イー・モバイルは,移動体通信用ネットワークの構築を担当するベンダーとして,中国のHuawei Technologies Co.,Ltd.(華為技術有限公司)を追加したと発表した(Huawei社の発表資料)。中国企業が日本の通信インフラ構築に参加するのはこれが初めてとなる。Huawei社はイー・モバイルが2007年3月にも開始するW-CDMA/HSDPA/HSUPA技術に基づく通信サービスに向けて,まず札幌や仙台などでのネットワークの構築を担当するという。

 イー・モバイルは,Huawei社を選んだ理由として,同社がIP(internet protocol)を利用したW-CDMAシステムの提供で豊富な実績を持つこと,急成長を遂げてきた経営姿勢や技術開発体制,高い商品開発力と品質管理体制の充実などを挙げる。Huawei社によれば,Huawei社は世界の通信事業者29社に対してW-CDMAシステムの受注実績があり,中でも,ポルトガル,ポーランド,マレーシア,インド,香港では,W-CDMA/HSDPAシステムの運用が始まっているという。

 イー・モバイルは,移動体通信用ネットワークの構築を担当するベンダーとして2006年3月にはスウェーデンのTelefonaktiebolaget LM Ericsson社を選定。全国をカバーする基幹ネットワークと,関東,中部,関西地区の基地局の構築を委託することを発表している(関連記事)。