ロジスティクス
ロジスティクスとは、ロジスティクスの意味
ロジスティクスとは、物流の一連の流れを最適化し、さまざまな工程を一元化して管理すること。わかりやすくいうと、製品の保管から輸送、包装、流通加工などの流れを企業が一括で管理して、素早く届けたり、製品が消費者に届くまでの流れに無駄がでないようにしたりするという意味である。英語ではlogisticsと書き、もともとは兵站という意味で使われていた。ロジスティクスの目的
ロジスティクスの目的は物流の管理を最適化して、消費者のニーズに対応したり、より良い取引をしたりすることにある。また、会社全体で自然環境への配慮や職場環境の改善を目指したり、コストや在庫を減らしたりすることを目的とする場合もある。logistics(兵站)は、軍事用語としてはもともと武器や食料などの物資を、後方から前線へと補給する活動のことを意味する。ビジネス用語として用いる際には、ビジネス・ロジスティクスという表現をすることも多い。ロジスティクスに関連した資格試験に、ロジスティクス・オペレーションがある。ロジスティクス・オペレーションは、厚生労働省が定める職業能力評価基準に準拠した資格試験で、輸送や保管に関わる基礎的な知識や、ユニットロードシステムや荷役、保管に使う機器の知識などについて出題される。
logistics
「logistics」とは、「兵站学」や「物流」といった物資やモノを必要に応じて生産し必要なところに届けることまでを目的としたモノの一元管理を意味する英語表現である。
「logistics」とは・「logistics」の意味
「logistics」とは、「兵站学、物流管理、ロジスティクス、事業計画」といった意味を持つ英単語である。元々は軍事に関わる「兵站学」を意味する言葉であり、「戦争下、作戦を遂行する部隊に対する物資の補給や整備、兵員の衛生、施設の構築や維持などを支援する計画やその問組」や「戦闘中、実際に攻撃を行わない後方支援を行う部隊の活動など」を示す言葉である。「必要なものを、必要な時に、必要な量を、必要な場所に補給すること」が「logistics(兵站学)」の神髄であるとされる。世界的には近代以前からこのような考え方があったとされ、例えば、兵站能力に優れていたと評価される13世紀のモンゴル軍は、300キロ近い距離を3日で移動できたと言われる。このような意味から転じて、現代のビジネスにおいて「原材料の調達、生産製造、販売に至るまでの物流・管理」を示す用語として用いられるようになったとされる。言葉の意味を明確にするため、「business logistics(ビジネスロジクティクス)」と呼ぶこともある。日本語においては「物流(管理)」と訳されることも多いが、単純な荷物の動きだけではなく、商品の生産から消費されるまでの全体をより効率よくすることを目的としている。このような意味を持つ最適な日本語がないため、「logistics」をカタカナ読みした「ロジスティクス」という表現が用いられることも多い。「logistics」は様々なシーンに用いられることがあり、例えば「meeting logistics」という表現で「会議の効果的な実施方法、運営手順、必要なもの」などをまとめて示すことがある。
また、「logistics」から派生した言葉として「logistically」があり、「ロジスティクスに」といった意味を示す。
「logistics」の発音・読み方
「logistics」の発音記号は「loʊdʒístɪks」であり、カタカナ読みすると「ロジスティクス」となる。「logistics」の略語
「logistics」の略語は、英語の場合「LOG」である。日本語においては「ロジ」と呼ばれる。「logistics」の語源・由来
「logistics」の語源は、フランス語「logistique」であるとされる。「logistics」と「logistic」の違い
「logistic」は「兵站学の、物流の」といった形容詞として用いられる。その他、「記号論理学」という名詞、「記号論理学の」といった形容詞の意味も持つ。一方、「logistics」は名詞である。「logistics」を含む用語の解説
「LOGISTIC関数」とは
「LOGISTIC関数」とは、「LOGISTIC方程式(ロジスティクス方程式)」で求められる解の関数のことを示す言葉である。「LOGISTIC方程式」は生物の個体数の変化を示す数理モデルの一種で、人間であれば人口の変動を示すことができる。解は特徴的なS字型の曲線を描くため、「LOGISTIC曲線(ロジスティクス曲線)」と呼ばれる。
