虐待などで実の親と暮らせない子どもを育てる里親に、同性カップルや単身者ら新たな担い手が少しずつ増えている。東京都内では、法律婚の夫婦ではない里親家庭が2023年度末時点で少なくとも32世帯となったことが東京新聞の調べで分かった。多様な家庭が、子どもの育ちを支えている。(奥野斐) 里親を認定・登録する児童相談所を持つ都と8区(2023年度末時点)に、原則18歳未満の子を預かる「養育里親」の登録世帯数と、このうち同性カップル、単身者、事実婚夫婦の数を尋ねた。養育里親計800世帯のうち同性カップル、単身者、事実婚夫婦は32世帯(4%)だった。世田谷区は養育里親66世帯のうち、約1割に上った。都の管轄分では、2021年度末で児相のある4区を除き11世帯だったが、2023年度末では8区を除いても20世帯に増えた。