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2019/11/02

第16回世界訴訟法会議=XVI World Congress on Procedural Law

今日から神戸ポートピアホテルを会場に、第16回世界訴訟法会議が4日の予定で開催されている。

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基調講演は以下の三人が行った。

三木浩一「現代のコンピューター関連技術は司法手続にとって歓迎すべき友人か、それとも招かれざるトラブルメーカーか?」

Frédérique Ferrand "Faut-il s'adapter ?  De l'avenir du procès civil : reddition ou résistance ?"

Margaret Woo "Technology, the Global Economy and New Concepts in Civil Procedure"

三木先生の話は大変わかりやすく、要するに電子提出やテレビ会議システムの利用などのテクノロジーは、訴訟手続が積極的に利用して改善に使おうというもので、まあ歓迎すべき友人だが、電子証拠とかビッグデータのような事実認定に使わざるを得ない新しいトレンドは、招かれざるトラブルメーカーであるというものだ。

また、Woo先生の話も、テクノロジーの訴訟手続への影響が訴訟の適正手続の観念を変えるかもしれないというもので、合意がクリックで済まされること、送達がネット通知で済まされること、そして物理的な出頭から電子的な出頭に変わるということが、それぞれ手続の適正さの中に受容されることでデュープロセス概念が変容してくるというのである。

これに対してフェラン先生の基調講演は、とっつきにくい。

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基本的には、情報化とグローバルな競争とが司法にも及んできて、それが司法を新自由主義的な過剰な競争社会と監視の下におくおそれがあるため、これには抵抗しなければならないということであろうが、司法に対する3つの影響(信頼強化、技術活用、柔軟性促進)はそれぞれ一筋縄では行かないメリットとデメリットとを併せ持っていて、その評価は必ずしも良くないものではない。様々な評価が可能な変化が、しかし監視を必要とするという結論に結びついている。その道筋が、途中で迷路のように感じられた。

それはともかく、フランスの、パリ商事裁判所やパリ控訴院の一部では、ブレグジットを機にロンドンに採られている商事トラブルを取り返すために、英語による審理を可能としているとのこと。これは驚きである。

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