まし
[助動][(ませ)ましか|○|まし|まし|ましか|○]動詞・助動詞の未然形に付く。
1 反実仮想を表す。
㋐多く上に「ませば」「ましかば」「せば」などを伴って、事実に反する状態を仮定し、それに基づく想像を表す。もし…だったら…だろう。
「草枕旅行く君と知らませば岸の埴生(はにふ)ににほはさましを」〈万・六九〉
㋑事実とは反対の状態を想像して希望する意を表す。もし…ならよかったのに。
「思ひけむ人をぞともに思はましまさしやむくひなかりけりやは」〈古今・雑体〉
2 上に疑問語を伴って、疑いためらう気持ちを含む意志を表す。…しようかしら。…したものだろうか。
「あな恋し行きてや見まし津の国の今もありてふ浦の初島」〈後撰・恋三〉
「やがて失(う)せぬる人にてこそあらましか」〈宇津保・俊蔭〉
「飛騨たくみほめてつくれる真木柱たてし心は動かざらまし」〈賀茂翁家集〉
[補説] 未然形「ませ」「ましか」は「ば」を伴って、「ませば」「ましかば」の形で用いられるが、「ませ」は主に奈良時代に用いられ、平安時代以降は和歌以外には用いられなくなる。また、已然形「ましか」は、ほとんど係助詞「こそ」の結びとして用いられる。3は主として中世以降、擬古文などで「む」と同じ意味で使われる用法である。
まし
[助動]⇒ませ[助動]
まし【増し】
読み方:まし
[名]
1 ますこと。ふえること。
「少し急ぎの事でもあり—(=割増料)は上げようほどに」〈一葉・十三夜〉
2 割合・数量・期間などを表す語に付いて、その分だけふえることを示す。「二割—の売り上げ」
[形動][文][ナリ]どちらかといえば他よりすぐれているさま。まさっているさま。「もう少し—な案はないか」「これでもないより—だ」
まし【×汝】
まし【▽猿】
ま‐し【麻糸】
ま‐し【麻紙】
まし
在し、坐し、申し
益し、増し
摩し
申し
マシ
まし
「まし」の例文・使い方・用例・文例
- ジョージ・ルーカスという人があなたに会いにきました
- 上記の点に再度立ち戻ることにしましょう
- 彼は私を残して姿をくらました
- 7年ぶりに帰省しました
- ごめんなさい,グラスを割りました.そのつもりはなかったのです
- 混んだバスの中で彼女に偶然会いました
- 仕事をやり遂げました
- 彼が病気だということを考慮しましたか
- 彼に電子メールを受け取ったと知らせましたか
- 「昨日は授業で何をしましたか」「実は,授業には行きませんでした」
- 居間の方へ移りましょう
- 荷物が届きましたらご通知ください
- 私たちは午後2時に会いました
- 父は70歳で死にました
- 昔々,ある小さな村に赤ん坊が生まれました
- 祖父はしばらく前に亡くなりました
- 目覚まし時計を6時にセットする
- 目覚まし時計が5時に鳴った
- 人はだまし合うことがあまりに多い
- 「また昼食時に会いましょうか」「私はそれで構わない」
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