IT法廷って・・。
yahoo!news:富山地裁:分かりやすい裁判へ 大型モニター設置したIT法廷公開 /富山
モニターのついた法廷を裁判員裁判だけでなく民事裁判に利用するのは、それはとてもよいことであろう。
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導入されたのは、法廷両脇の大型モニター(65インチ)2台と、裁判員や検察官用の小型モニター(15インチ)11台のほか、書類を画面に表示するカメラなど。証拠や、弁護人の意見を表示することで、被告や傍聴人も画面で見ることができる。証人などが画面に図を描ける「タッチペン」も備えた。
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しかし、こういうNetがないのをIT法廷と称するのは外国人に対して恥ずかしくないのか?という疑問を禁じ得ない。
もちろん、小さく産んで大きく育てるということならよいのだが。盲目的にハッカーが怖いからネットにはつながないというのでは、魂を吸い取られるから写真は写さないというのと同根である。
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コメント
ITって情報技術のことだから、
インターネットやイントラネットがなくても
特に恥ずかしくないのでは?
投稿: 匿名希望 | 2008/02/22 22:05
まあそうやって、日本ではネットがなくてもIT法廷と名乗ることができるんですと説明する役にはなりたくないものですが。
投稿: 町村 | 2008/02/22 22:54
ネットワークが必要ならば、当事者が公衆無線LANで持参したノートパソコンに接続すればということなのでしょう。
「インターネットに接続するとハッキングされるぞ!」とむやみに恐怖を感じる中高年は公務員部落だけじゃなくて、民間でも(大学でも(自嘲))大勢いますから。
投稿: ハスカップ | 2008/02/23 14:12
ネットとつなげて何をしようというのか,という問題はないわけではないですね。
投稿: 小倉秀夫 | 2008/02/23 17:23
多分ネットで何をやるのか思いつかない人が名付けたんでしょうね。
投稿: 町村 | 2008/02/23 18:01
で,町村先生は,ネットにつなげることにより,どのようなことをできるようにすべきだとお考えですか。
もちろん,私も,具体的な案件との関係で,裁判所の建物内で裁判官にゲームをしてもらったり,WinMXを使うとどうなるのか見てもらったりなどしてもらったことはあるので,全く意味がないとまではいわないのですが,そのようなレアケースに対処するだけであれば,当事者の側がネットに接続できる機械をそのときに持参すれば済むような気がします(むしろ,裁判所には,建物内に公衆無線LANの基地局を置いていただいた方が,汎用性があって助かります。)。
投稿: 小倉秀夫 | 2008/02/23 19:05
それは小倉さんの認識はともかく、裁判所の皆さんは順繰りに諸外国に見聞を広めに行かれているから、アメリカのIT法廷なるものがどんなに先進的かは知っていることでしょう。
たとえe-filingは敷居が高いとしても、せめて各種データベースにはアクセスしてくれてもよいし、電子速記がネットを通じてモニターに流れるようにしてもよいと思います。
というか、画面で場所を特定したりできるという説明を見ると、法廷内LANはさすがにありそうですけども。
投稿: 町村 | 2008/02/23 22:07
今回の日本の「IT法廷」はニュージーランドの法廷と似ています。ちがうのはあちらが当事者の背後のディスプレイが100インチ前後と大画面なことかな。
投稿: ハスカップ | 2008/02/24 16:21