西松建設は、ディーゼルエンジン向け水素アシスト技術の導入に向けて実証試験を開始する。有効性が確認できれば、土木・建築現場で使われる発電機や、ディーゼルエンジンを動力とする建設機械への適用も進める。事業活動で排出される二酸化炭素排出量の削減を目指す。
ニュースリリース米Hydrogen on Demand Technologies(HOD Tec)が開発した水素アシスト装置「D-HAT(Diesel Hydrogen Assist Technology)」について、建機レンタルのアクティオ(東京・中央)や同装置の輸入販売元であるエントランスフォーメーション(同)と共同で実証に当たる。建設現場で使われる汎用のディーゼル発電機に装置を接続し、燃焼向上効果を検証する。現場での利用を想定したランニング試験を通して、経時での燃費の推移や、発電機のメンテナンス性の向上についても評価する。
D-HATは、タンク内の水を電気分解して水素を生成し、それをエンジンの吸気口から燃焼室へ送り込んで燃料と混焼させる。燃費の向上とエンジン寿命の延長が可能だとする。米国の性能評価では、排気量11Lのディーゼルエンジントラックに搭載した場合に約10%の燃費向上が確認されている。