2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

才能を巡る国際競争:頭脳流出、知識移転、および成長

というQJE(Quarterly Journal of Economics)2月号掲載論文をアレックス・タバロックが紹介している。原題は「The Global Race for Talent: Brain Drain, Knowledge Transfer, and Growth」で、著者はMarta Prato(ボッコーニ大)。 以下はその要旨。 How d…

過去からの学習:歴史教育はどのように極端なイデオロギーへの支持を方向づけるか

というCEPR論文が上がっている(Mostly Economics経由のVoxEU経由、ungated版)。原題は「Learning from the Past: How History Education Shapes Support for Extreme Ideology」で、著者はボッコーニ大のLuca BraghieriとSarah Eichmeyer 。 以下はその要…

ボルカー引き締めサイクル:1982年の反転の説明

というセントルイス連銀論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「The Volcker Tightening Cycle: Explaining the 1982 Course Reversal」で、著者は同銀のBill Dupor。 以下はその要旨。 This article studies the factors that led former Federal R…

2世紀に亘る世代間の移動性

というNBER論文が上がっている。原題は「Intergenerational Mobility over Two Centuries」で、著者はRan Abramitzky(スタンフォード大)、Leah Platt Boustan(プリンストン大)、Tamar Matiashvili(スタンフォード大)。 以下はその要旨。 This paper pr…

人々は中絶を禁止した州から逃げているのか?

というNBER論文が上がっている。原題は「Are People Fleeing States with Abortion Bans?」で、著者はDaniel L. Dench(ジョージア工科大)、Kelly Lifchez(同)、Jason M. Lindo(同)、Jancy Ling Liu(ウースター大)。 以下はその要旨。 In this study,…

金ぴか時代とそれ以降:米国史におけるエリートの富の持続性

というNBER論文が上がっている(H/T タイラー・コーエン、ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「The Gilded Age and Beyond: The Persistence of Elite Wealth in American History」で、著者はPriti Kalsi(ロチェスター工科大)、Zacha…

投資家間の限定的なリスク移転:マクロ金融モデルの新たなベンチマーク

というNBER論文が上がっている(ungated(SSRN)版)。原題は「Limited Risk Transfer Between Investors: A New Benchmark for Macro-Finance Models」で、著者はXavier Gabaix(ハーバード大)、Ralph S. J. Koijen(シカゴ大)、Federico Mainardi(同)、S…

労働市場における技術的破壊

というNBER論文をサマーズらが上げている(H/T サマーズがRTしたNBERツイート、タイラー・コーエン。昨年10月時点のまとめ記事&WP*1)。原題は「Technological Disruption in the Labor Market」で、著者はDavid J. Deming、Christopher Ong、Lawrence H. S…

外延効果によるニューケインジアン経済

というNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人[石出旭氏]のページ)。原題は「New Keynesian Economics through the Extensive Margin」で、著者はSaki Bigio(UCLA)、Akira Ishide(同*1)。 以下はその要旨。 This paper reformu…

早期介入は将来の子供の虐待を減らせるか?

というNBER論文が上がっている。原題は「Can Early Intervention Reduce Future Child Maltreatment?」で、著者はAnna Aizer(ブラウン大)、Emilia Brito Rebolledo(同)。 以下はその要旨。 Children with a disability are 3.5 times more likely to be …

フィッシャー=シュルツ講演:分離不可能なパネルデータの線形推定

というNBER論文が上がっている。原題は「Fisher-Schultz Lecture: Linear Estimation of Structural and Causal Effects for Nonseparable Panel Data」で、著者はVictor Chernozhukov(MIT)、Ben Deaner(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)、Ying Gao…

42か国におけるCEOと企業のミスマッチと生産性

というNBER論文が上がっている(ungated(SSRN(EBRD))版)。原題は「CEO-Firm Matches and Productivity in 42 Countries」で、著者はAmanda Dahlstrand(チューリッヒ大)、Dávid László(LSE)、Helena Schweiger(欧州復興開発銀行)、Oriana Bandiera(LS…

大都市は経済成長にとって重要なのか?

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Are Big Cities Important for Economic Growth?」で、著者はMatthew Turner(ブラウン大)、David N. Weil(同)。 以下はその要旨。 Cities are often described as engines of economic growth. We a…

全域平均処置効果の線形推計

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Linear Estimation of Global Average Treatment Effects」で、著者はStefan Faridani(ジョージア工科大)、Paul Niehaus(UCサンディエゴ)。 以下はその要旨。 We study the problem of estimating t…

国際貿易の未知の水域

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「The Uncharted Waters of International Trade」で、著者はPol Antràs(ハーバード大)。 以下はその要旨。 The field of international trade has undergone significant theoretical and empirical ad…

移行リスク:原因と政策対応

というNBER論文が上がっている。原題は「Transition Risk: Sources and Policy Responses」で、著者はStefano Carattini(ジョージア州立大)、Garth Heutel(同)、Givi Melkadze(同)、Inès Mourelon(パリ・ドーフィンヌ大)。 以下はその要旨。 Transit…

大不況と刺激策の時期における高速道路の入札

というNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「Highway Procurement During the Great Recession and Stimulus」で、著者はDakshina G. De Silva(ランカスター大)、Benjamin Rosa(ミシガン大)。 以下はその要…

銀行の金利リスク

というNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「Interest Rate Risk in Banking」で、著者はPeter M. DeMarzo(スタンフォード大)、Arvind Krishnamurthy(同)、Stefan Nagel(シカゴ大)。 以下はその要旨。 We …

赤ちゃんとマクロ経済

ノーベル経済学賞を一昨年に受賞したハーバード大のクラウディア・ゴールディン(Claudia Goldin)が表題のNBER論文(原題は「Babies and the Macroeconomy」)を上げている。以下はその要旨。 Fertility levels have greatly decreased in virtually every …