人口5万人程度の過疎地域で18年過ごした当時高校生の頃の自分は、「絶対に東京に出てこんな田舎には帰ってきたくない」と息を巻いて出て行ったはずだった。
無事大学には受かったが当時は実家での素行が悪く(寝坊等)、兄が一緒に住んでくれることになり兄に対してかなり疎ましく思っていた。
兄は7つ上すでに就職していた彼女もいたが、自分と住むために一緒に引っ越してくれた。このせいで兄は当時の彼女と別れており、今でも責任を感じている。
当時の自分は大学にも受かり浮かれていたため、兄がともに住むことに反対であった。自分の中では大学生にもなれば勝手に朝は起きられるし、彼女を家に呼ぶことができないではないかと。
結果的には大学生活中でオンラインゲームにはまりすぎて毎朝5時に寝る生活になってしまい、大学にはまったくというほどいけなくなっていた。
さらに当時の高校時代から付き合っていた彼女には大学1年で捨てられ、4年時には単位を40単位とる必要があるほど切羽詰まる羽目になった。
見かねた兄が毎朝仕事に行く前の7時~8時ごろにドアをガラッと開けて起こしてくれるのだが、
それでも2度寝をかまし続け大学2年の半期では単位が10しか取れていないという事態もあった。
このような状況で当然就活している余裕はなく、4年時に友達が就職を決めている中で焦っていたと思う。
そんなとき父から実家の家業を継がないか?と言われ、正直就職にも困っていたし大学1年で振られた彼女には未練もあったため、なにかしらのつながりを求めて地元に戻ることを決心した。
今考えても就活している余裕などなかったのだが、これが今思えば失敗だったなと感じている。
当時は地元に帰って役職についてお金もあれば彼女は戻ってくるのではないかと思っていたのだが、振られた理由はオンラインゲームだけでなくシンプルに自分の人間性が終わっていたと今は思う。
10年たってようやく家業を継いで社長として40人程度の会社経営を行っている。田舎だけあって30代になってもまだ下はほとんどいない。
彼女とのつながりを求めて戻ってきた地元ではあるが彼女とのつながりはなく、田舎ならではの連帯感というか仲間意識だけは周囲の人間にはあるようで、
そういうのから逃れたかったはずがそれからだけは逃げられなくなってしまっていた。
彼女のことをすっぱり忘れるために付き合った別の女性と子供もでき、全く別々の道を進んでいるんだなあと日々実感している。
ただ、地元のどこに行っても一緒に過ごした思い出がフラッシュバックするので嫁と一緒に過ごしていても元カノのことを思い出してしまい最低だとまた自分を責めてしまう。
高校時代はバイト等含め居酒屋等に行くことはなかったので居酒屋で飲んでいる瞬間は忘れることができるが、
そこでいろいろな話をしていると元カノの知り合いなどに会ってメンタルブレイクする場合もある。
生まれさえ良ければこんなゴミクズでも順風満帆な人生を送れるんだから素晴らしい国だよなホント