「logistics」の使い方・例文
「logistics」は「兵站学、物流」といった意味を持つ英単語である。「We are learning about logistics in history.(歴史上の兵站学について学んでいます)」や「Logistics costs continue to increase.(物流費用は増加し続けている)」といった表現ができる。荷物を運搬するという意味にとどまらず、生産から消費に至るまでのすべての工程において、包括的な「モノ」の計画・管理を意味するため、日本語においては「ロジスティクス」とカタカナ語を用いることも多い。具体的には、「Our company is focused on logistics.(我が社はロジスティクスを重視している)」や「We will contribute to the realization of more efficient logistics.(より効率的なロジスティクスの実現に貢献します)」といった形となる。「物流」という用語には「logistics(ロジスティクス)」と同様の意味があり、「輸送」や「運輸」とは異なるため、「物流」と訳されることも珍しくはない。例えば、「logistics center(物流センター)」や「logistics services(物流サービス)」、「international logistics(国際物流)」といった用語に見られる。前後の文脈やカタカナ語の頻度などの合わせて、「物流」とするか「ロジスティクス」とするか判断する必要がある。
「logistics」の英語での説明
Logistics refers to the planning and activities of supply support for troops in war. It has evolved from there into a business term meaning the planning and management of the movement of goods from production to consumption.ロジスティクス【logistics】
ロジスティックス【logistics】
ロジスティクス
ロジスティクスは、もともと軍隊用語で兵站(へいたん)と訳される。
作戦計画に従って兵器や兵員を確保し、管理し、補給するまでの全ての活動を言う。前線で戦闘に従事する前方業務に対して、後方業務または後方支援と呼ばれる業務領域を指す。
ロジスティクスという言葉は、「物流」と同義語的に扱われることも多いが、本来のロジスティクスは、調達から販売、消耗部品の供給という物流的な側面の他に、設備メンテナンス体制や製品のライフサイクルを課題にする広範な領域の業務を対象とする。
あえて見方で識別すれば、ロジスティクスは、物本来の機能を発揮させるための支援に着目しているのに対し、物流は、物の移動や滞留に着目しているとも言える。
なお、「物流」という言葉は、Physical Distributionの訳である「物的流通」の省略形が定着したものである。
ロジスティクス
【兵站】(へいたん)
Logistics.
軍隊組織が戦闘能力を維持するために必要な雑務の総称。
実際に戦闘を行う部隊よりもはるかに巨大な部門で、現代では総兵員数の9割以上を占めるほどである。
経済的にも甚大な負担であり、近年では業務の一部をコストの低いPMCに委託するケースも増えている。
実際に行う活動としてはおおむね以下の要素が含まれる。
- 兵器とその弾薬、燃料、整備部品などの補給
- 食料や水をはじめとする、兵士の生活に必要な物資の補給
- 給食や給水、入浴、洗濯、宿舎など兵士の生活を支えるサービス
- 医療
- 兵器の維持管理、整備
- 通信・連絡網の配備と維持管理
- 将兵の士気を維持するための娯楽
- 金銭の出納、文書作成・管理などのデスクワーク
- 兵站を維持するための兵站
- その他、作戦に応じて必要な後方支援
部外者の目からはあまり目立たないが、実態としては軍隊の中核を占める。
戦争の決着は敵の兵站を破壊する事によって行われ、前線の部隊を排除するのはその手段に過ぎない。
実際、ほとんど交戦しないまま兵站不足によって自壊してしまった軍隊も歴史上に数多ある。
例えば、現代陸軍の機械化歩兵1個師団を戦闘態勢で活動させるには、1日あたり2,000~3,500トンの各種物資が必要になる。
