jugement:分譲マンションに携帯電話アンテナをたてる契約
分譲マンションの屋上に携帯電話のアンテナを設置するためにした10年間の賃貸借契約は、共用部分の処分行為に当たり、区分所有者の全員の同意を得て締結する必要があるため、区分所有者の過半数の同意を得てなされた契約は無効だとされた事例。
区分所有者の総会で過半数による同意があっても、表見法理の適用もないとされている。
マンションなどの区分所有法については、やや高いが、以下の「建物の区分所有等に関する法律」と「被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法」の逐条注釈書が参考になる。
しかし、携帯電話会社にとっては痛手であろう。
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コメント
携帯の電波の危険性が結論に影響したのかも。判決理由では,控えめに触れているにとどまるが,控えめにしたのは穏当な判決文を書くためであり,本音は別かも。
投稿: kisslegg | 2008/06/22 17:59