記事を読んで真っ先に疑問に思ったのは報告した読者の年齢だった。
この読者が良い年した青年や大人であるなら若干ズレている方だが、仮に小学生（10歳前後）だったとしたら随分と印象が変わってくるのではなかろうか。

小学生半ばであるならお小遣いは恐らく月1000円程度。
一般コミックが新品で700円弱だとすると残り300円で遣り繰りしなければならないので、古本屋に通って友人と遊ぶ為の遊興費を捻出するのが極自然な流れとも言える。
又、読者がとても思いやりを持った子で作者をリスペクトしているなら幼いながらも古本で申し訳ないと日頃から感じていて意を決して報告したのかも知れないし、これを作者に伝えない方が良いという道徳的判断を小学生で会得するのはなかなか難しそうだ。

SNSで誹謗中傷が蔓延する昨今、他人の言動1つ1つが気になる方も多いし、そんな一銭にもならない購入報告をいちいちするなよ的な作者側の意見も否定はしないが、一連の流れを性善説として捉えるなら、リスペクトする作者から突如苦言を呈されてオーバーキルされたのは読者という見方も出来るかも知れない。

これらはあくまで読者が幼い年齢と仮定した場合である。
何れにせよ、ある程度人生経験を積んだ大人なら他人に対して寛容な心で接する事は自分の為にもなるし、何が切っ掛けでヒットするか分からない時代（古本1冊の宣伝効果で新品の売り上げが倍増するかも知れない）なので、作者も読者も穏やかであって欲しいと切に願うのであった。