中尾順太とは (ナカオジュンタとは) [単語記事]

中尾順太（なかおじゅんた）とは、小説・アニメ版『Another』の登場人物である。

概要

赤沢泉美を中心としたグループ唯一の男子メンバー。杉浦多佳子や小椋由美と共に行動する事が多い。赤沢さんに惚れており、いつも付き従っている。対策係の一員でもあり、三年三組の基本方針でよく話し合いに参加している。アニメ版では赤沢さんが恒一に密かに想いを寄せている為、恋敵と見なしたのか、榊原恒一に余り良い印象を持っていない様子。

原作・漫画版では、密かにクラスメイトから赤沢さんに従う姿が哀れっぽく見えると酷い言われようを受けている。アニメ版と漫画版で容姿が全く異なり、漫画版では肥満体型だが、アニメ版ではガタイが良く中々の男前である（但し、男子のサブキャラ故か作画は余り安定していない）。

第8話では出発前から吐き気を催して杉浦に介抱されながらも、メインキャラに混じって海水浴に参加。赤沢さんの水着姿も拝めてさぞや満足だろうと思った矢先、悲劇は突然訪れた。強風で沖へ流れてしまったビーチボールを取りに行く途中で、突如動かなくなってしまい、皆が心配になって来たその時、通りかかったモーターボートに激突。スクリューに巻き込まれて、間もなく死亡が確認された。

実はこの日の朝、自宅の階段から落ちて頭を強く打っており、モーターボートに衝突される前に、脳挫傷が原因で泳いでいる途中で既に死んでいた事が、第9話で判明した。桜木ゆかりを失った風見智彦、兄を失った小椋と同様、中尾と親しかった事でその死によるダメージが大きかった杉浦も、また破滅へと突き進んでいくのである。尚、原作・漫画版では杉浦と共に合宿先で死亡している。

すっかり有名になってしまった最後の台詞「まかせろー」から、惨劇が起こるまでの過程はこれまでの死亡シーンと異なり静かに進んでいくが、クラシカルなBGMも相まって、逆にどの様な展開になるのか分からない恐怖を煽る演出が秀逸である（初めて原作・漫画版に見られないオリジナルストーリーだった事も大きい）。同時に水着回であろうとも、<災厄>から逃れられない恐ろしさを視聴者も思い知らされたに違いない。