次世代 Google Cloud SQL のベータが登場

資料 ： Google の社内テスト

データベースのヨガ（柔軟性の高い Cloud SQL）

クラウド ユーザーは柔軟性を重視します。「柔軟性」という言葉はリレーショナル データベースについて用いられることは多くありませんでした。Google は Cloud SQL を通じてリレーショナル データベースのそうしたあり方を変えました。


データベースの柔軟性にはいくつかの意味がありますが、その 1 つは、データベースのスケールアップとスケールダウンが容易に行えることです。

たとえば、規模やクエリ数が日増しに拡大していくデータベースでは、より多くの CPU コアや RAM が必要になる可能性があります。

Cloud SQL のインスタンスは最小限のダウンタイムで、追加リソースをデータベースに割り当てることができるように変更を加えることが可能です。同様にスケールダウンも簡単です。

柔軟性のもう 1 つの意味は、インターネットに接続できる任意のクライアントから簡単にデータベースに接続できることです。これらのクライアントには Compute Engine、Managed VM、Container Engine、ユーザーのワークステーションが含まれます。

App Engine からの接続は今のところCloud SQL 第１世代だけとなっておりますが、この状況は近いうちに変わります。

Google は、MySQL データベースの標準接続プロトコルである MySQL Wire Protocol をサポートすることで、オープン標準に対応しています。

そのため、ユーザーはほぼすべてのアプリケーションから、その実行場所にかかわらず、マネージド Cloud SQL データベースにアクセスできます。

たとえば次のことが可能です。

• MySQL Workbench、Toad、MySQL コマンドライン ツールなど、お気に入りのツールを使って Cloud SQL インスタンスを管理する
• Compute Engine や Managed VM 上で動作するアプリケーションから低レイテンシで接続する
• Connector/J、Connector/ODBC、Connector/NET などの標準ドライバを使い、大半のアプリケーションから Cloud SQL にごく簡単にアクセスできるようにする

柔軟性にはデータベースの起動と停止が簡単に行えるという意味もあります。

多くのデータベースは週 7 日、24 時間稼働しなければなりません。しかし、短時間のタスクや、たまに実行されるタスクのために時々使われるだけのデータベースもあります。

Cloud SQL は、Cloud Console （Google Cloud Platform のブラウザ ベースの管理コンソール）、コマンドライン（Google の gCloud SDK の一部）、RESTful API のいずれかを使って管理できます。

コマンドライン インターフェース（CLI）や API を使えば、Cloud SQL の管理にスクリプトを利用でき、データベースを必要時にのみ実行することで、予算を最大限有効に活用できます。


次に示すグラフは、アクティブな Cloud SQL データベース インスタンス数の推移を示しています。

折れ線がのこぎりの歯のようなギザギザになっていますが、よく見ると、「同じくらいの高さの歯が 5 本続き、次に高さの低い歯が 2 本続く」というパターンが繰り返されています。

これは、毎週月～金曜日の営業時間中は、稼働するデータベース数が多くなっていることを示しています。アクティブ データベース数で見たデータベース アクティビティは、営業時間外、特に週末は低下しています。

このようなデータベース インスタンス数の増減の繰り返しは、柔軟性が発揮されていることを示す好例です。

第 1 世代 Cloud SQL では、データベースがアクセスされなくなると、自動的にスリープ状態に移行する機能が提供されており、この機能がデータベース インスタンス数の大規模な調整に大きく貢献しています。

第2世代 Cloud SQL では、設計目標ではないものの、時々しか実行する必要がないデータベースの作成と削除、あるいは起動と停止を高速に行うことが可能です。Cloud SQL のユーザーは、このサービスで提供される柔軟性のおかげで、予算をきわめて有効に活用できます。

“マネージド”MySQL データベースとは

Cloud SQL は、フルマネージド MySQL データベースを提供しますが、これは具体的にはどのようなことでしょうか。Google が MySQL へのパッチや更新プログラムの適用、バックアップの管理、レプリケーションの構成、およびゾーンが停止した場合の自動フェイルオーバーによる高可用性（HA）確保を行うということです。

また、ユーザーが MySQL データベースの運用に関する Google の専門知識やノウハウの恩恵を受けられるということでもあります。データの保護と可用性確保を目的に、レプリケーションや自動フェイルオーバーの構成をユーザーが簡単に済ませられるように、Google の MySQL 専門家チームがユーザーを支援します。

また MySQL 専門家チームは、重要なセキュリティ更新プログラムが配布されると、データベースに適用します。更新プログラムを適用すべきタイミング（曜日と時刻）をユーザーが選択すると、専門家チームが残りの作業を処理します。

さらに Cloud SQL では、データベース テーブル、テンポラリ ファイル、バックアップが自動的に暗号化されるようになっており、この機能も相まってデータの安全性が確保されています。

高可用性、レプリケーション、バックアップの構成は変更可能です。ユーザーは個々のデータベース インスタンスに合わせて構成を選択できます。

開発インスタンスについてはレプリケーションや自動フェイルオーバーが行われない構成を選択し、本番インスタンスについては完全に保護される構成を選択する、といったことができます。

Google がデータベースを管理しますが、すべてはユーザーのコントロール下にあります。

料金：コミットメントは不要

Cloud SQL を最も有利な料金で利用するうえで、1 年契約や 3 年契約を結ぶ必要はありません。データベースを週 7 日、24 時間で 1 か月ずつ運用していけばよいのです。

データベースをたまにしか使わなければ、使った分だけ標準料金で課金されます。ですが、前もって使用期間を決める必要はありません。

Google がお客様にとって節約になる料金を適用します。コミットメントは不要で、付帯条件は一切ありません。さらに、ベータ期間中は特典として、使用量にかかわらず、誰でも 100％ の継続使用割引を受けられます。

ぜひお試しを！

Google Cloud Platform にまだサインアップしていない方は、今すぐ手続きをして 300 ドル分のクレジットで Cloud SQL を無料でお試しになれます。

第 2 世代 Cloud SQL では小規模アプリケーション用に安価なマイクロインスタンスが用意されており、高いパフォーマンスが要求されるアプリケーションに対応できるようにスケールアップやスケールアウトを行うことも容易です。

Google のパートナーのエコシステムやツールの拡充も進んでおり、ユーザーは Cloud SQL を便利に活用するためにこれらを利用できます。

Google ではデータを Cloud SQL にロードするプロセスの効率化を支援するため、Talend、Attunity、Dbvisit、xPlenty とパートナーを組んでいます。

また、ユーザーが有意義なインサイトを得るうえで高機能な可視化を手軽に実現できるように、Tableau、Looker、YellowFin、Bime といったアナリティクス製品に関する提携も展開しています。

さらに、データベースの監視や管理を支援するために ScaleArc や WebYog との連携も実現させたほか、ユーザーが Cloud SQL の導入時に専門家のサポートを受けられるように Pythian のようなサービス プロバイダーとも提携しています。Cloud SQL の導入でお悩みのことがありましたら、こうしたパートナーにご連絡ください。

まとめ

第 2 世代 Cloud SQL は、お客様から支持されてきた第 1 世代 Cloud SQL のパフォーマンスとスケーラビリティを一段と向上させ、より高い価格性能比を実現しています。

- Posted by Brett Hesterberg, Product Manager, Google Cloud Platform