山本太郎とは、元俳優、元タレント、れいわ新選組代表の参議院議員。
キャッチフレーズは「本当のことを言って、何か不都合でも?」「あなたを幸せにしたいんだ」「あなたはすでに頑張りすぎている。本当に頑張らなければならないのは政治だ」「ここまで来たらコイツしかいない」
1974年11月24日生まれ。兵庫県宝塚市出身。趣味はサーフィン。最終学歴は中卒(大阪府箕面自由学園高等学校中退[1])。
「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」の「ダンス甲子園」に出場した事がきっかけで芸能界入り。メロリンQの一発芸が有名。「世界ウルルン滞在記」では世界中でロケを敢行した。
「しあわせの決断」にてドラマデビューし、「ふたりっ子」「新選組!」「MOON CHILD」「カイジ」など50本以上のドラマ・映画に出演。「粗野だけど根はいい関西人役」などで好評を博す。
東日本大震災後、早くから脱原発・脱被曝に関して活動を開始。各地のデモや集会に参加し、危険性を訴えた。
2012年12月の衆議院選挙(東京8区)落選を経て、2013年7月21日、参議院選挙(東京選挙区)にて初当選を果たした。当選後は原発問題に留まらず、反TPPや反戦争を掲げ、政権獲得を目指し精力的に活動した。
2014年12月から生活の党と山本太郎となかまたち(後に自由党に改名)に所属し、翌年1月から共同代表を務める傍ら、自身でも国政選挙や地方選、首長選挙で候補を擁立・推薦した。
2019年4月1日、消費税廃止や大規模な財政出動を政策に掲げる「れいわ新選組」を立ち上げ、その後自由党の解散に伴い離党。同年7月21日の参議院選挙において比例3位[2]で落選するものの、国政政党となったれいわ新選組代表として政治活動を継続。
2020年東京都知事選挙においてれいわ新選組公認候補として出馬するも落選。
2021年衆議院議員総選挙において比例東京ブロックから名簿順位1位で出馬し、当選。
2022年4月15日、2022年参議院議員通常選挙に立候補するためとして辞職願を提出した。
2022年参議院議員通常選挙において東京都選挙区から出馬し、6位で当選。
以下に記載されているのは一部である。
反原発のイメージが強いが、福島第一原子力発電所事故は社会問題に関心をもつきっかけのひとつであり、ありとあらゆる強権的な政策や弱者を脅かす勢力(原発再稼働・TPP・特定秘密保護法・消費増税・表現規制・米軍基地・国家戦略特区・大企業優遇・憲法改正・集団的自衛権行使・共謀罪・イスラエルによるパレスチナ自治区侵攻・入管法改正)に反対している。そしてそのためには自身の手によって政権を獲得し、総理大臣になる必要があると主張している。
彼の発言力は一定の集団に対しては非常に強い親和性を持っている。が、彼の主張は「反権力」であり続けるため故に陰謀論にのめり込むケースが散見される。原発関連では医学的・科学的根拠を伴わない発言が非常に多く、自身の反権力性を正当化するためなら被災者を傷付ける言動も厭わない。それゆえ、陰謀論者として扱われたり、放射脳の代表例として挙げられるという事実もある。医学関連ではバックに内海聡やはたともこがいた影響なのか、反西洋医学をこじらせた発言が多く存在した。2022年に発生したロシアによるウクライナ侵攻についても、両国いずれの側にも立つべきではなく「NATO の東方不拡大の密約を米欧主要国が守らなかった」点を考慮すべきと主張し国会決議にも反対したが、この密約説は複数の専門家から否定されている[3][4]。
2017年以降は消費税減税や奨学金徳政令などの左派ポピュリズム的な政策を主張しているが、それまでの脱被曝やHPVワクチン接種反対なども撤回せず、あらためて主張している。
震災後は、全原発の即時撤廃・「汚染地域」[5]避難の権利(費用の国庫負担や避難先での仕事の斡旋)の確立、農作物栽培・食品流通の禁止(地域外での栽培を勧める)[6]、継続的な健康調査や大規模な汚染調査を主張。議員当選後も、事故前の基準や放射線管理区域の基準から、内部・外部合わせた年間被曝量(実効線量)が1ミリシーベルト以上の地域・住人には避難の権利を確立すべきと、選挙演説や「子ども・被災者支援法推進自治体議員連盟」などで主張[7][8]している。
