猫からの伝言 #2〜もうひとつの猫の十戒
2009年 10月 23日
天の邪鬼な私としては勝手に改変して,自分流のものを作ってみた。繰り返しになるが、猫も飼い主もとりあえず幸せならば,猫との生活やそれに対して感じる部分は,人によってそれぞれ違っていても良いと思うから。
Polaroid SLR 680 (scanned by Epson GT-X750)
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1.猫との契約
私の一生は,人間の子供なら,そのその子供が青年期,多感な年頃になるまでです。たまにその子供が成人を過ぎるまで生きることもあります。
尻尾を相手に預けるときは信頼の証し。決してあなたがその尻尾を傷つけたり裂いたりしないだろうという信頼の証し。
そのあなたに預ける大切な尻尾にかけて誓ってください。あなたと私との契約は一生のものです。ほんのわずかな時間でも貴方は私が家を留守にしていると心配でしょうが,私が家族になったら、そのことは覚悟してください。
2.怜悧と鈍感
あなたが私に何を望んでいるかを理解しているかと私のすることとは全く別。でも遠くであなたの声を聞きながら,うたた寝をして尻尾で返事をしていたりします。もちろん,そういうとき,待っていても無駄ですが,でも,決して貴方のことを忘れたのでも無視しているわけではありません。私が貴方のお陰で満ち足りて幸せだから,貴方の前に姿を現さないときだってあるのです。
3.誇りと尊敬
私を尊敬してくれなくても,猫の誇りは傷ついたりしません。でも,あなたにとって私からの敬愛を勝ち取れる以上に誇らしいことが他にあるでしょうか。今日にも死が訪れるかもしれないような運命と懸命にダンスしながら,あなたのところにたどり着いた魂の強さを理解してもらえたら,私にとって貴方は尊敬に値する庇護者だと思います。
4.プライベート
私を長時間叱ったり、罰として閉じ込めたりしても自分への敬愛を私から勝ち取ることは出来ません。狭いところは好きなのでダンボール箱を用意するのは許します。一方で広い原っぱや畑を疾走する姿も同じ私の姿です。 貴方には外に出掛けていって,仕事や楽しみがありますし、友達だっているでしょう。私にも貴方が知らない楽しみも,求めるものもある。ただそういう話です。
5.幸せのコミュニケーション
いつも私に話しかけなさいなんて冗談でしょう。うるさいのはごめんだという場合もあります。貴方だってそうでしょう。ずっと撫でられている,ずっと優しく声をかけている,そんな人生だとしたら,どこかおかしいでしょう。ただ,ご近所に響こうが,あなたの声はいつも私に届いています。あなたが私を必要とし,一緒にいて幸せだという声はわかるのです。例え,遠くで耳と尻尾を動かして返事をしているだけだとしても。
6.繋がること
あなたが私にどんな想いを持っているのか、私はいつのときも忘れたりしません。外を彷徨いていようが,軒下で雨を眺めていようが,あなたの眼差しと声と匂いの記憶が私の中から消えてしまうことはありません。それがある場所に,私はちゃんと戻ってきます。もしもあなたが私を囚われの身としながらも,なぜか私に恨みを持つような人なら,例え「俺は猫を飼って居るんだ」と言い張ろうが,最初から一緒にいる意味はないと私の方が先に悟ります。
7.力と信頼
私を叩く前に思い出しなさい。私には貴方の手の骨に簡単に穴をうがつことができる牙があるけれど、ちゃんとコントロールされているでしょ。気が向いたときの甘咬みだって,あなたが痛いと言って跳び上がるだけで,あなたに致命的なダメージを与えるつもりが無いことなら,既に学んでいるはずです。
8.愛は理解力
私のことを言う事を聞かないだとか、頑固だとか、怠け者だとか叱る前に、まずは私が日々何を考えてどう暮らしているか理解すべきです。しらみつぶしのテリトリーの見回りを変わりましょうか?結界を使った他の猫との精神戦を耐えられますか。或いは,あなたが帰らない部屋で,不安を表現せずにじっとそこで待つと言うことが理解できないのならば,あえて何も申し上げません。あるいは,私にとって大切な快眠を奪おうとしていませんか。貴方の子供達は私のことを生きた縫いぐるみだと勘違いしていませんか?
