Anotherモブキャラとは、アニメ版『Another』の主要人物以外のキャラクター及びそれらに関する動画に付けられるタグである。
概要
上述の主要登場人物の範囲について、この記事ではアニメ版の公式ホームページで紹介されていた十三人の登場人物
に加え、後述の設定資料集で2ページに亙って紹介されている五人の登場人物
(前者三人はキャラクターデザイン担当石井百合子による解説あり、久保寺はいとうのいぢの原案絵あり、松永は劇中後半の鍵を握る重要人物)を、主要登場人物として扱う。
但し、この中には登場する話の数や台詞が非常に少なかったり、早い段階で物語から退場してしまう人物もおり、全員がメインキャラクターとは言い難い。その反面、設定資料集で1ページで紹介されていないキャラクターの中には、上記の面々に匹敵する活躍を見せたり、視聴者に強い印象を残した人物が多数登場した。
綾辻行人の小説をアニメ化した本作は、原作に比べて学園モノとしての側面が原作に比べて強調されており、クラスメイトを中心とした脇役達の心情描写が大きくクローズアップされているのが特徴である。
近年では、モブキャラが一人一人個性的に描かれて、人気を集めるアニメも多数見かける様になったが、『Another』もその例に漏れず、2012年5月には設定資料集『「ある年」の夜見山北中学校三年三組のアルバム』が発売。殆どの登場人物に関する情報・設定が掲載されており、モブキャラ好きのファンを喜ばせた。又、様々なサイトで登場人物の性格や交友関係等が、有志による解析によって明らかにされている。
『Another』の場合は、メインキャラクターと、サブキャラクター、そしてモブキャラクターの境界線が曖昧であり、実際の所、どこまでがサブキャラでどこまでがモブキャラかと判断するのは非常に難しい。この辺りについては、以下の解説で詳しく述べたい。
夜見山北中学三年三組
アニメ版Anotherで、特に出番や活躍が大幅に増えたのが、主人公・榊原恒一が転入した三年三組のクラスメイトである。男子十四名・女子十六名・合計三十名から成り立つこのクラスメイト達の中で、恒一・鳴・赤沢さん・勅使河原・望月・風見・桜木以外の二十三人は公式ページの紹介に名前を載せてもらえず、本来ならば端役なのだが、その中には本編での活躍からメインキャラに劣らぬ人気を獲得した者も多数登場した。
クラスメイト達は、放送開始時点から苗字が判明しており、同時にビジュアルと座席表が公開された(本名は第5話のクラス名簿で判明)。更に第1話開始時点から、早くも視聴者に印象を残すクラスメイトが続々に現れ、彼らの活躍に期待が掛かり始めた(本編の内容から一抹の不安を覚える人もいたが……)。
加えて、三十人のクラスメイト達は美男美女揃いなのもポイントである。中には地味で目立たない印象を受ける生徒もいるが、それはこのクラスの容姿の平均値が余りにも高すぎるからであって、例えクラスの中ではランクが低くても、それでも平均は軽く上回っている。P.A.WORKSのアニメーターの頑張りもあって、作画も丁寧且つ丹念であり、余程小さく描かれた背景扱いでない限り、誰が主役か分からない程の完成度を誇るのも見逃せない。
三年三組クラスメイト一覧
- 赤沢泉美(米澤円 ☆秋月三佳)
