タラス河畔の戦いでは、寝返りがあったから、唐の軍隊が負けたんですか？

タラス河畔の戦い（751年）で唐軍が敗北した大きな要因の一つは、確かに同盟していたカルルク族の寝返りでした。 唐軍は高仙芝が率いており、当初はアッバース朝との戦いで優勢に進めていましたが、途中で味方として参戦していた遊牧民のカルルク族が戦闘中にアッバース側へ寝返ったことで、唐軍は挟撃される形となり戦況が一気に不利に傾きました。 もちろん敗因はそれだけではなく、唐の兵站の脆弱さや、遠征軍であったため補給や士気の維持が難しかったことも背景にありますが、決定的な打撃となったのはこの寝返りでした。 したがって「寝返りがあったから唐が負けた」という表現は、歴史的事実を端的に言い表したものだといえます。