おしどりマコさん・ケンさんの放射線内部被(音声)
2012年10月28日 東村山
マコ:
最近の話という事で、そうだ、私あの話をしたいんだよね。
ネステレンコさんの話。
10月18日にベラルーシのベラルド研究所のネステレンコ所長が日本に来られていて、
16から来られていたんですけどね、
17で福島で講演をして、18日に福島のあちこちを視察されるという事で、
私が同行取材をさせていただいて、
ネステレンコさんと、いろいろ周ったんですよ。
で、その、ベルラド研究所というのは、
チェルノブイリの事故後ベラルーシでその研究所があったんですけど、
きちんと測定の頃をみなさんに教えたり、いろんな測定を意欲的にすると、圧力がかかってつぶされまして、
国立の研究所だったんですけれど、で、
所長が民間の放射線研究所を立ち上げなおしたというところがベルラド研究所なんです。
で、そこのベルラドから出ているチェルノブイリの報告書。
ヤブロコフ・ネステレンコ報告書というんですけれど、
ケン:この人ね、
マコ:
息子さんなんですよ、アレクセイ・ネステレンコという息子さんで、
お父さんのワシリー・ネステレンコさんが、ベルラド研究所を立ちあげられて、
2008年だったかな、お亡くなりになられたので、息子さんが後を継がれているんです。
で、そのヤブロコフ・ネステレンコ報告書というのは、
チェルノブイリの事故の後、スラブ語の文献とかにも沢山あたっておられるので、
健康被害の全貌にかなり近づいてものの一つと言われてますね。
ニューヨーク科学アカデミーの報告書もかなり、全貌に近づいていると言われていますけれど、
福島県福島市の駅前から始まって、渡利地区に行き、花見山の方ですね、
花見山を周って、そのあと伊達市の小国地区というところに行ったんですよ。
伊達市の小国地区というのは、避難勧奨地点で、
避難勧奨地点というのは、その地域の人達が全員避難するんじゃなくて、
線量が高いお家だけね、測って、ここは避難してください。
その隣は線量が低いんで、ま、いいです。っていう、
その、地域が一斉に避難するというんじゃなく、
本当に隣同士で避難したりしなかったりという、
避難勧奨地点だけ避難するという地域なんですね。
その測定方法もちょっと不思議なんですけれども、お家の真ん中と玄関先を測って、両方測って、
それで3.2マイクロシーベルト/h。
どちらかが出たら避難するという運用なんですよ。
だから、隣同士のお家でも、一方は「避難して下さい」と言われて、
こっちは「避難しないでそのまま住んで」って言われたり、
その隣同志のお家でも変な話で、
そのすごく近くても渡り廊下がなければ2軒とみなされて、
少し離れていても渡り廊下があれば1軒とみなされるんですね。
なので、その日に尋ねたお家は、
子どもの世代の家は避難出来たけど、親の世代の家は渡り廊下が無かったので避難できなかったとか。
同じ敷地で隣同士なんですけどね、そんなふうな運用なんです。
ケン:なるほど
マコ:
これが小国地区というところでお母さんお一人に来ていただいて、話をいろいろと聞いたんですけど、
小国地区の小学校。
すごく見にくいんですけど、小学校の中にモニタリングポストが二つあるんですよ。
ここにモニタリングポストがあるんですけど、二つ並んでいるんですよね。
小国地区の小国小学校はすごく線量が高いところだったので、
早い時期にモニタリングポストを自力で一つ入れられたそうなんです。
それが、アメリカ製のモニタリングポストで、
すごく性能が良くて、すごく敏感に線量を測定するんですよ。
高いところは高言っている測定値を出すモニタリングポストだったんですけど、
それが高めの値を出すので問題だという事になり、
富士電機のモニタリングポストをたてなさいという事になり、
アメリカ製のモニタリングポストの横に富士電機のモニタリングポストが立っているんですね。
そのアメリカ製の初期にたてたモニタリングポストは電源を今抜かれていて、
なにも測っていないという状態で、
まぁ、福島県内では少し低めに出るんじゃないか?と言われている
