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眠れない?疲れが取れない?睡眠障害はテクノロジー依存症の可能性大

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 睡眠とエネルギーの専門家で、テクノロジー依存治療チームのメンバーでもある、ネリーナ・ラムラクハン博士によると、睡眠障害をもつ人には、疲労サイクルの典型的なパターンがあるという。

 途切れることなく、交感神経系を常に酷使している状態で、アドレナリンやノルアドレナリンやコルチゾールを出しまくってかなり疲れを感じている。いわゆる「ドーパミンジャンキー」になりつつあるのだ。ドーパミンは喜びに関係する化学物質で、食べ物、性的興奮、スマホやパソコン画面など、刺激を受けると放出される。

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 確かに疲労は、仕事や子育て、趣味などに追われる現代の忙しい生活の副産物だ。だが睡眠障害患者に共通するのは、夜寝るときでさえ、常に目の前になんらかのスクリーンがあって、それが当たり前になっていることだ。

テクノロジー依存症の症状

 彼らはベッドに入っても眠れない、あるいは眠りに落ちたときに疲れ切っていて、起きた時にも疲労がとれていない。彼らは脳のスイッチを切って頭を休めることができないのだ。

 ある患者は、クライアントに朝早く不適切なメールを送って停職になった。彼は仕事の時間が長すぎて、頭の切り替えをするのが困難になっていた。また、17歳のある患者は、突然激しい感情の波に襲われる症状に苦しんでいる。彼は一晩中起きていて、パソコンゲームをしていることがわかった。

テクノロジー依存症になりやすいタイプ

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 パソコンやスマホなどのテクノロジー関連の疲労は、ある性格の人々の共通の傾向でもあるという。あなたは完璧主義者だろうか? 仕切るのが好きではないだろうか? あるいは夜中に歯ぎしりしていないだろうか?

こうした傾向がある人たちは、感情に突き動かされやすく、競争するのが好きで、攻撃的、なんでも”しなければならない”、”こうでなければならない”、”するべき”と考える傾向にある。

 彼らはたとえ疲れていても、脳のスイッチをオフにして、リラックスすることができずに疲労にどっぷりはまってしまう。

 テレビを観ているときでさえ、マルチ画面にしていたり、やたらと活動的になって、あれこれ同時に平行して複数の仕事をこなしたがる。だから、スマホやパソコンなど、すぐにアクセスできて、画面をさっとスワイプする感覚や、即座に満足できることに、喜びを感じるのだ。

 多くの人々にとって、オフラインにする時間が少ないことは、脳が過度に覚醒(興奮)しすぎる原因になっていて、混乱状態で歩き回っているのと同じことなのだ。作家で心理学者のキャサリン・シュタイナー=アデアも、同時並行で複数の仕事をこなすことやマルチスクリーンは、特に子供にとって危険なゲームだという。

テクノロジー依存症の処方箋

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ネリーナ・ラムラクハンは以下のことをするように忠告している。

・電子機器の電源を切る時間をつくること。寝る前には電子機器は触らない。電子ブックではない紙の本を読むこと。

・夜は時計を見ないようにする。目覚まし時計に携帯電話を使わない。

・エネルギーを補給し直す。朝食を食べる。起きてから30分以内に、カフェインを飲む前になにか少しでもお腹に入れる。

・水分補給する。一日に少なくとも水2リットルを飲む。

新しいテクノロジーに体が順応するのに数十年かかる

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 パソコンやスマホの画面を見るのは、12歳以下の子どもには勧められない。大人でも一日2時間を限度にすることを提案している。体を動かすことを増やすためもある。

 マイクロソフトの将来構想チーフのデイヴ・コプリンによると、スマホなどの新しいテクノロジーに体がきちんと順応するようになるには、数十年かかるという。”テクノロジーは適切に利用すれば、すばらしいもの。だからきちんと使わなくてはならない”と語る。

 インターネット以前の生活を知っている世代にとって、テクノロジーは有無を言わさないもので、魅力的でもあるが、この劇的な変化にどうついていけばいいのかわからずに、過剰な反応をしてしまっている。

子どものテクノロジー漬け問題

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via:Are we addicted to technology?・written konohazuku

 最近の研究では、携帯電話(スマートフォン)を禁止している学校では、禁止していない学校よりも、子供のテストの成績が6%以上高いという。

 ハンプシャーにある森の学校には、コンピューターはなく、戸外での遊びは天候に左右され、自分ではどうすることもできない。校長は子どもたちは、パソコンがなくても、ゲームがなくても、想像力を働かせて遊ぶという。

 しかしながら、あえてデジタルデトックスをさせる恩恵について、幼い子どもたちはあまり納得していないようだ。この学校にコンピューターやタブレットやテレビを置くべきだと思う?と訊いてみると、5歳未満の子たちからは、全員イエスという答えが返ってきた。

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この記事へのコメント、31件

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  1. >最近の研究では、携帯電話(スマートフォン)を禁止している学校では、禁止していない学校よりも、子供のテストの成績が6%以上高いと言う。
    禁止に賛成する親は教育熱心という可能性もあるよね。
    でも基本的に子供にスマフォはダメ。
    PCもそうだけど、姿勢も悪いし画面と目が近すぎる。
    大人ですらしっかり出来てないのに子供が出来るわけ無いじゃん。
    でもフィッシング詐欺サイトとかは親はもちろん学校もしっかり教育した方がいいと思う。