- 出席番号1番。夜見山市紅月町1-1。165cm(総合14位、女子3位)
対策係兼二代目クラス委員長。演劇部所属。アニメ版では見崎鳴と共にダブルヒロインを務める。
- ※ 綾野彩(平田真菜)
- 出席番号2番。夜見山市古池町2-9。158cm(総合23位、女子9位)
演劇部所属。明るく活発で、恒一にも好意的。
- ※ 有田松子(古谷静佳)
- 出席番号3番。夜見山市朝見台3-11。160cm(総合22位、女子8位)
キャミソールの子。交友関係が広く、強運の持ち主。
- ※ 江藤悠
- 出席番号4番。夜見山市原河町7-22。162cm(総合20位、女子7位)
水泳部所属。ボーイッシュな外見をしている。
- ※ 王子誠(井上剛)
- 出席番号5番。夜見山市紅月町5-17。172cm(総合5位、男子5位)
吹奏楽部所属。名前の通りプリンスの様なウェーブヘアー。
- 小椋由美(野水伊織)
- 出席番号6番。夜見山市紅月町2-8。152cm(総合29位、女子15位)
演劇部所属。赤沢さんや綾野と仲の良いちびっ子。レールガン
- ※ 柿沼小百合(南條愛乃)
- 出席番号7番。夜見山市紅月町9-18。154cm(総合27位、女子13位)
三つ編み二つ結びお下げの眼鏡っ娘。文学少女。辻井と読書仲間。
- 風見智彦(市来光弘 ☆脇卓史)
- 出席番号8番。夜見山市夕見ヶ丘3ー8。168cm(総合9位、男子9位)
クラス委員長。勅使河原とは腐れ縁の幼馴染。アニメ版第12話なんて無かった。
- ※ 金木杏子
- 出席番号9番。夜見山市飛井町1-23。164cm(総合17位、女子5位)
松井亜紀とは視聴者の間で百合ップル疑惑が浮上する程の大親友。
- ※ 川堀健蔵(峰健一)
- 出席番号10番。夜見山青天町6-8。177cm(総合2位、男子2位)
サッカー部所属。体育会系で、パンツはトランクス派。
- 桜木ゆかり(野中藍 ☆岡野真也)
- 出席番号11番。夜見山市飛井町6-20。158cm(総合23位、女子9位)
初代クラス委員長。おっとりしたぽっちゃり系の眼鏡っ娘。
- ※ 佐藤和江(嶋村侑)
- 出席番号12番。夜見山市朝見台2-15。168cm(総合9位、女子1位)
ポニーテールが特徴的。女子生徒の中で最も長身。
- ※ 猿田昇(室元気)
- 出席番号13番。夜見山市原河町3-3。167cm(総合12位、男子11位)
吹奏楽部所属。王子の相棒で、語尾に「~ぞな」を付けるのが口癖。
- 杉浦多佳子(福圓美里)
- 出席番号14番。夜見山市紅月町5-3。163cm(総合18位、女 子6位)
対策係の一人で、赤沢さんの右腕。アニメ版では眼鏡っ娘でパーカーを着用。隠れ巨乳。
- 高林郁夫(鷹野晶)
- 出席番号15番。夜見山市飛井町7-10。165cm(総合14位、男子12位)
病弱で心臓病を患っている。フェアじゃないね。
- ※ 多々良恵
- 出席番号16番。夜見山市飛井町2-7。167cm(総合12位、女子2位)
吹奏楽部所属。出番に殆ど恵まれず、台詞も一切無く、合宿も不参加で、どの様な性格なのかも判明していないものの、人気の高いモブキャラ。
- ※ 辻井雪人(浅利遼太)
- 出席番号17番。夜見山市原河町9-2。170cm(総合6位、男子6位)
柿沼とは読書仲間の文学少年。武器はモップ。原作者の分身?
