ひとつひとつ
29
いつか来た道を 一人歩く
そして 心打つ風に 今日の空を仰ぐ
あの日 微笑をくれた あの花たちに
出逢えるはずもないことは分かっていた
あの時のまま 止まった時間の中に
今 私は自分を探している
君は確かに ここに微笑んでいた
そして確かに そこには私が微笑んでいた
違えた季節に 春の夢を追う
私無き場所に 私を求める
風は泣き 木の葉が叫ぶ
「時の流れの無常は未来を創っていくため
過去を信じるより明日を信じることだよ・・・」
冷えたアスファルトは 風の道となり
私の想いを吹き飛ばしていく
あの日は もう ここには無い
けれど 風が運ぶ微かな薫りに
心に咲いていた花たちの笑みを感じた
感傷に心慰めようとしていたのか・・・
この風に 明日の自分を乗せてみよう
そして どこまでも追いかけてみようか・・・
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