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よそものネット

在外邦人と賛同者の 脱原発ネットワーク

レ・レジスタント2023 (Les Résistantes 2023、 8月3日から6日) への参加 

 環境ネットメディアのルポルテール誌が、「不必要な大規模プロジェクト」に反対するローカルな運動がフランス全国に570以上存在する、と地図を作成して報道したのは2020年の事です。
「不必要な大規模プロジェクト」とは、空港、工場のような農場、ダム、大型倉庫、ショッピングセンター等を指します。

 こうしたローカルな運動を連結させる目的で「レ・レジスタント(抵抗者達)2023」というイヴェントが8月3日(木曜)から6日(日曜)までラルザック高原で催されました。
 ラルザック高原は南仏モンペリエから北西へ約80kmに位置します。

 50年以上前の1971年、政府はこの高原の軍用地拡張案を発表しました。

 103人の農民達は土地摂取に反対して立ち上り、1973年8月には6万人もの農民がトラクターに乗って参加する等、大きな無暴力抵抗運動となり、その後も多くの支援者がフランス内外から集まります。

 1968年の5月革命を経験した若者達、フェミニストも連帯参加した数万人規模の集会が何度も開かれ、反原発運動に関しては、プロゴフの反対運動との連帯がその一例です。

 1981年ミッテランが大統領に選出された事により、軍用地拡張計画は公約通り廃案となり、10年間に及んだ闘争は勝利します。

 30年後の2003年の8月には「ラルザック2003」フォーラムが3日間行われました。
 アメリカ主導の新自由主義とは違う、人権、民主主義、平和、社会正義を標榜してのグローバル化を提唱するアルテルモンディアリスト達によるイヴェントには、予想を大きく上回る20万人以上が集まり大成功でした。

 こうしてラルザックは社会運動上象徴的な場所となったのです。

 今年6月3日に行われた反原発パリ総会の際、「レ・レジスタント(抵抗者達) 2023」イヴェントに、原発と核兵器、両方への反対を掲げて参加する事が提案されました。

 約150の市民団体、登録者5000人を上回る約7500人が参加したイヴェントでは若者達のエネルギーを感じ、フランスの市民運動の底力を再認識しました。

 よそものからは4人が参加しました。以下報告です。

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 私達は8月3日夜に現地入りし、翌4日からイヴェントに参加しました。
 会場近くには、数カ所にボランティアの人達がいて、参加者数を把握しつつ道案内をしていました。
会場の入り口は駐車場とテント用敷地です。

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 農民達が提供した23ヘクタールの広大は土地に、大きなテントが間隔を置いて立てられていました。
4日間で総数175の集会、アトリエ、上映会等がテント内で行われました。
 テーマは、「不必要な大規模プロジェクト」以外にも、水、森、遺伝子組み換え、原子力等多岐に渡っていました。

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 私達は幸い小雨に降られた程度ですが、夜等かなり雨が降った日もありました。
 昼間の気温は20度前後、吹きっさらしの高原に吹く冷たい強風にも拘らず、色々なテーマの討論会は内容も充実していて、椅子が足りなくても、地面に座る人、立って聞く人達で盛況でした。

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 このイヴェントは、老若男女のボロンティア約800人によって運営されました。
 お昼には有機のヴェガン昼食が用意され、数トンの野菜の多くはアヴェロン県の小規模有機農家が数か月前かストックしてくれたのです。4日間で1トン半のパンが焼かれたとの報道もありました。

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 放射性廃棄物の深層地下処分研究所のあるビュール、その反対運動の横幕が地面に置かれ目立っていました。
「ムーズ県は原子力のゴミ箱ではない」
「ビュールでのCIGEO(高レベル放射性廃棄物地層処分場)は絶対にありえない!」
とのスローガンが書かれています。

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8月5日(土)10時から、松原監督の「被ばく牛と生きる」の上映会があり、約80人が集まりました。
今回初めて大きなスクリーンで観る約60分の短編版は、とても良くまとまっていました。

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 上映後は杉田くるみさんとゆうきさんによるトーク、質疑応答がありました。
資料も配布し、よそものの活動に興味を持ち、バッジを買って連絡先を持ち帰る人もいました。
 この後、「チェルノブイリその後の世界」も上映されました。

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「反原発闘争の再スタート」と題した討論会の前に、フランス人の仲間達と一緒に
「これ以上海を汚すな!市民会議」へ送るスタンディング写真を撮りました。

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 8月6日(日)は朝10時から反原発総会がありました。
グリンピース等の環境市民団体と共に、原子力は環境問題の解決策にはならない事を強調しました。
その後約200人の参加者は、地区によって5つのグループに分かれ、秋以降に行うアクションに付いて話し合いました。

 総会の最後に、日本の原発現状、広島・長崎への原爆投下とその後についてよそものから発表しました。
核兵器反対運動からは、フランスの放射性廃棄物の8%はフランス軍が出しているとの報告もあり、反原発との共闘が呼びかけられました。

 総会の後、広島・長崎原爆犠牲者追悼セレモニーを行いました。
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 広い会場内をアコーデオンとアクロバットを先頭に横幕を持って回り、5カ所で止まってスピーチ、被ばく者の詩等を朗読しました。
 野外食堂で食事中の人々を始め、多くの人が関心を持って聞き入り、私達の手編みの横幕は注目の的でした。
 ここ数年、毎年広島・長崎セレモニーに参加していますが、こんなに多くの人達の前でアピールできたのは初めてです。

 反原発・反核運動は新たなる飛躍を試みようとしています。
 秋以降のアクションに乞うご期待。
 参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。

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category: アクション

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