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またしてもうれしいニュース。100年以上前に絶滅したと思われていた野生のガラパゴスゾウガメが再発見される

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 つい先日絶滅危惧種のオオカワウソの再発見をお伝えしたばかりだが、先月末エクアドル領ガラパゴス諸島にて1世紀以上も前に絶滅したと考えられていた野生のガラパゴスゾウガメの生存が明らかになったという。

 当局による25日の公式発表によると、このゾウガメは115年前に絶滅種とみなされていたガラパゴスゾウガメの1種であるフェルナンディナゾウガメであり、これをもって本種の存続を再確認したという。

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 およそ2年前に専門家の目に留まり「フェルナンダ」と命名され保護されていたメスの個体が、科学的な検証を経てついに失われた固有種と認められたのだ。

Galapagos tortoise found alive revealed as species thought to extinct 100 years ago

遺伝子解析で判明!絶滅種のフェルナンディナゾウガメ見つかる

 そのゾウガメが初めて研究者たちの目に留まったのは2019年、ガラパゴス国立公園管理局とガラパゴス自然保護区が合同調査でフェルナンディナ島を訪れた時のこと。

 ガラパゴス自然保護区によると、チームは当初からその個体が失われたフェルナンディナゾウガメだと確信し「フェルナンダ」という愛称をつけていたそうだ。

 ガラパゴスゾウガメの一種であるフェルナンディナゾウガメは、フェルナンディナ島の固有種として知られるが、1906年に見つかったオスの個体(現在は死亡)を最後に生体が認められることはなかった。

 もしフェルナンダが本種ならば1世紀を超える驚異的な再発見となる。そこでチームはより確実な検証としてフェルナンダの血液サンプルをイェール大学に送り、遺伝子解析を依頼した。

 サンプルを受け取った研究者らはその遺伝子と、博物館に保管されていたオスの検体の遺伝子を比較し、2頭が同種であることを確認した。

発見されたフェルナンダさん(推定年齢80~100歳)

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再発見は確認のおかげ。島のどこかに他の個体も?

 この喜ばしいニュースについて、ガラパゴス自然保護区で自然科学と保全部門を担当するジェームズ・ギブス氏は以下のように語っている。

フェルナンディナ島のゾウガメはガラパゴス最大の謎の1つです。失われた種の再発見は、確認の手間を惜しまなかった結果といえるでしょう。

 また、思いがけない種の存続に度肝を抜かれた研究者からは、他の個体を見つけるためにもフェルナンディナ島全体の捜索を直ちに行うべきだ、と語っている。

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最後の個体として亡くなったロンサムジョージの例

 発表からまもなく仲間探しを急務とする研究者。その念頭には2012年6月におよそ100歳で亡くなったピンタゾウガメのロンサムジョージの生涯があるのだろう。

 1971年にガラパゴス諸島のピンタ島で発見されたジョージは、絶滅したと思われていたピンタゾウガメの唯一の生き残りとして保護されたが、種の保存のための繁殖もうまくいかず、たった1頭で息を引き取った。

 種こそは異なるものの、推定80~100歳で1頭だけのフェルナンダには同様の懸念があり、ガラパゴス国立公園総局長のダニー・ルエダ・コルドバ氏はこのように語っている。

我々はロンサム・ジョージがたどった運命をなんとしてでも避けたいと思っています。管理局と保護区のチームは、今年9月からフェルナンディナ島で仲間のゾウガメを捜索する計画を立てています

ロンサム・ジョージの映像

The Last Tortoise of Its’ Kind | Equator | BBC Studios

痕跡を頼りにフェルナンダの仲間探し。希望をもつスタッフ

 公園管理局のスタッフは以前、フェルナンディナ島内でフェルナンディナゾウガメの痕跡を2頭分以上発見している。

 その痕跡がいつのものかは不明だが、そこが出没エリアの可能性もあるという。そしてもし同種のオスが見つかれば、フェルナンダと引き合わせる予定だ。

 ガラパゴス自然保護区によると、ガラパゴス諸島に暮らすゾウガメは19世紀ごろ捕鯨船の船員や海賊による乱獲で激減し、現在の個体数は2~3万頭とかつての10~15%にとどまっている。

 基本ご長寿でわりと静かなカメだけに少ないなりにもどこかでひっそり生きてるとかないのかな。前に紹介したゾウガメのディエゴみたいな絶倫タイプの同種とかいないのかしら。てか繁殖はさておいても1世紀ぶりの発見が転機になって多くの仲間が発見できるといいのう。

References:sciencealertなど /written by D/ edited by parumo

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この記事へのコメント、18件

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  1. フェルナンダさんは、まだ卵は産めるのかな?

    繁殖してくれるといいなあ。

  2. からの瀕死のメガロドンが砂浜に…
    実は大半が深海型に進化してワラワラ…

  3. オオカワウソもそうだけどこのカメも人間の乱獲によって絶滅に近づいていったのね
    紛れもなく良いニュース、でも少し心が痛む

  4. 個体数(ほぼ)1ってもう繁殖可能性がないよね
    しかも仮に別の固有種との交接が可能であっても
    人間のエゴがそれを許さない
    守るのは個体なのか種なのか
    チグハグだよなぁ

  5. 100年近く生きてきて、ひとりじゃなかった日々はどれくらいあるんだろうね

  6. ステラ―海牛やドードーもどっかで生き残ってないかな
    ステラ―海牛なんて現存してたら水族館のアイドルになりそう
    殺そうとしたらシーシェパードが守ってくれそう

  7. シーシェパードはあれ完全にテロビジネスのパフォーマンスとしてやってるからなぁ……
    金になりそう、注目を集めそう、て思ったら関わってくるだろうけどね。

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