料理の注文はまだなの? とせかされているプレッシャーを感じたのですが、喉が渇いていたのでまずワインを持ってきて欲しい。それからでないと、料理選びなんかする気になりませんでした。手っ取り早くワインリストからブルゴーニュの白ワインを選んで、とりあえずそれを持って来てくださるようにお願いしました。
前回に書いた「ホームメイドであることを強調していたレストラン」の続きです。不満もあった食事なのですが、選んだワインがとても気に入ったので、レストランに対する悪い印象はかなり薄れました。
こういう暑いときには、軽いワインを飲むのが一番。そうでないと、酔いがまわってしまいますから。というわけで選んだのは、これでした。
◆ アリゴテ種のブドウから作ったブーズロン

Bouzeron "Les Cordères"
ブルゴーニュの白ワインでは、アリゴテ種(Aligoté)はシャルドネ―種よりランクが下がると見做されています。食前酒のキールではアリゴテでないといけないのですが、そのきつさがカシスのリキュールの強い甘味を消すからです。でも、AOC/AOPブーズロン (Bouzeron )は、アリゴテ種のブドウから作ったとは思えないほどまろやかなのです。
飲んでみたら、期待を遥かに上回って美味しいのでした♪ まろやかなので食前酒代わりにも飲みやすい。コクがあるので、メイン料理に食べることにしたビーフステーキとも合ってしまいました。
ボトルの裏側には長々と説明が書いてありました。

写真にとっておいたのですが、ピンボケで読みにくいので、ドメーヌのサイト「Domaine Jacqueson」の説明を読みます。
ブーズロン村の近くにあるリュリィ村(Rully)に畑があるようですね。AOC/AOPリュリィも、素晴らしく美味しい白ワインだと思うものに出会っているので好きなアペラシオンにしています。
良いワインができる丘陵地で、1937年に植えられた畑のブドウから作ったワインなのだそう。ここのブドウは「Aligoté doré(金色のアリゴテ」という品種なのだそう。 他のアリゴテ種は「 verts (グリーン)」と呼ぶ。アリゴテ種に2種類あるとは知らなかった。グリーンの品種に比べると収穫量は少ないけれど、甘味が強くて香りもあるとのこと。しかも80年近くも前に植えられたブドウだったとしたら、コクがあるのも当然ですね。
5~8年のオーク材の樽で10カ月寝かせている。他のアリゴテよりバニラの風味が強いとのこと。説明されると、何が違っていたかが見えてきますね。やたらに美味しいブーズロンだと思ったのは、そこら辺の違いかな?...
真面目に、でも気取らずにワインを作っているのが感じられました。いつかドメーヌに行ってみたいと思ったので、インターネットで検索しました。
ラベルに書いてあるドメーヌの名前は「Paul et Marie Jacqueson」。ポールさんが2006年に娘さんのマリーさんに仕事を任せるようになったとのこと。最近、なんだか女性がワイン造りをするのが流行っているな...。
ドメーヌの畑は13ヘクタール。Rullyがほとんどで、他にMercureyと Bouzeronにも畑がある。6割は白ワインで、残りの4割が赤ワイン。ブドウは手摘み。伝統的な醸造方法で、すでてオーク材の樽に寝かせ醸造している(20~25%は新しい樽)。
◆ 輸出が多いドメーヌなのかな?...
この手の高級そうなブルゴーニュワインは、日本にも輸出されているのではないかと思って調べてみました。まず、ドメーヌの名前は片仮名表記で「ポール ジャクソン」らしいので、それで検索。
☆ 「ポール ジャクソン」を楽天市場で検索
やはり出てきました。ドメーヌについて紹介しているネットショップにリンクしておきます。ほめちぎっていますね。
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| タイユヴァンやトゥールダルジャンといった超有名3つ星レストラン御用達 | リュリに所有する 11ha ほどの畑から生まれるワインは、赤・白共に大変人気が高く、英国のワイン誌「デカンター」においてブルゴーニュのトップ 10 の生産者に選出された実力派ドメーヌ |
日本でも手に入ると分かると、ちょっとがっかりする...。第一に、輸出できるワインだと、ドメーヌがワインの価格を高くしていることが多いので楽しくない。ドメーヌのサイトに入っている雑誌掲載のページを見てみると、日本の雑誌にも紹介されていました。
それでも、やはり行ってみる価値はあると思って、お値段を調べてみる。レストランのお値段は34ユーロでした。普通は生産者直売価格の3倍程度のはず。
フランスのサイトでワインの売値を知ろうとするとなかなか出てこないのですが、私が飲んだのと同じミレジムのを12ユーロで売っているサイトがありました。やはり、ブーズロンにしては少し高めかな...。
☆ ブーズロンを楽天市場で検索(安い順に表示)
ところで、私は軽い白ワインを飲むときにはブルゴーニュ南部のマコネ地域で作られるワインと決めています。でも、少しバリエーションを持たせるために、アリゴテ種のブドウから作られるブーズロン (Bouzeron )も開拓したいと思っているアペラシオンです。