富士電機のモニタリングポストだけで測定しているということでした。
小国小学校のこの二つのモニタリングポストというね、
ケン:ふしぎやね
マコ:
ちょっと、なんか不思議な話しの一つ、はい。
で、あの、本当に避難勧奨地点がすごく高くて、
太陽光だから電源入れててもいいんじゃないかと思うんですけどね、
太陽光じゃないのか、あれパネルが出てるんだ、ごめんごめん、
それで、小国小学校の子どもたちが、避難勧奨になったお家は避難していて、
避難先から小学校に通ってくるんですよ。
なので通学バスで通ってくるので、
そのお母さんがおっしゃるには「通学バスの乗り降りのところが高いんでうす」と。
で、小学校の向かいの道路が、茂みのところなんですけど、
そこが通学バスの降り口になっているそうなんですけど、
そこがね、10マイクロシーベルト/h前後なんですよ。
場所によって、6とか7とか9とか11とか12とかで、
それでこれは17マイクロシーベルト/h出してますね。
なので、降り口なのに、せっかく避難しているのに通学バスで毎日そこに降りると、
それが、「子どもにそういう事をさせたくないので除染してほしい」と、言っているけれども、
除染はあんまりされないし、除染したとて、そんなに下がらないという事でしたね。
で、ネステレンコさんが今回一番驚いたのが、この小学校のここで、
これプールなんですけれどもね、横にフェンスがあって、
このあたりを、学校の外を測ると非常に高くて、
27.6マイクロシーベルト/hだったんです
もう、ネステレンコさんが何度も
「今、この小学校には子ども達はいるのか?」と質問されて、
「います。授業中です」
あの・・・非常にショックを受けておられました。
で、ネステレンコさんに聞くと、
「予想以上に福島原発の汚染がひどい」ということで、
「じゃあ、ネステレンコさんの予想ってどの位だったんですか?」
「想像の値ってどのくらいですか?」って聞くと、
「福島原発の汚染は、ひどくても、一番高いところで1マイクロシーベルト/hだと思っていた」
とおっしゃったので、逆にそれは私ビックリして、
「それは、千葉とか東京でもそれくらいの値は出ますよ」とか言って、
ベルラド研究所にすら福島原発事故の汚染の実態が伝わっていないという事にすごく驚きました。
これは・・・びっくりしちゃうよね。うん。
まァ、私たち、こんなに線量が高いところに行くとは思っていなかったので、
私たちもすごくビックリしましたけれどもね、すごく、うんうん。
ネステレンコさんとそのあと、飯館村に行ったり、
福島市に戻って、福島市のお母さん方とお話をしたりとかされていて、
それでその、小国地区のお家を測った時に、2階が線量が高いんですね。
お家の中の、やっぱり屋根が近いからです。
でも、伊達市は屋根は、住宅の除染をしない事に決定したので、
屋根の除染をするなら自腹なので、「うちはできないんだ」とおっしゃっていて、
でも、子供部屋が2階にあって、
「子どもたちが戻ってきてもここの部屋で寝かさない方がいい」と、
そういう話をしながら、
小学校の横が27マイクロシーベルト/hだったので、
ネステレンコさんが福島のお母さんたちに
「なぜ母親たちは裁判を起こさないんだ?」という質問をされていて、
「子どもたちを守らないと、戦わないと」っていう話をされていたのが印象的でした。
ーーネステレンコさん来日の際の記者会見(マコさんが司会です)ーー
「人が住んでいるところにもかかわらず、 福島は線量が高い。 想像以上に高い」
アレクセイ・ネステレンコ所長記者会見 10/20(内容書き出し)
<質疑応答前半>アレクセイ・ネステレンコ所長記者会見 10/20(内容書き出し)
二分する被ばくへの対処方とエートス上杉隆氏10/20
アレクセイ・ネステレンコ所長記者会見 (質疑応答後半・内容書き出し)
他の講演ーー
「正しい情報を普及させるために」
ベルラド放射能安全研究所・アレクセイ・ネステレンコ所長(動画書き出し)
マコさん・ケンさんの講演の続きはこちら↓
ガラスバッジの積算線量は信用できる?
