Sidemen 17 マナのヒップ
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朝のパン/
マナの草刈り作業を見に行く。
数日顔を会わせると、隔たりはとれて「あんた今日も来たの」という感じになった。カッカッとよく笑う。
反った小型のナイフで大地を撫でるように進んでいくうちに、マナの手元には牛用の緑の細い草が山盛りになる。
広い空と野原にぽつんと私たちだけが居る。
マナの豊なヒップ。私の倍くらいはある。
日々の農作業で、どこもむっちり健康的だ。
家の庭で運ぶ、乾いた鶏糞ひと袋が15キロ。それ以上の重さの湿った発酵牛糞をサヤが袋に入れてマナが運ぶ。
頭に荷物を乗せて運ぶ姿は、工事現場(石やブロックも頭に乗せる)でも市の行き帰りでもよく見る姿だ。
やってみると、最初のしゃがんで乗せる時に力とコツが要る。首がヘンに曲がらないように一寸袋の下に潜り込むようにして、
頭の骨の中央部分に袋を乗せる。その位置をキープしたままゆっくり立ち上がると、重い土も不思議に頭だけで運べる。両手が楽だ。
子牛/
何度かの往復の後、マナは頭の手拭いを解いてコーヒー色の肌に流れる汗を拭いた。
大地は日中の熱を含んで火照っている。
アジアの「落ち穂拾い」の情景。
朝のパン/
マナの草刈り作業を見に行く。
数日顔を会わせると、隔たりはとれて「あんた今日も来たの」という感じになった。カッカッとよく笑う。
反った小型のナイフで大地を撫でるように進んでいくうちに、マナの手元には牛用の緑の細い草が山盛りになる。
広い空と野原にぽつんと私たちだけが居る。
マナの豊なヒップ。私の倍くらいはある。
日々の農作業で、どこもむっちり健康的だ。
家の庭で運ぶ、乾いた鶏糞ひと袋が15キロ。それ以上の重さの湿った発酵牛糞をサヤが袋に入れてマナが運ぶ。
頭に荷物を乗せて運ぶ姿は、工事現場(石やブロックも頭に乗せる)でも市の行き帰りでもよく見る姿だ。
やってみると、最初のしゃがんで乗せる時に力とコツが要る。首がヘンに曲がらないように一寸袋の下に潜り込むようにして、
頭の骨の中央部分に袋を乗せる。その位置をキープしたままゆっくり立ち上がると、重い土も不思議に頭だけで運べる。両手が楽だ。
子牛/
何度かの往復の後、マナは頭の手拭いを解いてコーヒー色の肌に流れる汗を拭いた。
大地は日中の熱を含んで火照っている。
アジアの「落ち穂拾い」の情景。
Sidemen 15 夜のテーブル
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dinner/
山の夜、落ち着いた年配のツーリストが多い。
食事中の幸一氏に会い、(またビールを飲んでおられる)私の出会った牛の話、幸一氏のゾウやその他の動物の話。
私は野菜や果物を購う時、半分無意識に裏のラベルを見て、産地を確認している。単に近所の農家さんを応援したい気持ちと、輸入でかかる石油・二酸化炭素のこと、何週間も前の果物が腐らないままである不自然さなどが相まって、なるべく国産品を選ぶようにしている。しかし、日本の農薬使用量は海外に比べてとても多い。
幸一氏、「日本の農業も高齢化が進んでいるよね。人手が足りないと、今まで年に数回に分けて弱い農薬を散布して収穫していたところを、一二回で効かせようと、より強い薬を使う事になってしまうんだよ。」
ネオニコチノイド系農薬など、レイチェル・カーソンが昔から警告している薬が、我々のスーパーの棚には普通に並んでいる。お手軽さを全面にしたキャッチフレーズで、中の毒性について知らないままに使っている。
帰国後確認したところ、わが家では「野菜の虫と病気に」「アリの巣消滅中」のボトル、猫のノミ捕り「フロントライン」など見慣れたものが該当していた。
農薬、遺伝子組み換え食品、放射能汚染物質、
家で使っていなくても、買ったものに混入している。今はそういう時代だ。
candle/
山道をうろうろしている犬たち。
赤いリボンと花/
dinner/
山の夜、落ち着いた年配のツーリストが多い。
食事中の幸一氏に会い、(またビールを飲んでおられる)私の出会った牛の話、幸一氏のゾウやその他の動物の話。
私は野菜や果物を購う時、半分無意識に裏のラベルを見て、産地を確認している。単に近所の農家さんを応援したい気持ちと、輸入でかかる石油・二酸化炭素のこと、何週間も前の果物が腐らないままである不自然さなどが相まって、なるべく国産品を選ぶようにしている。しかし、日本の農薬使用量は海外に比べてとても多い。
幸一氏、「日本の農業も高齢化が進んでいるよね。人手が足りないと、今まで年に数回に分けて弱い農薬を散布して収穫していたところを、一二回で効かせようと、より強い薬を使う事になってしまうんだよ。」
ネオニコチノイド系農薬など、レイチェル・カーソンが昔から警告している薬が、我々のスーパーの棚には普通に並んでいる。お手軽さを全面にしたキャッチフレーズで、中の毒性について知らないままに使っている。
帰国後確認したところ、わが家では「野菜の虫と病気に」「アリの巣消滅中」のボトル、猫のノミ捕り「フロントライン」など見慣れたものが該当していた。
農薬、遺伝子組み換え食品、放射能汚染物質、
家で使っていなくても、買ったものに混入している。今はそういう時代だ。
candle/
山道をうろうろしている犬たち。
赤いリボンと花/