AdSense全画面広告に表示頻度が設定できる機能が追加されました。本機能は、同じユーザーに対して全画面広告を表示させる時間間隔を設定できるものです。
全画面広告の表示頻度は以前は1時間固定でしたが、本機能を使用することで1分から1時間の間で設定できる様になりました。デフォルトの設定では10分となっています。
AdSenseをご利用の方は全画面広告がどの様に表示されるかはご存じの事と思います。しかし、どの様な頻度で全画面広告が表示されるか等は、あまり知られていない様に思います。
本記事では、全画面広告の表示頻度を選択する上で考慮するポイントと設定方法を紹介します。
目次 - Table of Contents
AdSense 全画面広告の表示の仕組みと頻度
AdSense 全画面広告は、サイト内のページを訪問したユーザーがページ内のリンクをクリック・タップして、他のページや外部のサイトに遷移する途中で表示されます。ユーザーが全画面広告を閉じると、その前のページでクリックしたリンク先のページが表示されます。
ユーザーの立場から見た場合には、ページ内のリンクをクリックした際に、表示されるページではなく広告が表示される事になります。全画面広告を閉じれば、リンク先のページが表示されるのですが、ユーザーが慣れていないと少し面食らったり、戸惑う可能性があります。表示される広告や受け取り方によっては、ユーザーにとって、あまり好ましくない場合もあります。
特に全画面広告を見たユーザーが、その後に開かれたリンク先ページ内のリンクを再びクリックした際にまた全画面広告が表示されてしまうとユーザー体験としてはあまり好ましいものではなくなります。
AdSenseのシステムでは、ユーザー体験をできるだけ損なわない様にするため、全画面広告表示頻度をこれまでは1時間固定に設定していました。その場合、一度全画面広告を見たユーザーに対して、その後1時間は同じサイトで全画面広告は表示されなくなります。
表現を代えると、一旦、全画面広告が表示された場合、その後、同じユーザーがサイト内のページを色々訪問したり、ページ内の外部サイトを訪問後、サイトに戻ってきても、1時間はサイトで全画面広告が表示される事はありません。
現在の全画面広告の表示頻度はデフォルトでは10分に設定されています。一度、全画面広告を見たユーザーは、10分以上後にならない限り同じサイトにおいて次の全画面広告が表示されません。
サイトで取り扱う内容やユーザー層は、サイトによって異なります。そのため、適切と思われる表示頻度はサイトによっても異なります。広告の表示頻度は、ユーザー体験とのバランスも考慮する必要があります。例えば、サイト運営者の考え方として、できるだけユーザー体験を損なわない様にしたいと考える場合には、表示頻度を低くする事も選択肢となります。
今回の機能追加により、サイト運営者の方針、考え方によって設定頻度を高めたり、低めたりする事ができる様になりました。
全画面広告表示頻度を設定する上で考慮すべき事
サイト運営者としては、収益はできるだけ高めたいと考える場合が多いと思います。しかし、広告が多く、全画面広告の表示頻度が高いと収益性も高くなるとは限りません。
ページ上に多くの広告が表示されたり、ページ内のリンクをクリックして頻繁に全画面広告が表示されるような場合は、ユーザーが広告が煩わしいと感じる可能性も高くなります。その事はサイトのイメージを損ねる事にも繋がりかねません。広告が煩わしいと思うサイトは、ユーザーが再訪したいと思う気持ちを損ねる弊害があります。
ユーザーが再訪して、何度も訪れる様になるブログの愛読者を増やす事もサイトにとっては重要と存じます。ユーザー体験を考慮して、バランスの取れた広告表示頻度を設定する事が重要です。
全画面広告の表示頻度を設定する上で考慮した方が良い事柄、指標と留意点について、以下に紹介します。
全画面広告の表示頻度を調節した方が良いか?
