創作絵本カテゴリーの記事 : One day 　

　芥子の中で

ウォーターフォード／F６

Date: 2015.05.21 Category: 創作絵本 Comments (0) Trackbacks (0)

『ぶんきち　ぶんぶん』

え・おはなし　森島朋子

ぶんきち　ぶんぶん　あかちゃんうまれた　えーんえーん　よいよい
きょうから　お兄さん

ぶんきち　ぺたぺた　あかちゃんの　おへやをつくるよ　つよいかべ
おへやは　きらいなろっかくけい　みつでつくるろっかくけい

ぶんきち　むんむん　おつぎのおしごと　おもいぞ　おもいぞ　よっこらしょ　
みんながあつめた　あまいみつ　くらいそうこに　はこぶぞ　よいしょ

ぶんきち　こねこね　　みんなで　こねこね　ぺったんこ
おいしいおだんご　できるかな　みつのおだんご　できるかな

ぶんきち　つくった　とくべつおりょうり　じょうおうさまにはこびます
ぶんきちも　かぞえきれない　きょうだいたちも　みんなじょうおうさまのこどもたち
テーブルもおしゃれして　とくべつおりょうりめしあがる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（続く）

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Date: 2013.05.15 Category: 創作絵本 Comments (0) Trackbacks (0)

ワトソン／F１０

　季節は、もう秋の末で寒うございましたから、熱いお汁が身体をあたためて、たいへんうもうございましたが、茶わんは厚いから、けっして手が焼けるようまことがありませんでした。
　殿さまは、このとき、ご自分の生活をなんと煩わしいことかと思われました。いくら軽くたって、また薄手であったとて、茶わんにたいした変わりのあるはずがない。それを軽い薄手が上等なものとしてあり、それを使わなければならぬということは、なんといううるさいばかげたことかと思われました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小川未明『殿さまの茶わん』より

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Date: 2012.10.05 Category: 創作絵本 Comments (0) Trackbacks (0)

『眠い町』

デネブ／F１０

　なるほどこの町にきてみると、それは人々のいったように気味の悪い町でありました。音ひとつ聞こえるではなく、寂然（しん）としていて昼も夜のようでありました。また烟ひとつ上がっているではなく、なにひとつ見るようなものはありません。どの家も戸を閉めきっています。まるで町全体が、ちょうど死んだもののように静かでありました。　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小川未明『眠い町』より

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Date: 2012.09.13 Category: 創作絵本 Comments (0) Trackbacks (0)

『港に着いた黒んぼ』

デネブ／F１０

「あなたは、南の島で、唄をうたっていた娘さんではありませんか。いつ、こちらにこられたのですか。私は、あちらの島をたつ前の日に、あなたを、島で見ましたはずですが」と、黒んぼはいいました。
　姉は、不意に問いかけられたのでびっくりして、
「いえ、わたしは南の島にいたことはありません。それはきっと人違いです」と答えました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小川未明童話集『港に着いた黒んぼ』より

Date: 2012.09.06 Category: 創作絵本 Comments (0) Trackbacks (0)