSEが、端末からのログイン時だけにICカードを使うのは、途中で操作者が変わるおそれもある、無操作が一定時間続いたらカードを読みにいくとかの工夫が必要だというようなことを言っていたな。

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