- 勅使河原直哉(前野智昭 ☆宇治清高)
- 出席番号18番。夜見山市夕見ヶ丘3ー5。174cm(総合4位、男子4位)
クラスのムードメーカー。フレンドリーで愛すべき馬鹿。
- 中尾順太(河西健吾)
- 出席番号19番。夜見山市古池町1-26。170cm(総合6位、男子6位)
とにかく赤沢さんが大好き。まかせろー
- ※ 中島幸子
- 出席番号20番。夜見山青天町3-4。158cm(総合23位、女子9位)
久保寺先生のスタイリッシュホームルーム最大の被害者。
- ※ 藤巻奈緒美
- 出席番号21番。夜見山青天町2-1。153cm(総合28位、女子14位)
軟式テニス部所属。茶髪で色黒のギャルだが、和久井を心配する優しい一面を持つ。
- 前島学(河本啓佑 ☆佐々木隆一朗)
- 出席番号22番。夜見山青天町9-13。161cm(総合21位、男子14位)
剣道部所属。小柄で童顔の部のエース。
- ※ 松井亜紀
- 出席番号23番。夜見山市朝見台8-2。157cm(総合26位、女子12位)
金木杏子とは視聴者の間で百合ップル疑惑が浮上する程の大親友。
- 見崎鳴(高森奈津美 ☆橋本愛)
- 出席番号24番。夜見山市御先町4-4。152cm(総合29位、女子15位)
本作のメインヒロイン及びもう一人の主人公。左目に眼帯を付けたミステリアスな美少女。
- 水野猛(☆清水元揮)
- 出席番号25番。夜見山青天町1-9。175cm(総合3位、男子3位)
バスケ部所属。水野沙苗の弟。
- 望月優矢(山本和臣 ☆井之脇海)
- 出席番号26番。夜見山市飛井町1-13。163cm(総合18位、男子13位)
美術部所属。三神先生に憧れる年上好きな男の娘。
- 米村茂樹
- 出席番号27番。夜見山市朝見台5-22。169cm(総合8位、男子8位)
原作とアニメ版では正反対の決断と結末を迎える。空気
- 和久井大輔(小林康介)
- 出席番号28番。夜見山市古池町2-12。178cm(総合1位、男子1位)
病弱でこちらは喘息持ち。皮肉にも持病によって命拾いする。
- ※ 渡辺珊(明坂聡美)
- 出席番号29番。夜見山市朝見台3-14。165cm(総合14位、女子3位)
凸。デスメタルバンドをやっているという衝撃の裏設定がある。
- 榊原恒一(阿部敦 ☆山崎賢人)
- 出席番号30番。夜見山市古池町5-1。168cm(総合9位、男子9位)
本作の主人公(原作では語り部も兼任)。ホラー少年。肺は弱いが心臓は強い。
尚、漫画版や実写映画版では生徒の名前・設定が異なっている。
漫画版で確認できる、漫画版オリジナルのクラスメイトは、織田(出席番号8番、苗字のみで名前は不明)、加藤弘喜(出席番号10番)、田代哲也(出席番号14番、苗字は正確には不明で、編集者の推測)、増田翔太(出席番号25番)、山田純治(出席番号27番、住所は夜見山市御先町1-22)の5名。何れも名前のみで、本編には直接登場しない。これにより、一部の生徒の出席番号がアニメ版と異なり、見崎鳴が26番、風見智彦が9番、杉浦多佳子が12番、高林郁夫が13番、前島学が24番に変更されている。
実写映画版では新たに二名のオリジナルキャラクターが、三年三組のクラスメイトとして登場している。
- 山田優(☆岡山天音)
- アフロヘアーが特徴。<災厄>を怖がり、逃げだそうとするが……。
- 和久井桜子(☆今野真菜)
- 臆病な性格で、くじ引きで<いないもの>になたショックで泣き出す。
鳴がこれを見かねて、自分が<いないもの>になると志願した。
更に実写映画版の作中で登場したクラス名簿では、三年三組の座席表や生徒全員の名前・住所・電話番号も判明している。
座席表
教壇
水野 村川 望月 神埼 松本 渡邊
前島 西嶋 石井 滝垣 山田 堂島
茂野 赤沢 風見 松橋 榊原 桜木
