自民党の新総裁に選出された高市早苗氏。安倍晋三元首相の政治路線継承を訴え、自民の岩盤保守層からの期待も強い。一方で、外国人政策や経済対策、政治とカネの問題、スパイ防止法などへの懸念も強く残る。総裁選で「#変われ自民党」を掲げたはずだが、ちらつくのは裏金議員や派閥の影響力。高市新総裁の下、自民党はどこへ向かうのか。 (中川紘希、中根政人) 「こちら特報部」は7日、高市氏の地元・奈良に足を運んだ。向かったのは奈良市街地の東一帯に広がる奈良公園。高市氏が9月22日の総裁選の所見発表演説で触れたのが同公園のシカだった。冒頭、「シカのことを気にかけずにはいられない」「足で蹴り上げるとんでもない人がいる」「外国から観光に来て日本人が大切にしているものをわざと痛めつけようとする」と外国人対策強化を訴えた。