その物資は後方から毎日欠かさず、しかも不定期に機動する前線まで滞りなく送り届けなければならない。
また、兵站網そのものを維持するためにも、前線に送る数倍以上の兵站がさらに必要とされる。
そして、それらの補給が滞った途端、前線の部隊は撤退か死守か、さもなくば降伏かの決断を迫られる事になる。
機械化された軍隊が無補給で戦えるのは、長くとも数日程度に過ぎないからだ。
「輜重輸卒(しちょう・ゆそつ)が兵隊ならば、蝶々とんぼも鳥のうち」
日本の旧軍において、兵士の間で歌われていたざれ歌。
陸海軍を問わず、旧軍には兵站要員を一段下に見る風潮があった事を示す傍証といえる。
兵科間での軋轢は軍隊において珍しいものではないが、多数派である兵站が軽蔑されるのは珍しい。
軍事史研究によれば、旧軍は作戦や用兵の段階でも兵站を軽視する傾向が強かった。
正面戦力だけは当時の列強に追随可能な水準にあったものの、それを支える兵站は総じて貧弱であった。
その弱点は第二次世界大戦において露呈し、太平洋戦争後半における数々の悲惨な戦局を生み出す原因となった。
とはいえ、これを無能や怠慢だと考えるのは必ずしも正しくない。
当時の日本には、その正面戦力に見合った兵站を維持しうる経済力は備わっていなかった。
また翻って、当時の国際情勢下で国家の独立を保つには軍拡(殊に正面戦力の拡充)が急務であり、兵站に見合った軍隊しか持たないのは国家的自殺に等しかった。
当時まだ中小国に過ぎなかった日本にとって、兵站軽視より合理的な決断があり得たものかは疑わしい。
ただし、こうした決断が将兵に偏見をもたらし、兵站軽視が慣習化・常態化する要因になった可能性は否定できないし、そのような決断自体が十分に配慮されていない短絡的判断であった可能性もまた否定できない。
ロジスティクス
マシン、パーツ、機材などの輸送、流通システムのこと。WRCではヨーロッパラウンドを2セット、ヨーロッパ外のラリーを1セットの機材でカバーするが、F1のようにパッケージの輸送はなく、各チームが独自のアレンジを行う。14か国を転戦するため輸送方法もエア、コンテナ船、陸路など多岐にわたり、確実にラリーを実行するためにはロジスティクスが重要となる。ワークスチームでは専門の担当員をおき、ロジスティクスを委託するエージェントも2つ程度に集約している。
ロジスティクス
【英】:logistics
概要
経済活動において, 顧客が本当に要求するものを, 要求する量だけ, 要求するときに, 要求する場所へ供給するための諸活動をロジスティクスと呼ぶ. 効果的なロジスティクスを実現するためには, 個々の物流業務の改善だけではなく, 調達, 生産, 物流, 販売などからなるシステム全体をトータルに捉えた最適化が必要となる. もともとは軍事用語の「兵站」に対応し, 物資や兵員供給などの後方支援を意味していた.
詳説
経済活動では, 生産者から消費者へ製品やサービスなどの商品を供給することでさまざまな価値が生み出される. これを生産者の立場からではなく, 顧客である消費者の側に立って考えると, 顧客が本当に要求する商品を, 要求する量だけ, 要求する時に, 要求する場所まで供給することが重要であり, そのための諸活動をビジネスロジスティクス, または単にロジスティクスと呼んでいる.
ロジスティクスとは, もともと兵站とか後方支援を意味する軍事用語であり, 戦地での物資や兵員の調達, 輸送, 管理をトータルな戦略にもとづいて行うことを意味していた. この概念が, 企業活動の中で特に物流(physical distribution)の分野に転用され, 現在では生産や販売も含む概念に拡張されて用いられるようになったのである. つまり, ロジスティクスとは, 「顧客の要求に適合することを目的として, 調達・生産・物流・販売を効率的・総合的におこなうこと」ということもできる.
ロジスティクスを進める上での本質的な要因として, そもそも生産者と消費者には, 空間的なギャップ, 時間的なギャップ, 社会的なギャップの3種類のギャップがある点が指摘できる.
- 社会的なギャップ… 生産者と消費者は, 通常, 経済的に別々の主体である. したがって, 所有権に移動にともない, 受発注や代金決済などの事務処理や, 検品, 検収などの作業をあわせて行う必要がある.
さらに商品は, より消費者に近づくにつれて個別の品揃えが要求されるのに対し, 生産者側では大量一括処理が効率の点から適しているという要因も指摘することができる.
