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inziladun.hatenadiary.org
むかしのBeolineliedに、「地球とは全く異質文化であるはずの架空世界における”名前”」という記事があって、そこには誰しも納得させられるもっともなことが書いてある。これを踏まえて、ゲームに出てくるランダム固有名の生成についてちょっと考えてみよう、という話だ。やけに具体的で限定的な話題だが、私の意図としてはこれも広義の「ランダム論」の一端になると考えている。 大きくわけて三通り ゲーム中に何らかの名前を持つ存在(NPC、アーティファクト、ダンジョンなど)が出てくるとしよう。それに名前をつけるやり方としては、ゲーム作者がはじめから固定した名前をつけてしまうか、いくつかある名前候補の中から一つをゲーム実行中にランダムで選び出すか、名前そのものを何らかのアルゴリズムに基づいてランダム生成するか、の大きく分けて三通りがあり得るだろう。変愚蛮怒で言えば、街やダンジョンの名前は固定であり、ランダム
「蓄積を中心とするゲーム」と「工夫を中心とするゲーム」 JNetHacker's BibleやBeolineliedなどの有名サイトの中ですでに指摘されていることだが、*bandのゲーム性は、いくつかの重要な仕様のせいで、Roguelike本流のゲーム性と大きく異なったものになっている。 *bandでは「ダンジョンの外の世界」が存在し、ダンジョンから出るたびに、同一ゲーム内であるにも関わらず、何度でもダンジョンが再生成される。 *bandでは、プレイヤーがミスをしない限り食料難になることがない。よってプレイヤーは、「飢えないうちにゲームを進めなければならない」という時間的制約から解放され、前進を強制されることがない。したがってプレイヤーは、ゲームの最終目的を達成するための準備に、好きなだけの時間を費やすことができる。 上記二点の結果、*bandではゲーム終了までにプレイヤーキャラクターが手
このblogを始めた時の大まかな見通しとしては、*bandについて書きたいことを一通りだらだらと書いた後で、Omega、ADOM、Dwarf Fortressを順に取り上げて、その中で「地上のマップ」、「クエストの多様性」、「ゲームの最終目的」、「新世代Roguelike」などの話題についてつらつら書いてゆくつもりだった。ただこの見通しは、最初のうちはリアルタイムの読者がまったくいない状態でのんびり書くことになる、という前提で立てたものだったので、ちょっと現状にはそぐわなくなっていると思う。この予定通り進めてしまうと、あまりに迂遠すぎるのだ。 というわけで途中を大幅に端折って、ここでいきなり新世代RoguelikeであるDwarf Fortressを取り上げることにしたい。正直なところ、Omegaは今是非プレイする価値があるゲームでもないと思うし、ADOMはまあプレイする価値はあると思う程
TRPGにはサイコロが必需品だし、どんなコンピュータRPGでも、少なくとも戦闘部分の命中判定やダメージ決定には必ず乱数の要素が含まれているはずだ(と思う)。Roguelikeが独特なのは、ダンジョン地形の生成、モンスターの配置、アイテムの配置、そしてバリアントによってはアイテムの性能にまで、ランダム性が作用するという点である。 そしてこのランダム性こそがRoguelikeの最大の魅力の一つであることは、異論のない所だと思う。もっとも*bandのようにプレイヤーが恣意的にダンジョンの再生成を繰り返せる仕様だと、ダンジョンの存在感が薄くなるし、スカムが有力なプレイ戦略になってしまう、という問題について別の記事で指摘した。しかしそれは「ダンジョンのランダム生成」という仕様自体の是非とは別の話である。ダンジョンがランダム生成されることは、わくわくするようなゲーム体験をもたらす、非常に素晴らしいゲー
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