KONAMI Arcade Championship 単語

KONAMI Arcade Championship (以下KAC)とは、KONAMIが主催する、ゲーセンの廃人を決めるアーケードゲーム機種のeスポーツ大会である。

概要

これまで各アーケードゲーム機種別で全国大会やイベントが行われていたが、年に1度それらをひとまとめにして開催される大会。

1ヶ月程の期間予選ラウンドが開催。その後、公式が指定した会場で決勝ラウンドが開催される。KAC2011と2012では全国各地のゲームセンター・アミューズメント施設が、KAC2013は東京のホール、KAC2014以降はJAEPO内のコナミブースや闘会議(共に幕張メッセ)が決勝ラウンド会場になっている。

一部機種の地域代表戦や決勝ラウンド、グランドフィナーレの模様は数回にわたりUstreamで生中継されていたが、KAC2013からはYouTube Liveで、5thKACからはさらにニコニコ生放送でも生中継されている^[1]

BEMANI PRO LEAGUE設立以降は、BPLでプロゲーマー契約を結んでいるファイナリストは、ファイナリストTシャツを着用せず、自身のBPLユニフォームを着用して出場することもある。また、KACのファイナルや地区大会への進出実績や優勝実績からプロゲーマーとして活躍する可能性も秘めているため、ある一種の登竜門としてポジションを確立している。

大会の流れ

ここでは大まかな流れで参加方法や手順を紹介していく。詳しいことは公式サイトでチェックしよう。

1. e-AMUSEMENT (旧e-AMUSEMENT GATE)でエントリー、参加機種を選択
   エントリーするにはe-AMUSEMENTとKONAMI IDの会員登録を済ましておこう。
   ただし、別のe-AMUSEMENT PASSを使用してエントリーしたい場合は、e-AMUSEMENT側で新たに紐付けする必要があるので注意。
2. 予選ラウンド終了までに課題曲をプレイ、もしくは規定試合数の消化スコアの算出方法は各機種によって異なる。
   • BEMANI機種 - 公式サイトから課題曲が発表されるので該当楽曲と指定された難易度をプレイ。プレイした際の得点が大会スコアとして反映される。
   • クイズマジックアカデミー - 過去に開かれた大会やイベントのスコアがそのまま大会スコアになる。
   • その他の機種 - 決められた試合数(規定試合)を済ました段階での合計スコアが大会スコアとなる。規定試合数以上のプレイ後、良い成績が出た場合は随時更新される。
3. 地域代表戦、決勝ラウンドに進出した場合
   予選ラウンド終了の数日後に結果が発表される。地域代表戦や決勝ラウンドに進出した人は、公式が指定した場所へ向かいそこでプレイする。あとはプレイヤーの腕と運、技術で挑むのみ。全力を尽くそう。

注意事項

1. 予選のスコアはなるべく早い段階で出しておく
   特にBEMANI機種は競争倍率が他の機種より非常に高く、課題曲が決まった数日後にはパーフェクトに近いスコアで決勝ラウンド進出枠が埋まっていることも珍しくない(中には課題曲発表から1日足らずでパーフェクトに近いスコアを叩き出すごりらもいたりする)。同点の場合はより早くそのスコアを出した人が優先して決勝ラウンドへ進出できるので、高いスコアを早く出すことが重要である。すべての課題曲が発表されていないにも関わらず決勝ラウンド進出へほぼ決まっている人がいるのはよくあることです
2. 開催場所の下調べ
   いくら良いスコアを出せても当日会場に辿り着けなければ意味がない。特に、初めて行く会場の場合は事前に調べておこう。
   地方のゲーセンが会場の場合は、各地に各ゲームのスタッフやプロ雀士、BEMANIシリーズのコンポーザなどがゲストとして訪れるので、KONAMI側も混雑を避けるためにラウンドワンなどの大規模なゲーセンは選ばず、比較的中規模かつ人が大勢来てもいいゲーセンや施設を会場にしていることが多く、一見わかりにく場所に会場があることも少なくないので注意。
   東京の会場の場合でも事前に会場までのアクセスを調べておいたほうがいいだろう。
   また、遠征しないといけない人は宿泊先のチェックも忘れずに。
3. 参加特典もチェック!
   SDVXなどの主力BEMANI機種は、参加するだけで獲得できるアイテムや楽曲がいくつか存在する。特にBEMANIにはエントリーしないとプレーできない楽曲もあったりするので、参加するだけでも色々違う。俺らにはKACには縁がないや…と考えずに、気軽にエントリーしてみよう。