ブーズロンがAOCを獲得したのは1997年。私が出会ったのも最近のことでした:
★ 安くておいしいブルゴーニュ白ワイン: ブーズロン 2009/03/05
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ブーズロンというのは「今日は美味しいワインを飲むぞ~」というときに出すようなワインではないので、日常的に飲むには、もっと安い価格でブーズロンを売っているドメーヌで仕入れることにしていました。
レストランで飲むにはお手頃な価格のブルゴーニュワインなので、ド・ヴィレーヌのブーズロンを飲むことが時々ある。
でも、今回出会ったジャクソンのブーズロンの方がド・ヴィレーヌより上かな...、とするとお値段もひょっとしたらド・ヴィレーヌ より高いのではないか...、と思いながら飲んでいたのでした。
日本での売値を比較しても、そうなっていますね...。
どうするかな?... でも、ワインセラーには色々なワインを置いておきたいので、いつかコート・シャロネーズに行く機会があったときにドメーヌに行ってみるか...。リュリィも試飲してみたいし。
ブログ内リンク:
★ 目次: 珍しいアルコール飲料
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ
外部リンク:
☆ Vins de Bourgogne: Bouzeron ⇒ Bouzeron ブーズロン
フランスのお酒 (ワインなど) |
アリゴテは、とがった感じの味わいが少々苦手なのですが、金色のアリゴテなる品種は初めて聞きました。おもしろそうですね!
ブルゴーニュは高い、という思い込みがあるので、ロアールあたりのソーヴィニヨン・ブランを選ぶことが多いのですが、最近お気に入りの白が円安の影響で値上がりし、残念です。最近は赤もロアールが好きで、中でもクロ・ルジャールがお気に入りなのですが、こちらもとんでもなく値上がりしてしまい、なかなか飲む機会がありません( ;∀;)
aostaさんへ
>アリゴテは、とがった感じの味わいが少々苦手なのですが、
⇒ さすがaostaさん! アリゴテは「とがった感じ」というのがピッタリだと感心しました♪
キール酒をつくるには、まさに、その「とがった」アリゴテが必要なのですが、最近は飲みやすいアリゴテを作るようになってしまったので、辛口すぎるアリゴテを探すのに苦労しています。ブーズロンはアリゴテ種のブドウとは思えないほど飲み口の良いワインなので、キールには使えません。
>ブルゴーニュは高い、という思い込みがあるので、
⇒ フランスワインで並べられるボルドーに比べると、ブルゴーニュのブドウ畑の面積は10分の1くらいしかないので、地元でかなり消費されてしまうのではないかと思います。パリ程度に離れただけでもブルゴーニュワインは法外と言いたくなる値段で売られているのですが、地元では安くて美味しいワインが手に入ります。若い世代は学校でマーケティングも勉強してしまうので、息子さんの代になったてから買おうとしたら3倍の値段になっていたワイン農家もありましたけど。
>最近お気に入りの白が円安の影響で値上がりし、残念です。
⇒ 円高のときは、わざわざフランスからお酒を日本に持って行く必要はないと思っていたのですけど(税金の関係で割高になるとも限らない)、最近は日本でワインを買うときに残念だと思っています。フランスからワインは持って帰るのですが、自分で飲むし、人にもプレゼントしてしまうので、すぐになくなる。それで、日本滞在中にはかなりワインを買うのですが、こんなレベルで、こんなに高いの?!... と、後ずさりしています。フランスのホームレスの人たちは、こういうワインを飲んでいるのだろうな... と感慨に浸ることもしばしば。
ロワールのワインでは、素晴らしく美味しいと驚いた「サヴニエール」という白ワインにレストランで出会ったので、その農家に買い付けに行こうとしたら、町にブティックがあったので価格を見たら、同じレベルで美味しいと評価するブルゴーニュワインより遥かに高いので、買わないで帰ってきました。
私は「ロワールの赤は...」という感じを持っています。
>中でもクロ・ルジャールがお気に入りなのですが、こちらもとんでもなく値上がりしてしまい
⇒ どんなところかと検索してみたら、動画が出てきたので見ました。ロワール河流域は平らだし、ブドウの木は背が高いので、いくらこだわりの有機農業をやっていても、こういうブドウ畑で作って美味しいワインができるのかな?... と見始めました。でも、この地方独特の石を掘って作ったワインセラーは素晴らしい。しかも、話しを聞いていると、ブルゴーニュでもよく遭遇する、消滅していく昔ながらのワイン造り魂を感じる人。素晴らしく美味しいのではないか、と思えてきました。
それで、探しやすい日本での売値を検索。ひゃ~高い! やはり、ロワール地方で美味しいワインは、ブルゴーニュより高いのだと思いました。




