ノルウェーのOpera Softwareが,Webページをさまざまな幅の画面に合わせてレンダリングする技術アーキテクチャ「Extensible Rendering Architecture(ERA)」を現地時間11月23日に発表した。ERAを使用すると,画面の幅に合わせてWebページをレンダリングするので,表示が横方向にはみ出ることがなく,水平スクロールを使わず全体を閲覧できるようになる。
一般的にWebページは,パソコンでの閲覧を想定しているため,横幅が800ピクセル以上のサイズに固定されていることが多い。したがって,画面幅の狭い携帯電話機やPDAなどで表示すると,横方向の全体を見ることができず,水平スクロールを使う必要が生ずる。
ERAは,Opera社の「Small- and Medium-Screen Rendering(SSR/MSR)」「TV-rendering(TVR)」といったすべてのWebページ・レンダリング技術を取り込むアーキテクチャ。Webページの表示を任意幅の画面に合わせて動的に変更できる。印刷する紙の幅に合わせてレンダリングする機能も備え,Webページの内容をすべて紙に出力することも可能。
「当社は,あらゆる機器から好みのWebサイトにアクセスできる環境の実現を目指している。ERAを使えば,Webページの幅やテーブル/フレーム設定にかかわらず,どんな大きさの画面でも快適にインターネットが利用できるようになる」(Opera社Jon S. von Tetzchner氏)
ERAはパソコン向けWebブラウザの次版「Opera 7.60」に搭載する。現在,ベータ・テスト用のプレビュー版「Opera 7.60 Technical Preview 3」が入手可能。
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