AdSense 全画面広告は、相性が良いサイトとあまり合わないサイトがあります。
例えば、直帰率が高い(ユーザーがページ上で何もアクションを起こさずに離脱する比率)サイトの場合、全画面広告が表示される率も低くなります。直帰率が高いサイトで、表示頻度を調節しても収益向上効果はあまり期待できません。
ユーザーの滞在時間が長いサイトや訪問して多くのページを閲覧するユーザーが多いサイトの場合、全画面広告の表示頻度を変更する事は、収益性への影響も大きくなる可能性が高いです。
ユーザーの滞在時間
ユーザーがサイトに滞在する時間は、サイトやユーザーによって大きく異なります。
一般的にサイトの内容が魅力的であればあるほど、ユーザーが滞在する時間も長くなる傾向が強いです。しかし、全ての訪問者が魅力的と思う事は基本的にありません。サイトを訪問して直ぐに離脱するユーザーもいれば、長く滞在するユーザーもいます。
サイトで取り扱う内容が専門的だったり、踏み込んだ内容が盛り込まれている記事が多い場合、直ぐに離脱するユーザーと長く滞在するユーザーで大きく分かれる傾向が強くなりがちです。
通常、訪問者のサイトにおける平均滞在時間は長くて数分程度です。しかし、それは平均です。直ぐに離脱するユーザーはどのサイトでも存在します。
サイトの記事に興味を持ってくれて、記事を熱心に読んだり、複数の記事を閲覧して、長く滞在してくれるユーザーはサイトにとっては大切な存在です。その様な熱心なユーザーに対して、どの程度の頻度で全画面広告を表示させるかも考慮した方が良いと思います。
現在のAdSense 全画面広告の表示頻度のデフォルトが10分となっている事は、10分以上同じユーザーが滞在しない限り、全画面広告は2度は表示されない事を意味します。長く滞在してくれるユーザーでも、10分に一回であれば、一般的には許容範囲に収まると言えます。
現在の仕様では、表示頻度を短くする選択肢として、1分、2分、または5分の設定が可能です。1分や2分に設定した場合には、全画面広告が頻繁に表示される可能性が高まります。
更に、全画面広告が2回表示されるためには、ユーザーがサイト内のリンクを2回以上クリックする事が前提条件としてあります。更に1記事当たりのユーザーの滞在時間も考慮する必要がある事を示します。
一つの記事がある程度長い場合、記事を読むまで、一つの記事にユーザーが滞在する時間が数分かかる事も珍しくありません。
例えば、サイト内で人気のある記事を読むのに2分以上かかる場合には、その記事を読むためにサイトを訪問したユーザーに対しては、表示頻度の設定が1分と2分では実質的な差はありません。5分の設定とも差はほとんどない場合が多くなります。
一つの記事は短い場合や短時間でユーザーが複数のページを見る事が多いサイトもあります。その場合は、表示頻度の設定1分と2分でも差が出てくる可能性もあります。
セッション当たりの平均ページビュー数
上述した様に全画面広告が2回表示されるためには、ユーザーがサイト内のリンクを2回以上クリックする事、そしてそれはユーザーがサイト内の3ページを表示する事が条件です。訪問して2ページ閲覧後、ページを閉じた場合には、全画面広告は1度しか表示されません。
全画面広告の頻度の設定が影響するのは、以下の様なユーザーの行動です。
- ユーザーがサイト内のページを3ページ以上閲覧する。(内部リンクを2回以上クリックする)
- ユーザーが2ページ以上閲覧している間か後に外部サイトへのリンクをクリックする。(内部リンクと外部リンクの合計が3回以上)
訪問して複数のページを閲覧するユーザーの比率が多い場合は、全画面広告の表示頻度は収益性に大きな影響を与える可能性があります。
AdSense 全画面広告 表示頻度の設定方法
全画面広告の表示頻度の設定は、自動広告の設定ページでサイト毎に行います。
設定手順
- AdSense 管理画面のメニューから「広告」を選び、サイトリストの中から設定を行うサイトのドメインの右側のペンアイコンをクリックします。
- 広告設定のプレビューが表示されます。右側の広告設定の中から「オーバーレイ フォーマット」を選択します。
- 全画面広告の表示頻度に現在設定されている同じユーザーに対する次の全画面広告が表示されるまでの時間が表示されています。デフォルトの設定値は10分です。
- 設定値(デフォルト10分)が表示されている部分(下の画面赤枠部)をクリックすると選択可能な時間値がドロップダウンリストで表示されます。
- 表示される値の中から設定する時間を選択します。
- オーバーレイ フォーマットのタイトル左に表示される左矢印アイコンをクリックして広告設定画面に戻ります。
- 広告設定部の下部に表示される「サイトに適用」のボタンを押します。
以上で設定完了です。
記事が盗用されていたのでご報告です。
https://tech-life-media.com/adsense-fullscreen-ads-frequency-triggers/
ご連絡、ありがとうございます。ご連絡下さったサイトのページを拝見したところ、確かに本ページの記載内容を利用していると思いました。先方に連絡する予定です。
教えて下さり、大変助かりました。重ねて御礼申し上げます。