先進国で出生率がマシな国は移民の出生率でかさまししてる。移民1世は、母国から配偶者を連れてくることが多い。両家の親同士が話を決めるので、姻前にほとんど顔も合わせないこともザラ。そのため、先進国女性の「キャリアか育児か」という問題が発生しない。結婚が、先進国への入国チケットになるので、優先順位がはっきりしている。子供の数も母国の習慣に準じるので3人くらいが普通。
移民をたくさん入れると、労働人口が増えるというのは正しい。移民一世はかなりモチベーションが高くよく働く。だから、短期的には経済的にプラスになる。一方、移民二世三世に対しては、社会不適合を起こす率がかなり高い(高等教育への進学率が低く、卒業後無職になってしまう率も高い。
原因としては、言語の習得が不十分なことが多い。上に書いたような経緯だから、母親は現地語があまりできない。子供は学校と家庭で二重の言語の使用を強いられる。低年齢だと上手くいくこともあるが、両方の言語が中途半端になってしまうこともある。住んでいる国に屈折した感情を持ちつつも、親の国にも馴染めない。移民1世のように、自らの意思で生活を築き上げたという自負もなく、鬱屈しやすい。フランスで暴動の記事をよく読むと、移民1世と2世以降の意識の差がよくわかると思う。
移民は、労働力不足を補填するということは言える。けれども、来るのは労働力ではなくて人間であり、その家族。中途半端な仏心はかえって不幸を再生産するだけだと理解してほしい。