私があなたに慰謝を与えるためだけに作られたわけではないこと,私が何者であるのかを理解すれば,あなたは私から全ての愛情を受け取ることが出来ます。
9.オールド・フレンド
私は年をとっても貴方のそばにいます。世話をしろって?一緒に暮らすの間違いでしょう。奥さんの世話をする,子供の世話をする? 一緒に暮らすでしょう。その感覚が分からない人は,少し不幸かも知れませんね。私は年をとっても変化は少ないのですが,それでもある年齢以降長生きするようならば,私のまぶたは落ち,毛は艶を失い,爪を引っ込める筋肉も衰えて,矢張り老化は目に見えるようになります。理想を見たいのでしょうけど,サイボーグや彫像や画ではなく,生きていますから。動物と暮らしながら,よぼよぼになった姿を知らないのも不幸なことです。私と暮らすその間,貴方も少なからず年をとるでしょうね。
10.最後の散歩
最期の長い長い散歩の時には,そばにいて私を見送られるなら,多分,私は幸せです。望めば,なでられても良いのですが,弱った軀には更にきつさを感じることもあります。そっと触って体温が失われつつある私にあなたの温もりを私に伝えるだけで十分です。最後にさようならを言えたら,今生の貴方との契約は終わりです。最期が迫ったそのとき,用足しを初め自分自身の面倒は這ってでもみようとするその気高いひとつの魂としての生き方は,あなたにとっても何かの意味を持つかも知れません。持たなくても良いですけどねw。
あなたが私に対する愛情を表現する言葉なら,何を言っても良いです。ずっ静かにと話しかけてくれるあなたの声を聞きながらうつらうつらするように,さよならができれば,それがきっと一番落ち着くやり方だと思います。
分かったような 擬人化などしてくれなくて良いですから,自然な眼差しで私を見送って下さい。私は猫以上でも猫以下でもないのですから。それよりも私の猫としての誇りを最後まで理解して下さい。私とこれ以上はない魂の交歓が出来た日々を貴重だと思ってくれるのであれば私は誇りある猫のまま,あなたの家族としてお別れをしたいと思います。
そして,ご存じかと思いますがどんな生物にも終わりは来ます。あなたも同じです。もしも私を失った貴方が,嘆き悲しむようなことがあれば,思い出して下さい。私はちゃんとあなたが来るのを「そこ」で待っていますからどうか悲しまないで下さい。幾ばくかの時間が過ぎれば,また一緒に貴方のそばで過ごすことが可能だと思います。貴方が不死の存在でなければ,単なる順番の違いだけです。
追記ー分かったような擬人化と書いたのは,猫を身勝手でわがままな生き物だというストーリーの元に,しばしば飼い主自身を自虐的に表現する擬人化でこういう表記です。「かわいいね、いいこだねと言いなさい。言いまくりなさい。 そうすれば私は着換えの時間を少し短くしてやってもよいです。気が向いたらな。ニャッハー!」猫理解からずれたように感じる擬人化は,居心地が悪いものです。そもそも,この私のエントリテキスト自身が擬人化ですがね。
Polaroid SLR 680 (scanned by Epson GT-X750)
「僕は何にもしてないよ。チコが自分で治したんだ。」
「チコを助けてくれて有り難うな」と言ったことに対しての末っ子の談。彼が死ぬかも知れない,そんな恐怖と戦ってくれただけで十分だよ。火曜日に前肢も動かせない怪我を負って,今日はスタスタ歩き回っているタフネスさを与えてくれた神様にも感謝。
追記-あといつもの名医T先生とでかいチコを抑えてくれたゴーケツなアシスタントの女性スタッフにも感謝。ともかく怪我したら直ぐに消毒して,獣医にて投薬注射は大きい。彼らの免疫系が強いとしても,早期の治療は絶対にしたほうがリスクは小さい。
子供さんたちも、本当に心配したことでしょう。
CCさんの猫の十戒を読んで、いろいろ考えさせられました。
ウチの猫も完全室内飼いではないので、散歩から帰ってこない時は
とても心配で、夫とそれぞれに捜しにいきます。
「きっと、聞こえているね。」と言いながら、ウチに戻ると、
たいてい5分後とかに帰ってきます。
呼ぶ声を安心して聞いてくれているなら、こちらも安心して待つ気持ちを持たなければと、思わされました。
「真・猫の十戒」読んだことありませんでした。
これから探して読んでみます。
チコちゃん、怪我をされていたんですね。。。
ご心配でしたね。
それにしても、なんとその使命感の強いこと、
怪我の痛みよりも勝るその責任感の強さに脱帽です。
しかし、チコちゃん本人は、あんがい治る試算があったのかもしれませんね。
ご紹介の猫の十戒も読みましたが、私もなんだか、賛同できないなぁって、部分も多かった。
COMPLEX_CATさんの方に一票を投じます(*^^*)
最近のナァコは、どうやらネズミスポットを見つけたらしく、
毎晩夜遊びしています。
おかげで、体に白い部分がなく薄汚れた猫になっています。
でも、毛並みは良く元気もりもりです♪
明日から、家族で鹿児島の指宿温泉に遊びにゆきます♪
とにかく文字を追うだけで涙があふれてくる。
茶々丸が心の用意をしろと言ってるのかもしれません。
何度もどうやったら茶々の誇りを失わせずにともに暮らすことができるか、を考えさせられている毎日なので、特に心に浸みてくるのかもしれない。
考えるヒントをどうもありがとう。
でも本当に良かったです~~~~。
公陳くんの時は、もっと大変でしたものね。
チコくん、普段から鍛えている(?)から、治りも早かったのでしょうか。
また逞しく長い足で、シッポをピーンと立てて、元気にお散歩に出てしまうんでしょうね。
でも、気をつけてね~(^^)
拙ブログに、一部引用し、リンクを張らせていただいております。なにか不都合がございましたら、コメント欄でお知らせくださいませ。どうぞ、よろしくお願いいたします。
なにも,上手く言えませんが。