図1:ロジスティクス全体の流れ |
これらの要因を克服するために, 一般的には図1に示すような卸や小売りといった流通業者が存在し, さらに物流業者も加わって物の流れと情報の流れを媒介する機能を担っている.
近年, ロジスティクスが注目されるようになった背景には, 顧客の要求がますます多様化し, より多頻度で多品種少量の注文に対しても最短のリードタイムで対処できることが求められるようになった点があげられる. そして, 発注方法, 納品方法についてもさまざまな要求に対応できなければならない. さらに, 公害や交通渋滞など地域の環境問題に対する配慮も重要であり, このような点をすべて満足するような製品供給のしくみを, できるだけ低コストで実現しなくてはならないのである. この問題に対処するためには, 輸送, 保管, 流通加工, 包装, 荷役, 物流情報といった物流に関する基本機能を部分的に改善するアプローチでは限界があることは明らかであり, 部品や資材メーカーから最終消費者に至るサプライチェーン全体の物の流れと情報の流れの最適化が必要となる.
ロジスティクス全体の最適化を実現するためには, 今まで各企業が個々にもっていた物流システムおよび情報システムを企業の垣根を越えて統合し, それぞれのケースに応じて再構成することが求められている. 例えば, 物流の統合化として, 配送先を同一とするいくつかの企業がグループを形成し, パレットの共通化, 規格化などを経て, 共同配送, 共同輸送を実現し効果をあげている例が報告されている. また, メーカーが流通機能を取り込むケースやその逆のケースなど, 垂直的な統合も進められている. さらに, サードパーティー・ロジスティクスと呼ばれる, 第三者が主体的かつ総合的にロジスティクスを進めるケースも見られる. そして, これらの物流システムの統合化とあわせて, ロジスティクスを構成する企業間の情報システムの統合も進んでおり, VAN(付加価値通信網)を用いた共同受発注システムや, 小売店とメーカーを直結したCRP(連続充填プログラム), そしてインターネットを利用したダイレクトマーケティングなど, 水平的または垂直的なシステムの統合と再構成が現在盛んに行われている.
[1] 阿保栄司, 『ロジスティクス革新戦略』, 日刊工業新聞社, 1993.
[2] 圓川隆夫, 『トータル・ロジスティクス -生販物統合化のキーポイントー』, 工業調査会, 1995.
[3] 苦瀬博仁, 『付加価値創造のロジスティクス』, 税務経理協会, 1999.
[4] 富士通ロジスティクスソリューションチーム編, 『先端事例に学ぶロジスティクスが会社を変える』, 白桃書房, 1999.
生産・在庫・ロジスティクス: | プル方式 メディアン問題 ラインバランシング ロジスティクス ロジスティクスネットワーク設計問題 ロットスケジューリング ワグナー・ウィッティンモデル |
ロジスティックス
ロジスティックスとは、もともと「兵站(へいたん):戦闘部隊の後方にあって、人員・兵器・食料などの前送・補給にあたり、また、後方連絡線確保にあたる活動機能(大辞林)」を表す軍事用語であり、経済において原材料調達から生産・販売に至るまでの物流を企業が合理化するための手段をいう。「材料の調達から, 生産,最終ユーザーへの製品の配達,廃棄/回収までのトータルなものの流れを扱う活動」と定義される。
国際保健の分野では医薬品や医療機材の試薬等の消耗品におけるロジスティックスが問題であり、拡大予防接種計画におけるワクチンのコールドチェーン(cold chain)整備もロジスティクスの1例である。ロジスティックスには施設配置、需要予測、生産計画、調達、輸送、倉庫・保管、在庫管理など多くの過程が関係しており、また、中央レベルから地方、コミュニティレベルまで広範囲でかつ、多くの施設・機関が関係するため、その整備や改善は容易ではないが、ロジスティックスの改善は病院やヘルスセンター等の医療施設のパフォーマンスに直接、関係し、その医療サービスの質の改善と深く結びついている。(三好知明)
参考資料:
高橋輝男 他,「ロジスティクス---理論と実践」,白桃書房,1997
JICAラオス事務所ホームページ、保健ロジスティックス強化プロジェクト
http://www.jica.go.jp/laos/japan/activities/logist...
- Logisticsのページへのリンク