食品に関しては、一般食品の食品基準値である100Bq/Kg[9]を低レベル放射性廃棄物の基準と同じであると批判[10]し、街頭演説や内閣委員会では、事故前の平均値であったと主張する0.1Bq/kgに基準値を近づけるべきだとしている[11]。一方で、俳優時代には2011年8月にカタログハウスのCMに出演し、同社がウクライナ基準で福島県産の農産物を販売することに賛同、店頭ポスターに登場していた。[12]
内部被曝を避けるためとして、一時期は東日本に入る際にはN95マスクを付けていた。これは国が本当のことを話してくれないからだとし、あくまで自衛の手段であり不安をかきたてるようなものではないと説明している。また自分で食べるものは、西日本や海外の食材を使って料理していることを明かしている。
「震災後フィリピンに逃げた」との噂が流れているが、海外移住は検討のみにとどまっていた[13][14]。自身は2012年には東京から大阪へ引っ越し、2013年2月末には母親がフィリピンに移住している[15]。
原発立地地域では「もし事故が起こったら、彼らと同じように折角一生懸命に作った商品を買ってもらえなくなるんですよ」「誰しも汚染されたものは買いたくないでしょう」「そもそも基準がイイ加減」「汚染されているかもしれないと思ったら、その土地のものは避けますよ」と話すなど「啓蒙」活動を行い、自身は「『歩く風評被害』と呼ばれている」[16]、と語っている[17]。
が、いずれの主張にしても医学的・科学的根拠からは程遠い発言が多い。
2019年に出版した著書では、過去の発言について「私の未熟さゆえに傷つけてしまった人々に対して、許されるおわびの言葉など存在しないと考えますが、山本太郎に心をえぐられたとお感じになる方がいらっしゃるならば、私は加害者です。心よりおわび申し上げます。」[18]と謝罪した上で、国や東電に対して賠償や医療保障を求めていくとした。一方で、過去の発言が医学的・科学的に適切だったのか、また今後も同等の「脱被曝」を追求するのかについては言及しなかった。
原発は全基即時廃炉を主張し、再生可能エネルギーや技術革新による解決を公約に掲げていた。また現状でも脱原発はできているとし、当選後の会見では、唯一原発が稼働している関西電力でも2012年夏には電力が20%以上(選挙前は20%以下とも)余っていたと述べた。また、即時廃炉のために、必要であればアメリカ国債を売却する[19]と発言。脱原発のためには「日米原子力協定」の改定・破棄が必要だと主張した。
れいわ新選組を結成してからはこのような過激ともとれる主張は控え、「主力はガス(LNG)火力」「自然エネルギーの中には力を持っているものもあるけれど、安定的な電力を供給できるわけではない。だからこそバックアップの電源が必要」「自然エネか原発かというわけのわからない議論に引きずり込まれてはいけない」「CO2が増えることになるけど、放射能とどっちがいいんですか」と、路線を転換[20]。自然エネルギーによる発電体制が整うまで国際社会に猶予を求める[21]としている。
ベース電源としての原発再稼働論については、災害や異常気象により電力需要がひっ迫した場合でも休止中の火力発電所を稼働させれば原発は必要ないと主張している[22]。
参議院選挙時での政策等には含まれなかったものの、2013年9月頃から反対を表明。9月23日から反特定秘密保護法案・反TPPを訴えるべく「全国街宣キャラバン」を前倒しで実施した。
10月7日、生活・社民・共産各党幹部と協議し、特定秘密保護法案反対一点での会派入りを模索した。これは、臨時国会にて設置される「国家安全保障に関する特別委員会」の委員は無所属議員には割り当てられないためだったが、合意には至らなかった。
ブログやツイッター、集会などでは法案に反対する議員を応援するよう呼びかける一方で、「特定秘密保護法案を止める最後の秘策があるが、今話すと潰されてしまう。(国会内で)自分ひとりではできないが、最後の切り札として置いておく」[35]と語った。
12月3日の特定秘密保護法案の反対集会に参加した際には、「これを止めるためにはどうすればいいか。たった一つ、たった一つ方法がありますよね。できれば避けたい。でもやるならば、採決の日に議員を国会に入れなきゃ良いんですよ」「議員会館、国会に議員が入れないくらい、人が溢れるぐらい集まれば、これを阻止できる可能性がありますよね」「千人と云わず、一万人と云わず、十万人と云わず、百万人ぐらいの人達が国会周辺に集まりましょうよ」と更なるデモを呼びかけた。ブログでは60年安保闘争時の国会前デモ写真(のリンク)を挙げ、「12月5日、6日は朝から、国会周辺が廃案を求める人々で埋め尽くされる事が、風見鶏政治家にとって、一番の恐怖だろう。」と記述している。
