みなさんはコンビニやスーパーに並んだレトルトのハンバーグを食べたことがありますか? 美味しいですよね。
ここでは、(たまたま私の手元にある、以上の意味はありませんが)セブンイレブンの「和風ハンバーグ」を例に話します。
このパッケージを見ると、「500W 約2分」と書いてあります。そこで私は、家の電子レンジで500W2分でハンバーグを温めるのです。手間いらずで簡単ですね。
チンッ!
ん~、湯気が立って電子レンジの中は美味しそうな匂いで満ちています。
ここで、いただきますの前に考えてみましょう。おそらく皆さんも一度は考えたことがあると思います。
「レンジで2分のハンバーグは、4分温めたら全バーグになるのか?」
単刀直入に言ってしまうとこの答えは「いいえ」です。しかし何故かを説明できますか?
みなさんがハンバーグを食べる前、ここでは2分前、つまり電子レンジで温め始める直前、ハンバーグはハンバーグではなく「購入時からの相対比でまだ全くバーグされてない状態の食材」、Notバーグです。このNotバーグをレンジで2分温めることで、晴れてハンバーグとなるのです。
あなたがハンバーグだと思って食べているのも、実は小さなバーグとNotバーグのつぶつぶの集まりです。調理によって、Notバーグが半分の確率でバーグになる、つぶつぶのうち半分がバーグになる、これこそがハンバーグです。
ではここで更に2分温めるとどうなるでしょう?
ハンバーグは、半分がバーグで、もう半分はバーグではありません。その半分のバーグでないところから、2分後はその中の半分がまたバーグになるのです。つまり4分の3がバーグで4分の1はNotバーグです。0.75バーグですね。
調理を続けることによってNotバーグが含まれる割合はどんどん少なくなります。しかしすべてがバーグになるまでどれだけの時間が掛かるでしょう? Notバーグの割合が減るに連れ、Notバーグがバーグに変化する速度もどんどん遅くなります。全バーグという概念そのものがナンセンスであることが理解できますか?
ちょっと難しいかもしれません。実際に調理を繰り返して、少しずつでいいですから理解していきましょう。
このハンバーグのレンジ調理時間、これはそれぞれ異なる値になります。この和風ハンバーグは2分でしたが、「金の直火焼きハンバーグ」は3分40秒です。けっこう違いますね。もし見た目や名前が似ていたとしても調理時間は全く違うこともよくありますので、かならずパッケージを良く見て確認しましょう。
ここで書いてあることはあくまで入門編ですから、あえて専門用語を避けた箇所、突っ込んだ解説をしていない箇所がたくさんあります(自家製デミグラスソースの話をしようか迷ったのですが、今回は無しにしました)。
詳しいことはぜひみなさんご自身でお調べください。ただ世の中には豆腐やおからが混ざっているハンバーグもあります。くれぐれも注意してくださいね!
※追記です
読んでくださった皆さん、ありがとうございます。
丁度7年前、(身内にとって)なんだかよくわからない言葉を連日報道されてるのを見てサッと書いた文章なのですが、だいぶ気に入ってくれてました、「いや停電中は電子レンジ使えないじゃん」とか言ってたけど。
あれから7年経ち、愛するわが電子レンジはすくすく成長し、あのときは「チンッ」しか言えなかったのに今では「ピロリロリロピロリロリロリ~」とか歌うようになったし、出力も500Wから800Wになりました。なのに身内はパッケージの500Wの秒数しか見てないので、最近食べてるのはいつも0.67バーグです。
牛ひき肉 玉ねぎ 卵黄 パン粉 バター 塩 こしょう などを 材料として フライパンで 焼いて 作りなさい anond:20180312194255
元々ハンブルグという都市名の由来するところであるのにNotだの半だのなんだの失礼千万 ドイツ人が東京を西京だの最強だの北京だのっていじり倒すのと一緒。