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英国国家統計局は何故突然「超過死亡」の数を変更しているのだろう?(抄訳)

2024/02/21のオフ・ガーディアンの記事の抄訳。
Why is the ONS suddenly changing the “excess deaths” numbers?



 2024/02/20、英国国家統計局(ONS)は国全体の「超過死亡」の計算方法を変更すると発表した。

 「予想を上回る死亡数」または「超過死亡数」は、死亡率の傾向を示す統計だ。大まかに言えば、(前年に基付いて)年間に死亡する人の数を推定し、実際の登録死亡者数からその数を引くことによって計算される。

 負の数は予想よりも死亡者数が少ないことを意味し、正の数は予想よりも死亡者数が多いことを意味する。 実際にはもっと複雑で、モデリングには多数の要素が含まれるが、本質的にはそれだけだ。
 
 「超過死亡」はCOVID-19の「パンデミック」中に注目を集め、誰もが騒ぎ立てる恐ろしい統計のひとつとなった。

 ………そして現在、ONSは計算方法を変更している。


 何故? 分からない。ヒントは殆ど無い。



何が変わったのか?

 基本的に、超過死亡は以前は登録された死亡者数の5年間の移動平均に基付いていたのだが、現在ではかなりややこしい謎と化している(この方法を本当に詳しく知りたい場合は、公式サイトで耐え難い程詳細に説明されている)。

 最も重要なのは、「古い方法」ではモデリングから「COVID-19」の年が完全に削除されているのに対し、「新しい方法」では2020年の数ヵ月または数週間のみが除外されると云うことだ。

 「COVID-19パンデミックによる直後の死亡率の変化によって大きな影響を受けた個々の週及び月は、データから削除される。その後の期間の予想死亡者数を推定する際には、現在(改訂前)の手法では2020年全体のデータを削除しなければならない。」



どんな影響が?

 新しく発表されたデータ(ここからダウンロード可能)は 2011年まで遡り、10万人の超過死亡を再定義しているが、ここでは2019年から現在までに焦点を当てることにする。


 見ての通り、「新しい方法」は2019年の物語を完全に逆転させ、6,000人の超過死亡から、予想よりも34,000人以上死亡者が少なかったと変えてしまった(2019年の死亡率がどちらも異常値であったことは興味深い。来るべきパンデミックに向けて死亡数を誤魔化す為に何等かの統計的な準備作業が行われていたのではないかと疑問に思う人も居るだろう。)

 パンデミック後の数年間(2021〜23年)には、2020年の一部をモデリング・ミックスに戻すことで、予想される死亡者数が増加し、従って超過死亡が大幅に減少した。

 最終的な結果として、2020 年以降、超過死亡率は最大15%削減されることになった。3万人以上の「超過死亡」が記録から抹消されており、2023年だけでも2万人を超える。その大部分はワクチンの普及以来だ。



つまりどう云うこと?

 いい質問だ。我々はまだ確固たる結論を下せる程十分な情報を持っていない。そして、何等かの不正行為が行われているかどうかを確認する為の数字や手法については、まだ詳しく調べていない。

 しかし、統計が意見統制や言説管理のツールであることは分かっている。そしてこの様に公的尺度が調整される場合、それは早期の警告サインであるかも知れない。そして、単純な5年間平均から非常に複雑な多面的なモデルに切り替えることで、一般的にデータを操作し改竄する余地が生まれた。

 「新しい方法」は2019年に超過死亡率を大幅に減少させたが、2020年には殆ど触れなかったと云うことは、「パンデミック」がより劇的に見えることを意味していることに留意すべきだ。

 超過死亡者数を下方修正することで、COVID-19の「ワクチン」による害の出現を阻止しようとしている可能性も有る。ワクチン関連死亡の可能性を「予想される」というラベルを付け直すことで効果的に隠蔽するのだ。

 3番目の可能性は、将来の出来事、「次のパンデミック」または同様のものに向けた基礎を築くことだ。今超過死亡を減らすことで、将来超過死亡を誇張する余地を作ることが出来る。

 これらの何れか、または全ての組み合わせなのかも知れない。或いは、我々がまだ考えていないものかも知れないし、全く何でもないかも知れない。

 現状では様子を見るしか無い。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
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