12月9日、自身のブログにて特定秘密保護法案に賛成した議員を「保身のために賛成した」と非難し、「でも、有難う。もっと本気にさせてくれて」「この茶番を止める為には、力を持つ以外ないと教えてくれて」と、これからもポリシーを貫き通し、政権獲得を目指す意思を表明した。
この後、共産党・社民党等と連名で特定秘密保護法を廃止する法案を国会に提出しているが、いずれも廃案となっている。
ISIL問題に関しては、米国を中心とした有志連合からは距離を置き、人道支援等を国連を通じて行うべきだと主張している。
2015年1月21日、シリアにて「イスラム国」を名乗る武装集団(以下、ISIL)に日本人2人が誘拐され、身代金2億ドルを要求された事件に関して、ISILがその根拠として安倍総理が表明した中東諸国への人道支援を挙げているのを受けて、安倍総理のTwitterアカウント宛に「2億ドルの支援を中止し、人質を救出してください」とツイートし、後にISIL関係者とも思われるアカウントにリツイート、拡散された[36]。
1月27日の共同代表就任記者会見では、小沢一郎共同代表とともに政府の対応を批判。事件を安倍政権の外交的失策であると指摘し、これによって集団的自衛権の行使や海外派兵が進められることを危惧した。
2月6日、「シリアにおける邦人へのテロ行為に対する非難決議案」を、本会議場から投票直前に退室して棄権。その理由として、「事件の検証及びイラク戦争の総括」「関係各国への謝辞から特定の国名(ヨルダン)を除くこと」「決議文の英訳の用意」を議会運営委員会に進言したものの受け入れられなかったから[37]だとしている。
なお、参院会派「生活の党と山本太郎となかまたち」としてはこの決議文を事前に了承しており、同会派の主濱了・谷亮子両議員は賛成していた。「内容に疑義があれば調整した」との批判[38]もある。
集団的自衛権の行使容認には反対し、個別的自衛権で対処可能の立場をとっていた。2015年、安全保障関連法案の審議の際には参院特別委員会に出席した他、SEALDsが主催する国会前デモに参加するなど国会内外で反対活動を行った。NHKの「日曜論壇」に党の代表者として出演した際には、NHKを例にあげてマスメディアの偏向報道を指摘した。[39]
9月17日、特別委員会で法案を採決する際に、「自民党が死んだ日」と書かれた紙をカメラの前に掲げた。
翌18日、参院本会議は喪服に身を包み、数珠を持参して登院した。安倍総理の問責決議案の採決時では、与野党ただひとりのみ牛歩戦術[40]を行った。山崎参院議長の注意や同党の主濱議員の説得があったが、牛歩は続けられた。投票の際には焼香を行うしぐさをし、安倍総理に一礼するなど告別式のような動作を行った。この行動は19日未明安保法案議決の際も行われ、反対票を投じる前に「アメリカと経団連にコントロールされた政治家は辞めろ! (国会の)外の(反対デモの)声が聞こえないか? 聞こえないんだったら政治家なんか辞めた方がいいぞ!」[41]と議場に向かって叫んだ。
一連の行動について、「昨日は『自民党が死んだ日』と掲げたので、本日は告別式の流れになる」「幼稚? ありがとうございます。(安保関連法の)中身を知っていくステップになる」[42]と語っている。
その後、「神聖な本会議場の品位を汚す行為だ」として参議院議長から厳重注意を受け、陳謝した[43]。
子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の即刻接種中止を求め、市民運動[44]や国会答弁[45]、質問主意書[46]などで繰り返し主張した。
「山本太郎となかまたち」の運動目標にも接種中止が掲げられていた[47]が、2019年2月末に削除された。その後、2019年10月の街頭演説にて「子宮頸がんワクチンが今、どのような状況にあるかということのアップデートは、私できてません」と前置きしながらも有効性がなくがん健診で防げるとして「人体実験してんじゃねーよ」と改めて接種反対を主張[48]した。なお、この情報は2016年まで秘書であったはたともこ氏から得たものとも発言している。
