arret:慣習の効力を認めた最高裁判決
民法263条は,共有の性質を有する入会権について,各地方の慣習に従う旨を定めており,慣習は民法の共有に関する規定に優先して適用されるところ,慣習の効力は,入会権の処分についても及び,慣習が入会権の処分につき入会集団の構成員全員の同意を要件としないものであっても,公序良俗に反するなどその効力を否定すべき特段の事情が認められない限り,その効力を有するものと解すべきである。
この判決には二人の裁判官が反対意見を述べており、きわどい小差であった。
そして、慣習といっても、事実認定としても、また組合員の総有財産を失わせるような処分には全員の同意が必要と解すべきであるというのが、少数意見の趣旨である。
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