10/28おしどりマコさん・ケンさん(内容書き出し)&事故前の線量
2012年10月28日 東村山
マコ:
最近の話という事で、そうだ、私あの話をしたいんだよね。
ネステレンコさんの話。
10月18日にベラルーシのベラルド研究所のネステレンコ所長が日本に来られていて、
16から来られていたんですけどね、
17で福島で講演をして、18日に福島のあちこちを視察されるという事で、
私が同行取材をさせていただいて、
ネステレンコさんと、いろいろ周ったんですよ。
で、その、ベルラド研究所というのは、
チェルノブイリの事故後ベラルーシでその研究所があったんですけど、
きちんと測定の頃をみなさんに教えたり、いろんな測定を意欲的にすると、圧力がかかってつぶされまして、
国立の研究所だったんですけれど、で、
所長が民間の放射線研究所を立ち上げなおしたというところがベルラド研究所なんです。
で、そこのベルラドから出ているチェルノブイリの報告書。
ヤブロコフ・ネステレンコ報告書というんですけれど、
ケン:この人ね、
マコ:
息子さんなんですよ、アレクセイ・ネステレンコという息子さんで、
お父さんのワシリー・ネステレンコさんが、ベルラド研究所を立ちあげられて、
2008年だったかな、お亡くなりになられたので、息子さんが後を継がれているんです。
で、そのヤブロコフ・ネステレンコ報告書というのは、
チェルノブイリの事故の後、スラブ語の文献とかにも沢山あたっておられるので、
健康被害の全貌にかなり近づいてものの一つと言われてますね。
ニューヨーク科学アカデミーの報告書もかなり、全貌に近づいていると言われていますけれど、
福島県福島市の駅前から始まって、渡利地区に行き、花見山の方ですね、
花見山を周って、そのあと伊達市の小国地区というところに行ったんですよ。
伊達市の小国地区というのは、避難勧奨地点で、
避難勧奨地点というのは、その地域の人達が全員避難するんじゃなくて、
線量が高いお家だけね、測って、ここは避難してください。
その隣は線量が低いんで、ま、いいです。っていう、
その、地域が一斉に避難するというんじゃなく、
本当に隣同士で避難したりしなかったりという、
避難勧奨地点だけ避難するという地域なんですね。
その測定方法もちょっと不思議なんですけれども、お家の真ん中と玄関先を測って、両方測って、
それで3.2マイクロシーベルト/h。
どちらかが出たら避難するという運用なんですよ。
だから、隣同士のお家でも、一方は「避難して下さい」と言われて、
こっちは「避難しないでそのまま住んで」って言われたり、
その隣同志のお家でも変な話で、
そのすごく近くても渡り廊下がなければ2軒とみなされて、
少し離れていても渡り廊下があれば1軒とみなされるんですね。
なので、その日に尋ねたお家は、
子どもの世代の家は避難出来たけど、親の世代の家は渡り廊下が無かったので避難できなかったとか。
同じ敷地で隣同士なんですけどね、そんなふうな運用なんです。
ケン:なるほど
マコ:
これが小国地区というところでお母さんお一人に来ていただいて、話をいろいろと聞いたんですけど、
小国地区の小学校。
すごく見にくいんですけど、小学校の中にモニタリングポストが二つあるんですよ。
ここにモニタリングポストがあるんですけど、二つ並んでいるんですよね。
小国地区の小国小学校はすごく線量が高いところだったので、
早い時期にモニタリングポストを自力で一つ入れられたそうなんです。
それが、アメリカ製のモニタリングポストで、
すごく性能が良くて、すごく敏感に線量を測定するんですよ。
高いところは高言っている測定値を出すモニタリングポストだったんですけど、
それが高めの値を出すので問題だという事になり、
富士電機のモニタリングポストをたてなさいという事になり、
アメリカ製のモニタリングポストの横に富士電機のモニタリングポストが立っているんですね。
そのアメリカ製の初期にたてたモニタリングポストは電源を今抜かれていて、
なにも測っていないという状態で、
まぁ、福島県内では少し低めに出るんじゃないか?と言われている
富士電機のモニタリングポストだけで測定しているということでした。
