アイドルの自殺と安全配慮義務違反
提訴の記事で、一方当事者のみからの情報ではあるが、いわゆるアイドルの皆さんの過酷な裏側を見る思いがする。
あまちゃんでもそういうところはあったが、いわゆるトップアイドルにはそれなりの、トップになれないレベルにはさらにそれなりの、そして地方のアイドルでも決してのんびりとしているわけではないということであろうか。
農作業もする農業アイドルというのは、なんとなくNHK好みのような存在ぽいが、いて不思議はない。
その中で、そのメンバーであった大本萌景さんの自殺はいくつかのサイトで取り上げられていた。
大本萌景(愛の葉ガールズ)の死因理由は自殺?事故やメンバーとの不仲の噂?
この記事ではダントツの人気を誇ると書かれている。
愛媛県ご当地アイドル『愛の葉Girls』 大本萌景さんの死に思うこと
このブログの方は愛媛プロレスの広報として何度も仕事を一緒にしたという方で、よくわからないまま関係者を一方的に非難したり、ひどい言葉を投げつけたりするのはやめてほしいというのが趣旨である。
その上で、冒頭の記事のように、遺族が事務所を安全配慮義務違反で提訴するに至った。
記事中で弁護団が主張しているのが以下のようなこと。
弁護団によると、大本さんは1日の拘束が12時間を超えることもあり、遅刻すると報酬が減額された。学業との両立に悩み、17年8月、事務所に脱退の意向を伝えると、従業員から「また寝ぼけたことを言い出したらぶん殴る」とLINE(ライン)でメッセージが届き、今年3月には社長から「辞めるなら1億円払え」と告げられたという。大本さんは通信制高校を辞めて今春、全日制高校に入る予定だったが、弁護団は、事務所から必要な費用を借りる約束が果たされず、入学を断念したとしている。
当の本人がすでに亡くなっているので、そこに至るまでの経過はLINEならログが残っているのであろうし、その他の言動もメモが残されているのかもしれない。
これが本当だとすれば、アイドルとして芸能活動をすることの怖さは、騙されてAVに出演させられるといったパターンだけではないということを、改めて示したものとなるだろう。
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