木下 林 大前 高田 近藤 中越
佐藤 和久井 勅使河原 岡村 梅田 金井
見崎
赤沢泉美(住所:御先町130-31 電話番号:026-22-1113)
石井博則(住所:夜見山南町993-12 電話番号:026-22-5801)
梅田晋介(住所:御先町293-10 電話番号:026-23-2058)
大前義弘(住所:夜見山北町1093-2 電話番号:026-22-0957)
岡村佳奈美(住所:夜見山南町483-2 電話番号:026-22-4882)
風見智彦(住所:夜見山南町223-1 電話番号:026-22-8736)
金井美紅(住所:夜見山南町484-9 電話番号:026-22-3421)
神埼しおり(住所:夜見山南町234-10 電話番号:026-22-4233)
木下篤(住所:夜見山南町875-9 電話番号:026-22-9728)
近藤兼介(住所:夜見山西町271-9 電話番号:026-22-4421)
桜木ゆかり(住所:夜見山北町201-○ 電話番号:026-22-0975)
佐藤翔太(住所:紅月町302-3 電話番号:026-22-3842)
茂野洋平(住所:夜見山南町746-34 電話番号:026-22-5801)
高田のり(住所:紅月町30-11 電話番号:026-22-5801)
滝垣美樹(住所:紅月町421-31 電話番号:026-22-2902)
勅使河原隼人(住所:御先町77-5 電話番号:026-23-2732)
堂島典子(住所:夜見山南町391-19 電話番号:026-21-5378)
中越初音(住所:夜見山南町109-10 電話番号:026-23-2875)
西嶋弘子(住所:夜見山南町41-21 電話番号:026-22-8439)
林佳代(住所:夜見山北町458-31 電話番号:026-22-4399)
前島学(住所:夜見山北町108-7 電話番号:026-22-3647)
松橋美緒(住所:夜見山南町499-1 電話番号:026-22-8834)
松本昭二(住所:夜見山南町10-10 電話番号:026-22-3877)
見崎鳴(住所:御先町435-6 電話番号:026-22-7023)
水野猛(住所:夜見山南町197-2 電話番号:026-22-6193)
村川祥子(住所:紅月町583-4 電話番号:026-22-3849)
望月優矢(住所:夜見山南町334-1 電話番号:026-22-3845)
山田優(住所:夜見山南町1098-8 電話番号:026-22-4374)
和久井桜子(住所:夜見山西町47-3 電話番号:026-23-5378)
渡邊佐緒里(住所:紅月町10-12 電話番号:026-22-3271)
榊原恒一(住所:夜見山北町657-8 電話番号:026-22-5801)
尚、桜木の住所の一部は恒一の親指に隠れている為、正確には不明である。
又、電話番号の“026”は現実では長野県の市外局番である為、実写映画版の舞台は長野県の可能性がある。
三年三組の悲劇
イケメンに美少女と選り取り見取りのクラスだが、視聴者が羨ましいと感じたり、このクラスに入りたいという無駄な願望を抱くかとなると、多くの人が戸惑い躊躇ってしまうだろう。何故ならば、夜見山北中学三年三組は1972年の夜見山岬の事件以来、死の魔の手に魅せられた呪われたクラスだからである(千曳先生曰く岬の呪いではないのだが)。
災害そのものが起こらない<ない年>や<いないもの>のおまじないによって<災厄>から逃れた事もあるものの、三年三組では高確率でクラスメイトやその家族が<現象>によって犠牲者が出ており、常に死と隣り合わせの危険を孕んでいる。この年は鳴が<いないもの>となって現象の呪いから逃れようとしたが、五月に入ると遂に生徒の中で最初の犠牲者が出てしまう。<災厄>が始まってしまった以上、いつ自分が死ぬのか分からない恐怖に怯え続ける地獄の様な日々が、二十九人の生徒に重く伸し掛かったのだった。