KAC2011

記念すべき第1回。BEMANI機種では過去に行われた「BEMANIトップランカー決定戦」の3回目に位置づけられる。以下優勝者に太字なのは単独記事あり。

対象機種・優勝者（敬称略）

KAC2012

この年から「DanceEvolution ARCADE」「SOUND VOLTEX」「スティールクロニクル」が新たに追加され、昨年の対象機種だった「天下一将棋会2」が外されたことにより対象機種が14になる。また、BEMANIシリーズ9機種の総合スコアを競う「BEMANI Master部門」が追加された。

同じくこの年から日本だけでなく、一部のアジア諸国＋α(韓国、台湾、香港、シンガポール、マカオ、オーストラリア)とも同時開催。

対象機種・優勝者 (敬称略)

KAC2013

2012年の対象機種・部門に加え、「ミライダガッキ」「GI-Master」「メダルマスター決定戦」「モンスター烈伝 オレカバトル」「ウイニングイレブン アーケードチャンピオンシップ 2014」が新たに追加された。また、「メダルマスター決定戦」は「プッシャー部門」と「クレジット部門」の2つに分かれているので部門数は全部で20となる。

KAC2011からハブられてたウイイレさん良かったね

昨年に引き続き、海外からの参加が可能(対象地域：香港、台湾、韓国、マカオ、シンガポール、マレーシア)。

またメダルゲームにも力が入っており、参加可能の機種だけでも26と過去最多(GI-Masterは2機種、メダルマスター決定戦は9機種が対象)。

なお、この年の開催場所は全国各地のゲーセン、レジャー施設等ではなく、東京ミッドタウンホールで2日間にわたり開催、このうち各BEMANI機種はUstreamで決勝ラウンドの模様が中継、それ以外の機種はYouTubeの公式チャンネルでダイジェスト形式で配信された。

対象機種・優勝者 (敬称略)

The 4th KAC

今回は年をまたいでの開催であるためか、年号ではなく回次がタイトルについた。
開催機種については去年よりかなり削られており、特に非BEMANI機種は麻雀格闘倶楽部しか残っていない。

一方、BEMANI機種は昨年KAC期間中に仕様変更だったためにエキシビジョンだったミライダガッキが正式にタイトルに追加(ただし会場での決勝はなく、オンラインでの結果がそのまま決勝になっている)。
さらに、2014年に新規稼働したBeatStreamも仲間入りを果たしている。

また、pop'n musicが今回2部門に分かれており、通常部門(ポップン部門)に加えてオジャマ部門が初登場した。

しかし弐寺とDDRのDP部門はやっぱり開催されない…

今回の予選は今までと趣が異なっているものが多く、複数あるグループの内1グループだけやたらと課題曲が多かったり、難易度不問で難易度を考慮したスコア付けがされたり、1人プレーじゃないとスコアが付かなかったり、判定が厳しくなるオプションが付いていたりと、かなり工夫がされている模様。

特にIIDXの予選グループC課題曲は、今までのONE MORE EXTRA曲や過去のイベントで登場したボス曲を寄せ集めた計21曲になっている。ごりら専用課題曲

BEMANIシリーズの決勝ラウンドは2015年2月14日にJAEPO 2015のコナミブースで開催されたが、SDVX IIIのみ決勝におけるシステムトラブルで同年3月22日にZepp ダイバーシティ東京にて再開催された。

麻雀格闘倶楽部の決勝ラウンドは同年2月22日に東地域がシルクハット川崎ダイス(神奈川県川崎市)、西地域はラウンドワン千日前店(大阪府大阪市)、南地域は楽市街道 箱崎店(福岡県福岡市)、北地域はTHE 3RD PLANET BiVi仙台店(宮城県仙台市)で同時開催された。

対象機種・優勝者（敬称略）

The 5th KAC

闘会議2016発表会にて開催の一報が告げられた5th KAC。本年度は前年度の反省を踏まえ、2016年1月30日に闘会議2016内の闘会議GP、同年2月20日にJAEPOと対象機種を分割しての開催となる。