    1. ※1
      大人の価値観はネットでも有効です、世の中は大人が動かしています。スマートホンなどとどう向き合うか、それを親子で考えることが重要なんであって、一概に禁止すればいいってもんじゃありません。 e- ネットキャラバンで検索すると、そういう方面にどうしたらいいかという「大人向けの話」をしてくれる人を紹介してくれるサイトに行きつけると思います。と、元講師のわたくしがボソっと、宣伝してみます

    1. ※2
      バトルフィールドなどのFPSにどっぷりハマってたとき。
      道路の角や、建物の窓など、あらゆる場所で
      無意識に敵影を探すと事がクセになってしまい、怖くなってやめたw

    2. ※2 ※21
      昔ぷよぷよやり込んでた時、日中でもぷよが浮かんでるのが見えた
      二匹ずつ

    3. ※2 ※21 ※24
      コンビニ行く前に玄関でサイフの小銭を気にした瞬間
      「敵倒しながら行けばいっか」と思ったことならある

    4. ※2
      塊魂やりこんでた時期に車を運転中、
      「あ、このフェンス巻き込めそう」って吸い寄せられていったことならある

  2. 子供にバーチャルは要らないって話には同意
    社会性やら自然科学やら、リアルで体験しないと身に付かないものの基礎を学ぶ時期に単純化された仮想世界で全てを知った気になって勘違いしてしまう一番の原因だと思う
    しかし今は親がもう既に子供の頃からバーチャルに慣れ親しんでる世代で、何が問題なのか気が付かないで放置しちゃうんだよな
    親御さんはネットが無法地帯だって事を認識して良識が備わるまで触れさせないでくれ
    自分の子供の為に

  3. 布団に入ってスマホいじっちゃうと、ついつい深夜すぎになっちゃうんだよね~
    わかっちゃいるけど、やめられない。
    気をつけます。

  4. たしかアップルのスティーブ・ジョブスも子供にタブレットやコンピューターを触らせなかったんじゃなかったけ?
    ノー・スクリーン・ポリシーというやつ。

  5. 晴天時の日光で頭痛がしたりブルーライトカットメガネで確かな効果を実感する程度に光に弱い身としては、もっと目に優しい表示装置を開発して欲しい

  6. こういうのよく見るが、実際に行動するのは難しい ところを考えると本当に依存症なんだなあ と思う

  7. 思い当たる節しかない
    子供にスマホ与えないのは賛成
    少なくとも小学校卒業してからかな
    調べものにPC貸すぐらいならOK
    それまでは3DSで
    子供いないけどね!

  8. んー、でも脱デジタルしたくても、周りが歓迎してくれないのもあるような。
    以前、パソコンとか持ってなかったときには、取引先に依頼されたものを紙で送るって言ったら、えっ…て反応されたよ。メールとかファックス無いんですかって。出版社は紙でも嫌がられたりしないだろと思ってた私が古いんだろうけど。
    今、行政手続きなんかもネットで~とか言ってるし。重要なものはネット通したくないんだけどな。でも否応なしにデジタル化されそう。

  9. 子供がスマホとか持ってるのは違和感がある
    そういうのはある程度歳とって常識が備わってからだろ普通

  10. 昭和の頃に比べて、今はもの凄い情報量が頭の中に毎日入ってきているんだよね、それを処理しようと、脳がアクセルを踏みっぱなしの状態になってしまうんじゃないかね。すると自律神経がやられるんだね、無為の時間を作らないとね。

  11. これから恐らく加速度的にあらゆるものがデジタル化していく
    否応なしに。
    だからスマホ禁止の子供がこれからのデジタル&グローバル競争社会で生き残れるのかとそっちが心配になる

  12. 起きてる間はほぼPCに向かってるけど寝る時は一瞬。俺って変なのか?

  13. わりと合っていると思う。不眠症になった時期はPC使う会社(映画制作とか)にいた時から。
    モニターを見つめすぎた日は寝れない。睡眠薬飲んでも無理。
    PC用メガネは割りといい。

  14. 前は家での娯楽といったらほぼPCだったけど、今は犬猫4割PC6割くらいになった。目は休まるし、犬猫と追いかけっこしたりするから椅子に座りっぱなしでいるより血行もよくなる。そのおかげか、毎年季節の変わり目はめまいに悩まされたのが、今年はまだ一度もない。

  15. 伊豆の断食道場にでも行って食物もデジタルも断って水だけ飲みながら瞑想でもして数日過ごしたらスッキリするだろうな、と思う。
    ていうか、今、それをやりたいくらい飽和状態なのが問題。

  16. >こうした傾向がある人たちは、感情に突き動かされやすく、競争するのが好きで、攻撃的、なんでも"しなければならない"、"こうでなければならない"、"するべき"と考える傾向にある。
    某巨大ポータルサイトとか、あれ系まとめサイトのコメント欄とか、一日中さえずってる人たちとかを思い出して、ああって思った。

    1. ※26
      >某巨大ポータルサイトとか、あれ系まとめサイトのコメント欄とか、一日中さえずってる人たちとかを思い出して、ああって思った。
      ここの住人も人のこと言えないな。

  17. 話の内容とあまり関係ないけど、サムネの絵が恐いよ…。まあ、危機感充分感じてるけども。

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