2017年5月16日にGoogleは、AMPサポート機能の向上を発表しました。
AMPページは通常ページと異なるクライアントIDを使用しているため、AMPページと通常ページに同じプロパティを使用すると、ユーザーがAMPページから通常ページに移動した場合に異なるセッション、ユーザーとして処理されていました。(注:これまでの仕様での話です)そのため、サイト全体のセッション数や滞在時間などの指標が実際のものと乖離する可能性がありました。
GoogleはAMPページのアクセス解析には別のアナリティクス・プロパティを使用することを推奨していました。このアプローチは、AMPページと通常ページを切り離して、それぞれ別に解析する手法です。
https://www.blogging-life.com/use-separate-property-for-amp-or-not/
Some AMP pages are not visited directly on the domain where the content is originally hosted but instead via AMP caches or in platform experiences. However we decided to focus on fixing the publisher domain case first as this was the fastest way we could add value for our clients.
AMPと通常ページ解析の統合による指標データへの影響
今後は、AMPページからサイトの通常ページを表示しても、複数のセッションとして扱われなくなるとのことです。そのため、今回のAMPページと通常ページのアクセス解析の統合により、ユーザー数やセッション数は減少します。(ダブルカウントがなくなるため)
また、クライアントIDが一時的にリセットされるため、新規ユーザーの数が増加する場合があるとのことです。さらに、セッション滞在時間、セッションあたりのページビュー(ページビュー・パー・セッション)は上昇します。これらの指標データへの影響は一時的なものです。
この変更に対して、何かする必要はあるのか?
Google Analyticsの今回の発表記事には、今回の変更は自動的に行われるため、ユーザー側で特にすることはないと書かれています。
今回の変更の導入時期
5月15日付けのGoogleの発表記事には、今回の機能向上・変更は数週間以内に行われるとのことです。5月18日現在、英語のアナリティクスのヘルプページやDeveloperページ では、依然として異なるプロパティを使用することを推奨しています。
追記
2017年9月5日にGoogleは、新しい機能、AMP Client ID APIを発表 しました。本記事で取り上げた機能は、同じドメインで、同じユーザーがAPMページと通常ページにアクセスした際のトラッキング(同じドメインクライアントIDを共有認識する)方法でした。9月に発表されたものは、AMP Client ID APIによって、Googleのキャッシュ上にあるAMPページとサイト上の通常ページ間のユーザーIDを同様に共有認識する機能です。具体的には、AMP Client IDをGoogle アナリティクスが使用することで、複数のサイトイベントについて、Google viewsを使用してAMPページを訪問したユーザーが同一かどうかを識別します。
https://www.blogging-life.com/google-analytics-support-amp-on-chache/
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