BEMANI機種はミライダガッキに代わり、滑り込みで参戦を果たした稼働間もない最新シリーズのMÚSECAを含む現行11機種が対象。ポップンについてはTATSUが無双しすぎたせいかどうかわからないが男子、女子の2部門が開催される。この他はQMAが対象機種に復活、ディズニーツムツム、モンスターストライクといったスマホアプリ発祥機種もノミネートされている。2015年12月3日には、e-AMUSEMENT CLOUDでサービス開始されたbeatmaniaIIDX INFINITASも対象機種に追加された。

弐寺とDDRのDP部門は果たして…

対象機種・優勝者 (敬称略)

The 6th KAC

ひとつひとつの戦いに、物語がある。

本年度は闘会議と合同開催となるJAEPOにて行われる6thKAC。ビジネスデー明けの2017年2月11、12日の2日間に渡って開催される。

年明けに渡り続々と新作稼働を迎えるBEMANIシリーズからはIIDXからMÚSECAまでの9作に加え、QMAと麻雀格闘倶楽部の計11機種が対象。特にIIDXは待望のDP部門が新設、DDRは日本、韓国・アジア、北米の3ブロックから代表を決める世界規模での争いへと拡大、jubeatは個人、団体の2部門開催となる。過去最少機種となった分、一部機種の幅が増した。あ、ポップンは今年も男女別！

QMAは2016年6月から続いたジャパンツアーの総決算となるグランドスラム大会として開催される。ツアーでのスコア上位者3名に加え、各種大会を勝ち抜いた精鋭13名による戦い。

対象機種・優勝者(敬称略)

The 7th KAC

あまたの激戦、10の栄光

本年度もJAEPOで行われる7th KAC。ビジネスデー明けの2018年2月10日、11日の2日間に渡って開催される。

本年度のBEMANIシリーズは前年度まで参加していたMÚSECAやREFLEC BEAT、INFINITASに代わりノスタルジアが新たに参戦し、麻雀格闘倶楽部及びクイズマジックアカデミーを加えた計10機種が対象。
本年度よりシード権制度が導入され、前年度やエキシビションマッチのチャンピオンが対象になる。
予選が前半と後半の2ラウンド制になり、一部タイトルでは東西で決勝戦進出者を決定する制度も本年より導入された。

今回のKACはプロモーション活動も活発。
予選では合同課題曲「Be A Hero!」をはじめとして各機種で書下ろし楽曲が配信され、現在の流行に従って書下ろし曲を集めたサントラCDのプレゼントキャンペーンも開催された。
また、応援ソングとして「フレーフレーわたし」も制作された。同曲は2018年正月よりコナミグループのCMソングに抜擢されお茶の間で頻繁に流れている他、同CMでは各種BEMANI機種や大会の模様が映し出されたりしている。
その他、日本における昨今のeスポーツの流れに乗って、KACも今年から「KONAMI e-Sports」の一環となっており、「KONAMI e-Sports」のロゴが使われたりeスポーツ大会として紹介されたりするようになった。

この様に今回のKACは新しい事づくめの大会と言えるだろう。

The 8th KAC

掴め！平成最後の栄冠を。

2019年1月26、27日に開催される平成時代最後のKAC。例年通りJAEPO内にて開催される。

前回からの10機種に加え、BEMANIからは「DANCERUSH STARDOM」、非BEMANIジャンルからは「ボンバーガール」「BASEBALL COLLECTION」「エルドラクラウン」の4機種が新たに追加、計14機種で行われる。新規タイトルが増えた非BEMANI勢に注目。

The 9th KAC

今開かれる！新次代の扉！

2020年2月に決勝大会が開催される令和時代最初のKAC。今回は4thKAC以来となるJAEPO内外併用での開催となる。11月の発表当初は明らかにされていなかったが、コナミの移転先である銀座クリエイティブセンター内「e-spots 銀座studio」で開催されると発表された。

また、今回は規模が大幅に拡大しており、ビデオ審査が入るダンスラ・決勝大会の枠が広い麻雀やBBC・例年通り年間ランキングのグランドスラム大会として開かれるQMAを除く全機種でエリア大会が開かれる。また、一部BEMANI機種では東南アジアエリアで行われる公式大会「BEMANI eSports Championship」の優勝者も招待されており、ますます世界大会の様相を呈するようになった。だが規模が大きくなってもDP部門は開催されない・・・

