book:追風に帆を上げよ
アーチャーの小説は、この種の一族年代記物が多いが、代表作の一つとなることは間違いなしだ。またこれまでのアーチャーの作品が思い出されるのも同じで、百万ドルをとり返せ! とか、ケインとアベルとか、めざせダウニング街10番地とかの諸要素が組み合わさった作品となっている。
前回の最後は、マルチネスの追っ手がセバスティアンとブルーノの乗った車をトラックで襲うというところで終わっていたが、今回もまた、悲劇がラストを飾っている。ただし、前回の最後の悲劇と同様に、具体的にどうなったのかは分からないまま、次回作発表まで待たされるという趣向だ。
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