初の犠牲者が出た第3話放送後、公式ホームページにも変化が起きた。クラス座席表の画面で、死んだ生徒の顔が、黒いペンで塗り潰された様に消されたのである。この演出にゾッとした人も多かっただろう。
その後も悲劇は続き、七月にそれは起きた。第6話のラストで担任の久保寺先生が有ろう事か生徒達の目の前で鞄から包丁を取り出し、第7話の冒頭で自らの首を包丁で切り裂いて自殺したのである。この生涯モノのトラウマに三年三組は阿鼻叫喚の地獄絵図と化し、登校出来なくなる生徒が続出した。そんな中、<災厄>を止める為に、代理担任の三神先生は合宿を決行。何故今頃と疑問に感じて乗り気ではない生徒が多い中、あるクラスメイトとその家族の死によって、最早逃げ隠れも出来ない事を彼らは思い知らされ、駆け込み的に合宿参加者が急増した。この合宿こそ、最大の悲劇を引き起こす事も知らずに……。
合宿に参加した三年三組の生徒は以下の通りである。
一方原作では、
と、原作が十四名なのに対して、アニメ版は十九名と特に女子が増加している。
この合宿はクラスメイト本人達だけでなく、視聴者も固唾をのんで見守る正念場だったであろう。何故ならば、第8話までの犠牲者は何れも原作でも死亡した人物だったが、第9話ではこの条件に当てはまらないキャラクターの中で、遂に犠牲者が出てしまった。即ち原作で生き残ったり、原作そのものに登場しないアニメ版のオリキャラでも安心していられない事が明らかになったからである(尚、漫画版では登場人物が原作より少なく、原作死亡・漫画生存の事例はあるが、その逆パターンは無い)。
そして、物語が佳境を迎えたラスト第10話~第12話の合宿での惨劇で、この年の<災厄>を止める事には成功したものの、多くの悲劇が起こり、八人の生徒の命が失われてしまった。これによって、三十人いた三年三組のクラスメイトの犠牲者は合計十二人、実に三分の一以上が非業の死を遂げたのである(原作では合計七人が死亡・漫画版ではこの内一名が助かっている)。
各キャラを支持する視聴者やファンにとって、この第10話~第12話は一喜一憂の明暗がくっきり分かれたと言える。好きなキャラが合宿で命を落とした者は深い悲しみと絶望に暮れ、無事に生き残った者は修羅場をくぐり抜けて生還したことに安堵して息を撫で下ろした。一方、合宿不参加者を応援していた者は、生き残ってくれたのは良かったが、同時に出番も見せ場も全く無かった為、何とも複雑な気分になった事だろう。
ともあれ、<死者>が死に還った事で、漸く1998年度の三年三組は死の恐怖から解放された。然し、徐々に忌まわしき記憶が失われるとは言え、<災厄>によって友や家族を失ったり、生涯癒えがたいトラウマを残す等、生き残ったクラスメイトは心に大きな傷を残した。勝者が誰もいない、忌まわしき惨劇は、翌年からも夜見山北中学三年三組に襲いかかるのだろうか……。
まとめ
概要において、アニメ版『Another』はメインキャラ・サブキャラ・モブキャラの境界線が曖昧と説明したが、アニメ版のモブキャラが注目された先駆者である『けいおん!!』と比較すると一目瞭然である。けいおん!モブキャラの人気と知名度は、作品自体がメジャーなこともあって、Anotherモブキャラを軽く凌駕するが、彼女達は飽くまでも脇役に徹しており、メインキャラクターである平沢唯・秋山澪・田井中律・琴吹紬・真鍋和の五人とは、本編における重要性や役割が全く異なる(例外として劇中劇『ロ澪とジュ律エット』のあった第19話がある)。
然し、Anotherモブキャラの中には、一部のメインキャラ(先述の十三人)より出番や台詞が多く、時には主役クラスの活躍を見せた面々も少なくない。こうした事から、『Another』はより群像劇としての側面が強く描かれており、原作以上に世界観が広がったと言える。