2020年12月、予防接種法改正に関する談話の中で、国は子宮頸がんワクチンの副反応被害を認めていないことを挙げたうえで「過去の被害についても、これから起こりうる副反応に関しても徹底した救済が必要との問題提起のため」に予防接種法改正「反対」を提案したと発表した[49]。
ただし、子宮頸がんワクチンについては日本産婦人科学会が積極的接種の再開を求めている[50]。またWHOは有効性と安全性を認め、「根拠のないうわさ」によってがんの減少が妨げられている、と声明を出している[51]。
2022年7月、街頭演説にて再びHPVワクチンについて問われた際、副反応の因果関係を突き詰めるまでに時間がかかることを理由に反対と回答。しかし、副反応との因果関係は科学的に否定されていることなどを指摘されると、「HPVワクチンに関しては途中からアップデートされていない」と発言した[52][53]。
なお、このワクチンと副作用との因果関係は、医学研究が進んでいるが否定的な結果が多い一方、関係を認めた研究に不正があることが発覚した。詳細は世界保健機関のページに記載。
日本政府による早期のワクチン確保・接種には懐疑的であり、2020年9月には治験が一時中断されたことを受けて「ある意味安全性が担保されないうちから打つっていうことは人体実験」「個人的にもそれを打つかっつったら打たないです」「安全性というものが確認されるには数年」と主張[54]。
2020年12月発表の予防接種法改正に関する談話においても、「医療従事者に対する先行接種の追跡調査をもって事実上の3相試験とするような政府の姿勢に問題を感じる」と主張している。
2021年2月20日、ラジオ番組にて新型コロナワクチンに言及し、時間が経過してから判明する副反応もあることを理由に自身の接種は「個人としては様子見」と発言した[55]。
2021年10月31日、選挙特番にて新型コロナワクチンは未接種であると公表し、厚生労働省がワクチンの影響を十分に発表していないと指摘した[56]。
なお、ワクチンに関する最新情報は厚生労働省の予防接種情報や首相官邸の該当ページをご覧ください。
山本議員が代表を務める政治団体。「『ひとりひとり』が社会から必要とされ、お互いを認め合い、存在を尊ぶ世界を目指す」とし、政権獲得を目標に掲げ、衆参国会議員予定候補者及び地方自治体首長・議員候補者を募集している。また、2015年の統一地方選と次回の国政選挙までに数十万人規模のボランティアをの結集を目指すとしていた。
詳しくは新党ひとりひとりの記事を参照。
2012年12月1日、脱原発を政策に掲げる政治団体「新党 今はひとり」を発足。震災後政権にあった民主党閣僚に対する「首狩族」を標榜し、またTwitter上で日本維新の会・橋下徹代表代行(当時)に小選挙区で戦うことを求めた[172]が、第46回衆議院選挙に東京8区(杉並区)から出馬した。
なお、この数日前に「日本未来の党から出馬する」との報道がなされたが、Twitter上で本人はこれを否定していた。[173][174]一方で新党発足後のインタビューでは、複数の党から出馬打診があったことを認めている。
同じく脱原発を主張する社民党・日本未来の党・緑の党からの支持・支援や現地ボランティアスタッフの協力を得て、7万票を集めるも2位で落選した(同選挙区当選者は13万票で自由民主党・石原伸晃氏)。
選挙期間中は、自民・公明・民主・国民新党・日本維新の会などを「日本を売り飛ばそうとしている党」とし、これらの勢力と戦うことに加え、脱被曝(即時廃炉や食品安全基準の見直し、東日本からの避難の権利確立)、反TPP、反憲法9条改正などを訴えていた。
12月1日に出馬を表明し同月3日に選挙区を決定、公示日である4日から12日間の短い選挙戦ではあったが、前述の通り緑の党(選挙事務所提供)やボランティアスタッフの協力に加え、選挙資金は寄付で賄い、選挙演説では脱原発に賛同するミュージシャン達が参加し注目を集めた。一方でTwitterでのBOT(期間中の連続投稿)や20時以降の選挙運動などが、公職選挙法違反に該当するのではないかと指摘されている。