何気に前年度と開催機種内訳が全く同じだったりする。これは歴代KACでも初めて。

COVID-19の影響により非BEMANI決勝戦は当初延期となっていたが、残念ながら中止となってしまった。ただし、ボンバーガールのみ9thKACのファイナリストが次回の10thKACにそのまま出場することになっている。

The 10th KAC

究極の1戦がここに！

記念すべき第10回のKONAMI Arcade Championship。COVID-19の影響によりThe 9th KACの非BEMANI機種決勝戦が中止となり、例年決勝の会場として使われているJAEPOや東南アジアの公式大会「BEMANI eSports Championship」が開催中止になったりしてそもそも開催できないのでは？と危惧されていたが、無事開催の運びとなった。

開催機種は前作と同じ13機種。今回は社会情勢を考慮して国内プレイヤーのみの大会となる。今年度の変更点は、BEMANI機種の女子部門が4機種(ポップン、IIDX、DDR、SDVX)に拡充されたことが大きな部分。以前行われた「BEMANI PRO LEAGUE ZERO」で女子プレイヤーを加えたチームバトルを行っていることから、男子が多いBEMANIユーザーの女子層開拓を目指すための措置といえる。

2021年1月に発せられた緊急事態宣言の影響により、予選期間や決勝の日程が延期。その後再告知や延期が度重なった結果、最終的に1年以上経過した2022年2月に開催となった。しかし、終わらないコロナ禍の影響で観客はもちろん解説ゲストもリモート参加、相次ぐファイナリストの辞退、ボンバーガール部門の中止といった事態になってしまった。次回こそコロナ禍が終息し、元通りの規模で行われることを願うばかりである。

KAC(2023)

紆余曲折を経て例年通り2月頃に決勝大会が開催された10th KACから1年。満を持しての通算11回目となるKACが開催された。
これまでのKACは、決勝会場がJAEPOになった4thから数年間はナンバリングになっていたが、本年度のKACはナンバリングを廃し「KAC」のみの表記になった。ただし、運営やプレイヤーからは区別をつけるため、便宜上「KAC(2023)」と呼ばれている。

開催機種は前年度から1機種増えた14機種。
今回はチェイスチェイス ジョーカーズと麻雀ファイトガールの2機種が新規参戦となる。一方で前年度までに参加していたコスプレ大会ノスタルジアは残念ながらリストラされてしまった。また、ROUND 1限定稼働となるDance aROUNDも非開催となる。

今回も予選課題書下ろし楽曲として「パーフェクトイーター」が全機種に配信。
加えて、追加で6曲の書下ろし楽曲が予選Aブロック、Bブロックの2期に分けて配信されていて、これまで以上に力の入ったPRを行っていると言える。

決勝は全機種11月25日、東京ビッグサイト東8ホールで開催された。
近年のKAC決勝は9th、10thとコロナ禍での開催という事から無観客で行われていたのだが、今回は実に2大会ぶりとなる有観客での開催となった。

関連動画

過去の大会の模様はUstreamアーカイブスやYouTubeのコナミ公式チャンネルで配信されているが、ニコニコ動画でもBEMANI機種を中心に幾つかアップされている。

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KAC2011

KAC2012

関連項目

• e-Sports
• KONAMI
• BEMANI
• アーケードゲーム
• ごりらがいるんだ
• わけのわかったひと
• JAEPO：4th以降で主にKACが開催されるアーケードゲームの展示会。天下一音ゲ祭と決勝日程が同じ。
• 闘会議2016 / 闘会議GP：5th KACが開催されるゲームの祭典。2017年度以降はJAEPOと合同開催。
• 天下一音ゲ祭：同社、セガ、タイトー、BNEIの4社合同で行われる公式大会。JAEPOにて決勝が開催される。
• フカセ絶対許さない / さよなら僕の全曲PUC / アルトラ名曲なんで：KACのSDVX部門にて生まれた名言。
• BEMANI PRO LEAGUE ：同社のe-sportsプロリーグ。音ゲー初のプロ大会として実施されている。

外部リンク

• KONAMI Arcade Championship
• KONAMI KACスタッフ(@konami_kac)さん | Twitter

脚注

1. *ただし闘会議GPのみ。JAEPO会場ではYouTube Live配信のみとなっている。