もし『Another』の話数が多かったら、或いは第0話の他に番外編的なOVAが作られるとしたら、Anotherモブキャラの出番や活躍も増えたであろう。現に二次創作では、原作・アニメ版には無いオリジナル設定が付けられる等して、非公式ではあるがキャラが一人歩きする事例も見受けられる。尚、『Another』の二次創作は、イラストよりSSが中心であるのも特徴の一つである。この先、Anotherモブキャラがどこまで注目されるかは分からないが、モブキャラの存在が作品の魅力の一つとなったアニメである事は間違いないだろう。
その他の登場人物
三年三組のクラスメイト以外にも、『Another』には多くのキャラクターが登場する。記事がある人物は、当記事を参照にして欲しい。尚、※は続編小説『Another エピソードS』に登場するキャラクターである。
夜見山北中学校の教職員
- 千曳辰治(平田広明 ☆袴田吉彦)
- 夜見山北中学の第二図書室司書。演劇部顧問。173cm。
- 三神先生(宮牧美沙代)
- 夜見山北中学三年三組の副担任。美術部顧問。168cm。
- 久保寺紹二(三戸耕三 ☆正名僕蔵)
- 夜見山北中学三年三組の担任。国語教諭。173cm。
- 宮本先生
- 夜見山北中学の体育教師。179cm。
がっしりした体格で、いつもジャージを着てる。桜木ゆかりの母の事故を久保寺先生に連絡し、その直後におきた桜木の変死にも対応した。三年三組の事情もある程度知っており、<いないもの>にされた恒一と鳴を心配している。
- 八代先生
- 夜見山北中学の生活指導担当。
恒一が大庭掲示から事情聴取を受けた時に立ち会う。
- 古賀先生
- 1983年度の夜見山北中学三年三組の担任。
<咲谷記念館>に合宿した際、夜見山神社にお参りと掃除をして呪いを解こうとしたが、その帰りに生徒の浜口と星川が事故死してしまう。然し、この過程で起こったある事件が、<災厄>を止める事となる。
三年三組のクラスメイトの家族
- 榊原陽介(喜多川拓郎)
- 榊原恒一の父。51歳。
東京の有名な大学で生態学の教授をしている。現在はインドに出張中であり、<災厄>からは圏外にいる為、安全であり、記憶の改竄も受けていない。「インドは暑いぞ~」が口癖。電話の会話のみの登場で、アニメ版ではその姿は不明だが、漫画版では姿も判明。あご髭を蓄えた中々のナイスミドルである。
- 榊原理津子
- 恒一の母。怜子の姉。
1972年度の夜見山北中学三年三組の生徒で、夜見山岬は同じクラスメイト。大学生だった頃に、講師だった陽介と11歳の年齢差ながら結婚。恒一の里帰り出産の為に夜見山市に帰省したが、産後の肥立ちが悪く、26歳の若さで病死。当時怜子が三年三組の生徒だった事から、<災厄>に巻き込まれた可能性が高い。
- 怜子(榊原奈緒子 ☆加藤あい)
- 恒一の叔母。理津子の妹。164cm。
- 亮平(矢田耕司)
- 恒一の祖父。理津子・怜子の父。164cm。
娘の死によるショックで痴呆症(認知症)が始まっている。
- 民江(有馬瑞香 ☆銀粉蝶)
- 恒一の祖母。理津子・怜子の母。63歳。155cm。
恒一が病み上がりだった頃は、黒いセドリックの車で登下校の迎えを行う等、夫とは対照的にまだまだ元気。恒一に携帯電話を持たせている。
- 霧果(原田ひとみ ☆つみきみほ)
- 見崎鳴の義母。血縁上は伯母。156cm。
- 天根(定岡小百合)
- 鳴の大伯母。150cm。
人形店<夜見のたそがれの、うつろなる蒼き瞳の。>の受付を担当する老婆。
- 見崎鴻太郎
- 鳴の養父。霧果の夫。
実業家だが、世界各地を回っている為、殆ど実家に帰ってこない。
- 藤岡未咲(五十嵐裕美)