小国小学校のこの二つのモニタリングポストというね、
ケン:ふしぎやね
マコ:
ちょっと、なんか不思議な話しの一つ、はい。
で、あの、本当に避難勧奨地点がすごく高くて、
太陽光だから電源入れててもいいんじゃないかと思うんですけどね、
太陽光じゃないのか、あれパネルが出てるんだ、ごめんごめん、
それで、小国小学校の子どもたちが、避難勧奨になったお家は避難していて、
避難先から小学校に通ってくるんですよ。
なので通学バスで通ってくるので、
そのお母さんがおっしゃるには「通学バスの乗り降りのところが高いんでうす」と。
で、小学校の向かいの道路が、茂みのところなんですけど、
そこが通学バスの降り口になっているそうなんですけど、
そこがね、10マイクロシーベルト/h前後なんですよ。
場所によって、6とか7とか9とか11とか12とかで、
それでこれは17マイクロシーベルト/h出してますね。
なので、降り口なのに、せっかく避難しているのに通学バスで毎日そこに降りると、
それが、「子どもにそういう事をさせたくないので除染してほしい」と、言っているけれども、
除染はあんまりされないし、除染したとて、そんなに下がらないという事でしたね。
で、ネステレンコさんが今回一番驚いたのが、この小学校のここで、
これプールなんですけれどもね、横にフェンスがあって、
このあたりを、学校の外を測ると非常に高くて、
27.6マイクロシーベルト/hだったんです
もう、ネステレンコさんが何度も
「今、この小学校には子ども達はいるのか?」と質問されて、
「います。授業中です」
あの・・・非常にショックを受けておられました。
で、ネステレンコさんに聞くと、
「予想以上に福島原発の汚染がひどい」ということで、
「じゃあ、ネステレンコさんの予想ってどの位だったんですか?」
「想像の値ってどのくらいですか?」って聞くと、
「福島原発の汚染は、ひどくても、一番高いところで1マイクロシーベルト/hだと思っていた」
とおっしゃったので、逆にそれは私ビックリして、
「それは、千葉とか東京でもそれくらいの値は出ますよ」とか言って、
ベルラド研究所にすら福島原発事故の汚染の実態が伝わっていないという事にすごく驚きました。
これは・・・びっくりしちゃうよね。うん。
まァ、私たち、こんなに線量が高いところに行くとは思っていなかったので、
私たちもすごくビックリしましたけれどもね、すごく、うんうん。
ネステレンコさんとそのあと、飯館村に行ったり、
福島市に戻って、福島市のお母さん方とお話をしたりとかされていて、
それでその、小国地区のお家を測った時に、2階が線量が高いんですね。
お家の中の、やっぱり屋根が近いからです。
でも、伊達市は屋根は、住宅の除染をしない事に決定したので、
屋根の除染をするなら自腹なので、「うちはできないんだ」とおっしゃっていて、
でも、子供部屋が2階にあって、
「子どもたちが戻ってきてもここの部屋で寝かさない方がいい」と、
そういう話をしながら、
小学校の横が27マイクロシーベルト/hだったので、
ネステレンコさんが福島のお母さんたちに
「なぜ母親たちは裁判を起こさないんだ?」という質問をされていて、
「子どもたちを守らないと、戦わないと」っていう話をされていたのが印象的でした。
ーーネステレンコさん来日の際の記者会見(マコさんが司会です)ーー
「人が住んでいるところにもかかわらず、 福島は線量が高い。 想像以上に高い」
アレクセイ・ネステレンコ所長記者会見 10/20(内容書き出し)
<質疑応答前半>アレクセイ・ネステレンコ所長記者会見 10/20(内容書き出し)
二分する被ばくへの対処方とエートス上杉隆氏10/20
アレクセイ・ネステレンコ所長記者会見 (質疑応答後半・内容書き出し)
他の講演ーー
「正しい情報を普及させるために」
ベルラド放射能安全研究所・アレクセイ・ネステレンコ所長(動画書き出し)
マコさん・ケンさんの講演の続きはこちら↓
ガラスバッジの積算線量は信用できる?
10/28おしどりマコさん・ケンさん(内容書き出し)&事故前の線量
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