news:札幌市で年間100人もの生活保護+孤独死と推計
道新:生活保護者の孤独死43人 札幌市「異変察知は困難」 4~6月
貧困の挙句に孤独死となった事例が社会問題となり、札幌市が初めて調べてみたそうだ。
札幌市内で誰にも知られず自宅で亡くなった一人暮らしの生活保護受給者が、今年4月から6月の3カ月で43人いたことが27日、同市のまとめで分かった。生活保護の支給を「死去」のために廃止した人のうち、親族などからの速やかな通報で手続きした人を除いたケースを初めてまとめた。遺体発見までの時間や性別、年齢層の分析はしていない。
この43人が四半期の数なので、4倍したら172人となる。
時期的には例えば暖房を止められて凍死ということが比較的少ないとみられる春の四半期なので、冬はもう少し多くなるかもしれない。
同市保健福祉局は「今回の調査から、少なくとも年間100人以上は孤独死していると考えられる」と推測しているというが、この推測はどうもかなり控えめな推測すぎて、年間200人近くの人が、という方が性格かもしれない。
しかし問題はこれだけではない。この数は、曲がりなりにも生活保護を受給していた人たちの数で、生活保護の受給を手続的にはねられた人たちは入っていない。そして札幌市で孤立死が問題となった姉妹のケースは、生活保護を不当にも拒まれた挙句の不幸なケースだったのである。
貧困の中で亡くなってしまうケースは、札幌市で年間控えめに見ても200人は下らないと見たほうがよさそうである。ちなみに札幌市の人口は約190万人。日本の総人口約1億2700万人のうち1.5%を占めるにすぎない。逆に言うと、貧困の中で亡くなってしまう人の数は日本全体に引き直すと1万人から2万人の間となりそうである。
なお、上記の記事では、死因について分析していないというのであり、死亡したことは生活保護支給打ち切り理由で死亡となっていたものを拾ったというのであるから、自殺者統計との関係は不明だ。日本の年間自殺者数が約3万人で、その多くが経済的理由によるものだが、上記の数字がその中に大部分吸収されるものなのか、それともその外側に位置するものなのか、全くわからない。
札幌市としてはさらなる追跡調査により正確な状況分析をすべきだし、また全国で同様の調査をして実態を明らかにしていって欲しいものだ。
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