選挙後の活動について、ニコニコ生放送選挙特番インタビュー内で「(次に原発の過酷事故が起こる前に)政治に反映している時間はもうないかもしれない」「(自民党が過半数をとったので)もう脱原発はない」と発言。次回の参議院選挙出馬は未定としていた。
また、「このままでは極右化が進んでしまう」「はい、終わり。日本は終わりです。みなさん脱出したほうがいいんじゃないすか」[175]と発言するものの、「自公民維新以外に入れた人たちの命を守れるような活動をしたい」と、これからも反原発活動は続けていく姿勢を見せた。
2012年12月24日、反原発派の集会にて事実上の参院選出馬宣言をした。[176]
衆院選後は各地で反原発・反TPP活動を続けるものの、参院選への出馬については明言を避けていた。
2013年5月27日、市民集会にて7月21日の第23回参議院議員選挙への出馬を表明[177]した。この時点では立候補する選挙区や比例区は未定とするものの、集会に参加した生活の党や社民党、共産党の議員に向けて反原発・反TPPを旗印とした統一戦線(統一比例名簿など)を呼びかけた。
この出馬表明の数日前から緑の党(日本)の街頭ポスターに登場[178]し、出馬が囁かれていた。
同年6月11日、東京選挙区から無所属(社民党・生活の党・緑の党(日本)・新社会党からの支持)[179]での立候補を表明した。この際、「(東京電力福島第一原発事故の影響で)東京は放射能に汚染されているから、自分の主張が有権者にも受け入れられやすい」[180]と発言。脱被曝(セシウム以外の核種含む汚染地図の作成・避難の権利・被災瓦礫の広域処理反対・日米原子力協定の延長見直し)・反TPPに加え、過労死防止など社会保障の充実化を訴えた。[181]
なお同選挙区は民主党・共産党・みどりの風・無所属などから脱原発を掲げる候補者が出馬するが、「東京からは脱被曝に関して政策に組み込んでいる方は一人もいらっしゃらない」 [182]と発言している。
既成政党からの公認・支援のない完全無所属での出馬だったが、ポスター貼りなどの選挙運動は1,000人を超えるボランティアが中心となって行い、精力的に東京中で街頭演説を実施。また緑の党(日本)比例代表の三宅洋平候補と選挙フェスを行うなど多くの注目を集めた。その結果、無党派層からの幅広い支持を受け666,684票を獲得し、定数5のうち第4位で当選した。
一方勝手連的ではあるが、社民党・生活の党・緑の党(日本)などの脱原発を掲げる政党や、市民の党・革命的共産主義者同盟全国委員会(中核派)・労働者共産党・日本革命的共産主義者同盟などの政党・政治団体からも応援を受けた。これについては、「(個人で)勝手に応援してくれる分には断らない」「東電社員でも、日本維新の会でも受ける」「団体としての応援は受けていないし、こちらからも依頼していない」[183]とコメントし、問題ないとした。
選挙運動中は、「被曝させない」「TPPに入らない」「飢えさせない」を中心に訴えた。街頭演説はtwitcasting等を通じて生中継された。
また広告費が減ることを恐れて電力会社に都合の悪い情報を流せないマスメディア(新聞・テレビ局)を批判[184]。表現規制・風営法改正に関しても反対の立場をとり、憲法改正は「自民党に入れた票は赤紙となって返ってくる」と強く批判している。
TPPについては「TPPを批准することで脱原発のハードルが上がる」と指摘している。
選挙戦終盤、同選挙区の対立候補であり、東日本大震災時の文部科学省副大臣であった鈴木寛候補を「引きずり降ろしたい」と批判。Facebookページ及び動画で鈴木候補がそれに反論する声明を出すと、お互いの支持者によるネガティブキャンペーン合戦がブログやTwitter上で多数見受けられた。[185][186]
当選確実が報道された直後、「『福島の野菜は放射性廃棄物』とNHKのインタビューで発言した」とのツイートが出回ったが、このツイートは誤りであったとして謝罪・撤回[187]されている。一方で山本氏はNHKのインタビューにて「1Kgあたり100bqは、放射性廃棄物と同等」「国民全体が低線量被ばくしろという話ですよね」と発言している。[188]
7月18日、選挙事務所は「100万人メールメール大作戦」を実施。これは自分以外に友人などのメールアドレスを登録することにより、選挙事務所からメールが届く仕組みになっていた。
