厚生労働省は持続可能な社会保障制度を提示することができずにいます。その原因は厚生労働省の怠慢でも能力不足でもありません。そもそもの話として、人口が急激に減少していく中で社会保障の水準を維持する方法はありません。第二次ベビーブーム世代の女性がすでに出産適齢期を過ぎてしまった以上、今さら少子化対策を行っても人口減は防げません。少子化対策は無駄ではありませんが、今から少子化対策を行っても人口減のペースを緩めることができるだけで人口減を完全に防ぐことはできません。つまり今は「移民を受け入れるべきか否か」を議論する段階ではなく、すでに「どのように移民を受け入れればよいのか」を検討するべき状況なのです。 我々にはすでに、移民を受け入れて社会保証制度や経済規模を維持する以外の選択肢はありません。移民を受け入れずに経済が縮んでいく中で維持できる社会システムを構築するべきだと主張する人もいますが、残念ながら