- 鳴の従妹。血縁上は双子の妹。
- 藤岡美都代
- 見崎鳴と藤岡未咲の実母。
藤岡家が経済的に苦しかった為、我が子を死産した上に二度と子供を産めない身体になって苦しんでいた双子の姉である霧果に鳴を養女に出した。
- 水野沙苗(吉田聖子 ☆佐藤寛子)
- 水野猛の姉。恒一が入院していた病院の看護婦。20歳。163cm。
- 猪瀬知香(井上まひろ)
- 望月優矢の異母姉。168cm。
喫茶店<イノヤ>のウェイトレス。原作では既婚者だが、アニメ版では未婚なのか苗字は望月のままである。望月が年上好みになった原因でもある。松永から<災厄>を止める為の情報を聞き出す。
- 赤沢和馬
- 赤沢泉美の従兄。
1996年度の夜見山北中学三年三組の生徒。<災厄>によって死亡している。従妹の泉美とは本当の兄妹同然に仲が良かった。アニメ版のみ登場。
- 桜木三枝子
- 桜木ゆかりの母。
娘と同日に交通事故で死亡。
- 小椋敦志
- 小椋由美の兄。19歳。
大学に行かず、家に引きこもってパソコンを弄ってばかりいる。自宅に重機を乗せたトラックが突っ込み、潰されて死亡。死んでもマウスは放さなかった。漫画版では登場しないが、赤沢の実兄が引きこもりになっており、こちらは首を吊って自殺する。
- 沼田謙作
- 高林郁夫の祖父。168cm。
三年三組が合宿した<咲谷記念館>の管理人。無表情且つ無愛想で怪しげな印象を受ける。<災厄>で乱心した妻の峯子に、首を串刺しにされて惨殺される。尚、漫画版と実写映画版では管理人夫婦は登場せず、漫画版の合宿で犠牲となった生徒の死因は落雷による火災事故、実写映画版の合宿で犠牲となった生徒の死因はバトル・ロワイアルによって引き起こされた事故となっている。
- 沼田峯子(高橋里枝)
- 高林の祖母。160cm。
<咲谷記念館>の管理人。平常時は穏やかだったが、<災厄>で突如発狂。夫を虐殺した挙げ句、包丁を振り回して生徒達に襲いかかり、原作では三年三組の生徒を5人も殺害する。アニメ版では杉浦に撃退され、その恐ろしさの割には生徒の犠牲者は一人も出なかった(その代わり他の原因で死亡者が続出する事に……)。合宿場に戻った千曳先生に取り押さえられ、連行される前に舌を噛み切って自殺する。
過去の三年三組クラスメイト
- 夜見山岬
- 1972年度の夜見山北中学三年三組男子生徒(実写映画版では女子生徒)。
眉目秀麗・成績優秀・多芸多才でクラスの人気者だったが、火事で自分を含む家族全員が死亡。その死を認めたくなかったクラスメイト達によって、一年間生きている様に扱われた事が、三年三組の<災厄>の呪いを生み出した。この年の卒業アルバムでは、心霊写真の様に彼の姿が写っている。又、漫画版では何故か他メディアとは異なり“公式イケメン”と言う設定がカットされている。
- 松永克巳(高橋伸也 ☆三浦誠己)
- 1983年度の夜見山北中学三年三組男子生徒。怜子のクラスメイト。166cm。
- 浜口順
- 1983年度の夜見山北中学三年三組男子生徒。
原作・アニメ版では苗字のみしか判明しておらず、“順”という名前は漫画版オリジナルである。
怜子や松永と同学年。合宿で夜見山神社を参拝した帰り道に雷に打たれて死亡。
- 星川有紀
- 1983年度の夜見山北中学三年三組女子生徒。
原作・アニメ版では苗字のみしか判明しておらず、”有紀(あき)”という名前は漫画版オリジナルである。
浜口の死に驚いて逃げる途中で足を滑らせ、崖から転落死する。
- 秋山良子
- 1983年度の夜見山北中学三年三組女子生徒。漫画版第0巻のみに登場するオリキャラ。
- 怜子が中学一年生の時から親しかった友人で、三年三組の呪いの噂に興味を持っていた。然し、交通事故でこの年の最初の犠牲者となり、怜子に衝撃を与えた。彼女の他にも、栗田という男子生徒が病死という形で災厄の犠牲となっている。