公職選挙法上、立候補者が有権者に選挙運動のメールを送ることは禁止されていないものの、その有権者が事前に送信を認めた場合にのみ可能である。このことにより、実施直後から公職選挙法違反ではないかとの指摘が多数発生した。[190]
また個人情報を登録するシステムに脆弱性があり、簡単な方法で外部からでも登録された情報が閲覧できる状態にあった。
このため選挙事務所は翌日に謝罪・中止したが、後日「事前に紹介のあったメールへ承認を求めるメールを送る」ことを条件に外部サービス(Googleフォーム)を利用した方法で再開した(選挙終了後は募集をおこなっていない)。
この他、選挙運動が禁じられている20時以降や投票日当日に選挙運動が行われていた、との指摘もある。[191]
2019年4月1日に政治団体「れいわ新選組」を設立したものの、衆参同時選挙も想定される状況のため、自身が東京選挙区から出馬するかについては明言しなかった。
公示日前日の7月3日、比例代表の特定枠に候補者2名を擁立し、自身も比例代表へ転出すると発表した。特定枠に指定された候補が優先して当選するため、山本太郎氏自身が当選するのは比例第3位以降となる。また、東京選挙区には別の候補者を擁立した。[192]
比例区にて全候補者中最高得票数となる991,756票を獲得するも、特定枠を使用したため比例第3位となり落選[193]。
選挙運動については「れいわ新選組」の該当箇所もご覧ください。
2019年8月以降、山本太郎氏は2020年東京都知事選挙について「選択肢として排除しない」[194]とし、出馬の可能性があることを示唆していた。一方で、「逆に私が都知事になったら困ると思います。東京が一番暮らしやすくなりますから」[195]「(小池都知事の)対抗馬として立つのはなかなか難しい」[196]と出馬に否定的な発言も行っていた。
その後、立憲民主党や小沢一郎氏が野党統一候補として擁立を検討していたものの、山本太郎氏は「れいわ新選組公認」に拘り破談[197]。立憲民主党をはじめとする野党は宇都宮健児氏の支援を決めたため、山本太郎氏は単独で都知事選立候補を表明した[198]。
結果657,277票を獲得するものの、現職の小池百合子候補に5.5倍以上の差をつけられ落選[199]。
出馬までの経緯や選挙運動についてはれいわ新選組記事の該当箇所もご覧ください。
衆議院選挙に出馬することは前々から表明していたものの、公示日直前まで選挙区が公開されることはなかった。
2021年10月8日、街頭演説にて東京8区・比例東京ブロック重複で出馬することを発表したが、その後取りやめ[200]、比例東京ブロックから出馬。名簿順位1で当選した[201]。
野党との候補者調整など含めた情報については、れいわ新選組記事の該当箇所もご覧ください。
2022年4月15日、同年7月に予定されている参議院選挙に出馬するため衆議院議員を辞職すると発表[202]。この時、すでにれいわ新選組から予定候補者が発表されている選挙区以外からの出馬を検討しているとコメントしていたが、5月20日に東京都選挙区から出馬することが発表された[203]。なお山本氏は比例当選だったため、同党の櫛渕万里氏が繰り上げ当選となった。
結果、定数6のうち6番目、565,925票を獲得して当選した[204]。
2012年5月29日、18歳下の一般女性Aさんと結婚したが、同年8月24日に離婚。Aさんの複雑な家庭事情もあり、2013年8月6日に東京スポーツが報道[205]するまで伏せていた。そのため、その後の取材や選挙演説では「大阪の実家にいる」[206]「母とフィリピンにいる」[207]など、事実と異なる説明をしていた。
8月6日、議員会館にて記者会見を開き、2012年8月に協議離婚していたことを発表。離婚の経緯や約1年間も公にしていなかったこと、慰謝料について説明。また、公表しなかったことにより事実と異なる報道[208][209]がされたことについて謝罪した。一方で、翌日(8月7日)発売の週刊新潮が報じる女性問題については完全否定し、自身のへネガティブキャンペーンについて「大きな力が動いている」「潰しを狙っている」「国のデータベースに入っていかなきゃ元妻の住んでいる場所とか特定できないはず」「(原発問題やTPP問題から)視点を変えさせているだけ」「山本太郎の精神構造を破壊するのが目的」「僕が折れるまで、もしくは僕が自殺するまで続く」と強く批判。特に、週刊新潮はネガティブキャンペーンの先頭を走っていると名指しで非難した。
