米国時間2017年5月15日、GoogleはAdSenseのポリシー変更を発表 しました。今回発表された変更は、ページ単位でのポリシー違反による広告配信停止とパブリッシャー向けのポリシーセンターの新設です。
これまでGoogleは、パブリッシャーからポリシー違反についての情報開示をもっとしてほしいとの強い要望を受けていました。サイトのコンテンツがポリシーに違反していると指摘された際、具体的な問題を示してくれれば、速やかに対処できるためです。
今回のAdSenseのポリシー変更は、Googleがパブリッシャーから直接受けたフィードバックを元に、どの様にポリシー違反に対処しパブリッシャーと連絡を取るかについてのポリシーと機能についてです。
ページ単位での広告配信停止
これまでサイトのコンテンツがAdSenseのポリシーに違反している場合、Googleはサイトに対する広告配信を停止していました。今回、新たに導入されたのはページ単位での広告配信停止です。コンテントのポリシー違反が発生した場合、違反ページへの広告配信を直ちに停止する機能です。サイト上の他のページへの広告配信は継続されます。
Googleの発表では、今後はページ単位でのポリシー処分がデフォルトとなると書かれています。
パブリッシャー向けポリシーセンターの新設
ページ単位の処分に加え、ポリシー違反処分が行われた時に、パブリッシャーが処分内容を理解するための情報を提供するポリシーセンターを新設することが発表されました。ポリシーセンターのパイロット版は、既に数千のパブリッシャーに利用されて、好評であるとしています。パブリッシャーからのフィードバックや提案を元にさらに役立つ情報を提供するようにする予定とのことです。
数週間以内にポリシーセンターによって、ポリシー処分が行われた際に、どの様な違反が検知されたかの違反の内容をより明確に得られるようになるとしています。(ステップ・バイ・ステップのインストラクションもあるようです。)
また、ポリシーセンターはパブリッシャーがポリシー違反にどの様に対応して解決したのか、対応ページのレビューの準備が完了したのかなどを通知する機能も備えているそうです。
考察
これまでポリシー違反の処分通知には、違反の内容の具体例はあまり明確に記載されていない場合もありました。また、違反ページのURLが提示されていても、そのページは例の一つであり、サイト上の全てのポリシー違反をパブリッシャー(サイト運営者)の方で調べて改善する必要がありました。
今回の変更は、ポリシー違反になった場合の対応においてのサイト運営者の負担の軽減に繋がると思います。一部のページでポリシー違反があってもサイト全体の広告配信が止められるのではなく、違反ページのみ広告配信が停止となるだけで、他のページでは収益を継続して得られることは、サイト運営者にとって大きなメリットです。
また、ポリシー違反となるのではないかと必要以上に心配したりすることも減り、サイト運営者の精神的なプレッシャーも軽くなるような気がします。尚、今回の変更はサイトコンテンツのポリシー違反に関連したものです。不正クリックや不正操作の処分とは関係がありません。
ページ単位でのポリシー処分がデフォルトとなることで、処分が行われる回数は増える可能性があります。これまで警告通知が送られてきたようなケースが、ページ単位で広告配信停止となるような場合もあると思います。しかし、総合的に見た場合、今回のポリシー変更はサイト運営者にとってAdSense ポリシーに準拠した健全なサイト運営を行う大きな手助けとなると受け取っています。
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