- ※ 賢木晃也
- 1987年度の夜見山北中学三年三組男子生徒。続編『Another エピソードS』本編の語り手。26歳。
夜見山市から少し離れた緋波町の屋敷に住む青年。この年の三年三組は<ある年>の<災厄>によって引き起こされた修学旅行のバス事故で多くの犠牲者が出ており、彼も左足を負傷している。義兄の修司を介して二年前に見崎鳴と知り合うが、1998年の五月に自宅の二階から転落して死亡。<幽霊>となって、鳴と再会する。
- ※ 新居・御手洗
- 1987年度の夜見山北中学三年三組男子生徒。
晃也の友人。彼と一緒に写った写真が今でも残っている。新居はその年の<災厄>で死亡。
- ※ 矢木沢・樋口
- 1987年度の夜見山北中学三年三組女子生徒。
新居たちと同じく、晃也の写真に写っているクラスメイト。矢木沢はその年の<災厄>で死亡。
- ※ 四宮沙津希
- 1987年度の<死者>。
記憶の改竄によって、この年の三年三組の女子生徒になっていた。本来の彼女が、いつの年の三年三組だったのか、そして当時、どの様な<災厄>によって最期を遂げたか等は不明。
- 立花
- 1996年度の夜見山北中学三年三組女子生徒。
元美術部で鳴の先輩。96年度に起きた佐久間の<いないもの>の役割の放棄による悲劇を鳴に伝えたが、<死者>である浅倉麻美の記憶は無かった。アニメ版では未登場。
- 佐久間
- 1996年度の夜見山北中学三年三組男子生徒。
その年の<いないもの>だったが、孤独に耐えきれず役目を放棄。アニメ版の和馬を始め多くの犠牲者を出し、自らも自殺した。
- 浅倉麻美
- 1996年度の<死者>。
本来は1993年度の三年三組の女子生徒だったが、<災厄>に巻き込まれる形で病死している。記憶の改竄によって三年後の<ある年>の三年三組に紛れ込んでいた。
その他
- 大庭(岡哲也)
- 夜見山警察署のベテラン刑事。
福々しい丸顔をしており、水野沙苗のエレベーター事故について、恒一を事情聴取する。娘がおり、将来三年三組になるのではないかという心配を抱えている。
- 竹之内(里卓哉)
- 夜見山警察署の若手刑事。
大庭とは対照的に、顎の尖った細面に眼鏡を掛けており、恒一からは蜻蛉の様な印象を受けられている。
- レーちゃん(米澤円)
- 恒一の家で飼われている九官鳥。
「レーちゃん、どーして?」「ゲンキ、だしてネ」が口癖。
- ※ 賢木翔太郎
- 賢木晃也の父。
優れた医師だったが、本人は六年前に病没している。享年60歳。かなりの資産家だったようで、晃也が住んでいる『湖畔の屋敷』は、元々彼の別荘だった。
- ※ 賢木日奈子
- 晃也の母。
晃也が三年三組の生徒だった1987年に、心不全で急死。それまで身体に異常が無かった事から、<災厄>に巻き込まれた可能性がとても高い。賢木家は夜見山を離れて緋波町に引っ越した理由は、この<災厄>から逃れる為でもあった。
- ※ 比良塚月穂
- 晃也の姉。
先夫・赤沢冬彦との間に長男の想が生まれるが、間もなく夫に先立たれる。後に比良塚修司と再婚して、娘の美礼を儲けた。
- ※ 比良塚修司
- 比良塚月穂の夫。晃也の義兄。
不動産業等を営んでおり、見崎鳴の父とは知り合い。月穂とは親子程に年が離れている。
- ※ 比良塚想
- 月穂と先夫の子。晃也の甥。小学六年生。
生まれて間もなく実父を失い、母の再婚に伴い比良塚家に入るが、連れ子という立場から複雑な環境で育つ。ある一件以来、周囲に心を閉ざしている。
- ※ 比良塚美礼
- 月穂と比良塚修司の娘。晃也の姪。6歳。
比良塚想の異父妹。霧果の作った球体関節人形に興味を抱いている。
OPの登場人物の変遷
凶夢伝染の記事を参照。
第7話における三年三組の反応
久保寺紹二の記事を参照。
参考資料
関連動画
関連静画
関連項目