なお、離婚報道は8月7日(東スポの報道・記者会見の翌日)発売の週刊新潮(2013年8月15・22日号)が報じている。
参院選開票日同日の7月21日、離婚後に脱原発運動を通じて知り合った一般女性Bさん(上記のAさんとは別人)との間に男児を授かるも、マスコミからの追求から2人を守るため、また子供が脅しのネタとなることを避けるためとして、同年9月3日に東京スポーツが報じるまで隠していた。男児について認知はしているものの、結婚制度に疑問をもっているため籍は入れず、また今後も結婚は考えていない。[210]
9月4日、自身のブログ記事にて男児の存在を隠していたことについて釈明、謝罪した。一方で、慇懃無礼な取材活動を行い、「信頼出来る身内」と「役所」しか知り得ない子供の名前を入手するなどした"毎度お馴染みのタブロイド週刊誌"[原文ママ]について批判し、「計り知れない大きな力が働いていることをハッキリと感じるのは、僕だけでしょうか?」「これからは内容によって弁護士チームが対応いたします」と自身に対するネガティブキャンペーンとその背景にいる勢力への対決姿勢を一層鮮明にした。
なお、 男児の存在については9月5日(東スポ報道の翌々日)発売の週刊新潮(2013年9月12日号)が報じている。
2013年10月31日、秋の園遊会にて天皇陛下に直接手紙を手渡した。手紙はその後すぐに侍従長が受け取った。このことはネット・テレビ双方でも速報[211]で報道された。
山本議員はその後会見を開き、あくまでこの星に生きる一人の人間として思いを伝えたかったとして、原発事故の現状[212]をマスメディアのバイアスに関わらず知って頂くべく手紙にしたためたものであり、天皇陛下の政治利用や自身のパフォーマンスを狙ったものでも、直訴して何かしてほしいというわけではない、とコメントした。
インタビュー中は、記者から「不敬だとは思わないのか」「禁じられていなければ何をやってもいいのか」との激しい追及を受けたが、「手紙を渡してはいけないとは言われなかった」「どのようにレッテルを貼って頂いても結構」と、あくまで(健康被害が出るまで)時間が無いなかでこの国を憂い、やむにやまれず実行したものであるとした。足尾鉱毒事件で有名な田中正造氏については、「知ってはいたが意識はしなかった」とコメントしている。
内容については「政治利用であれば手紙は公開しているはずだ」「陛下に余計なプレッシャーをおかけすることになる」と発言しているため、全文公開はされない見通しだが、東京スポーツの記事にて一部が公開されている。東京スポーツによれば、手紙には原発事故による健康被害の他に、特定秘密保護法の危険性についても書かれていた[213]とのこと。
またネット上には「全文」と称される文章が出回ったが、事務室により公式に否定[214]されている。
この件に関しては、「園遊会でのマナー違反」「請願法違反の疑い(罰則はない)」「天皇陛下の政治利用」など[215]が挙げられている。
そもそも、唯一の立法機関である国会に属し主権者である国民から選ばれ、不逮捕特権などの特権や権力を有する国会議員である山本議員が、日本国憲法で「日本の象徴及び日本国民統合の象徴」であり「国政に関する権能を有しない」と規定されている天皇陛下に「お手をお貸し下さい」[216]と直訴したとすれば、これは象徴天皇制と議会制民主主義の否定に他ならない。
なお侍従長が受け取った手紙は宮内庁の事務方で預かっており、陛下には届けられていない[217]。
11月1日、参議院議院運営委員会にて「国会議員としてあるまじき行為で品位に欠ける」[218]として各党が一致。自民党から辞職勧告決議案を検討すべきとの声がでるなど、与野党双方から批判[219]が寄せられている。一方で山本議員は「オリンピック招致に皇族の方を出席していただいたのも政治利用ではないのか」[220]「マスコミがここまで騒がなければ問題にならなかった」[221]と反論し、正当性を主張した。
11月5日、議院運営委員会にて改めて自ら辞職する考えはないと表明。同日午後6時に行われた記者会見では自身の行為について陳謝。「陛下のご宸襟を悩ませてしまった」と猛省していることを示した一方で、「67万人近くの方々と約束したことがある」として辞職するつもりはないことを強調し、改めて自説を述べるに留めた。
11月8日、議院運営委員会は処分を「厳重注意」と「任期中の皇室行事への参加禁止」に決定。この日、山崎正昭参院議長より約15分に渡り厳重注意を受けた。その後記者からの質問に答え、猛省していることと、陛下には二重橋にてお詫びし、今後も続けることを明かした[222]。
山本議員の行動については、自民党・民主党などから「進退を迫るべきだ」「議員辞職すべき」との声が出た一方で、共産党・社民党・生活の党・緑の党(日本)などから「軽率な行動ではあったが議員辞職には及ばない」とする声明ないしコメントがなされた。また、本来皇室には批判的であるものの、反原発を主張する中核派[223]や反天皇制運動連絡会(反天連)[224]などの左翼系団体からも、行動に一定の理解を示すコメントが出された。
Yahoo!ニュースによる意識調査では、「天皇陛下に手紙を渡した山本太郎氏の行為をどう思う?」の質問に、「支持する」が11%(77,813票)、「支持しない」が82.6%(582,259票)となった。また、インターネット国民投票サイト「ゼゼヒヒ」でのアンケートでは、「山本太郎氏が天皇陛下に直接手紙を手渡し。問題だと思う?」の質問に「思う」が45%(414票)、「思わない」が55%(503票)、「山本太郎議員に議員辞職を求める声。あなたはどう思う?」の質問には「議員辞職するべき」が32%(411)、「議員辞職する必要はない」が68%(879票)となった。
今回の事件は国内に留まらず、BBC[225]やロシア・トゥデイ[226]、AP通信[227]などを通じて国外でも広く報道された。日本における皇室の在り方や、脱原発に取り組む山本議員の姿勢が注目を集めた[228][229]。
一方で、山本議員には街頭演説では80人体制で警備が付く[230][231]など、事態は依然として尾を引いている。講演会を予定していた大学から警備上の理由により中止された[232]ことや、政治団体による抗議デモが参院議員会館で行われるなどの影響が出ているが、講演会やデモの参加などの活動は自粛はしない。なお、抗議デモを行った在特会[233]メンバーとしばき隊グループ「男組」メンバーとの間でトラブルが起こり、3人が逮捕されている[234]。
11月13日には山本議員宛に刃物入りの脅迫状が届き[235]、その記事を見た陛下が心配される[236]などの事件も起きている。
山本議員が続けるとした二重橋での「おわび」については、その様子を同行した支持者がTwitCastingで中継していたところ週刊新潮の記者が取材に現れ、口論となった[237]。現在を行っているかは不明(数週間~数ヶ月で止めたとの情報も)。
役職・肩書きは特に明記していない限り当時のもの。
掲示板
4724 ななしのよっしん
2024/12/22(日) 21:04:40 ID: qiF8auy6c8
れいわの政策の障害になるから、国民民主の減税策をどうにか腐そうとするれいわ政治家の多いこと多いこと。
そのどいつもが判を押したように「国民民主の減税策は富裕層に恩恵が大きい」とか抜かしてる茶番。
いやより多くの税金をおさめてる富裕層に恩恵が小さい減税策って何よ?
4725 ななしのよっしん
2024/12/23(月) 00:46:39 ID: qiF8auy6c8
これまでのれいわは、消費税0%とか荒唐無稽な目標を唱えてギャーギャー喚いてりゃ仕事になったが、それをより現実的なラインで達成しようとしてる国民が現れた事で、蜂の巣を突いた様な騒ぎになってるな。
パニック起こして言ってる事が自民と一緒になってるれいわ議員はマジでヤバいと思う。
4726 ななしのよっしん
2024/12/23(月) 01:06:56 ID: TekDkZjNi4
>>4723
実質反政権票を共産と食い合う関係になったから当然と言っちゃあ当然
既存政党への不満による極右極左の台頭が現在の民主主義国家の流行だし
わざわざ苦労して無党派層を引き込むよりも
既存野党から反政権票を奪って急成長した方が手っ取り早いという事だな
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/23(月) 10:00
最終更新:2024/12/23(月) 10:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。