ハクションクラゲ

chinmeiikimono124.jpg 北嶋廣敏(解説)・藤田和生(画)「誰かに話したくなる珍名いきもの124」という本を読んでいたら、ハクションクラゲという生物がいるという。

題名のとおり、誰かに話したくなるから記事にしているわけ。

同書によると、ハクションクラゲとは、
オキクラゲ科。本州以南に分布。傘の直径10~15cm。お椀(半球)状の傘の表面に16本の赤い放射状の筋(条紋)が入っている。触手の数は40~50本、長さは50~80cm。下面中央に4本の口腕があり、太くて長い。アシナガクラゲサナダクラゲとも呼ばれている。

一方、Wikipediaでは、アカクラゲの項目が立てられていて、
アカクラゲ(赤水母、赤海月、学名 Chrysaora pacifica)は、鉢虫綱のヤナギクラゲ属に属するクラゲの一種。日本近海の北海道以南に広く分布する。

科:オキクラゲ科  Pelagiidae
属:ヤナギクラゲ属 Chrysaora
種:アカクラゲ   C. pacifica

特徴

放射状の褐色の縞模様が16本走った直径9-15cmほどの傘と、各8分画から5-7本ずつ、合計で40-56本伸びる長さ2m以上の触手を持つ。北方性の近縁種 Chrysaora melanaster も傘に同様の縞模様があるが、こちらは触手が24本しか無いことから区別できる。触手の刺胞毒は強く、刺されるとかなり強い痛みを感じる。

Chrysaora_hysoscella_from_Enoshima_Aquarium.jpg 別名

このクラゲが乾燥すると毒をもった刺糸が舞い上がり、これが人の鼻に入るとくしゃみを引き起こすため、「ハクションクラゲ」という別名を持つ。
また、その赤い縞模様から「連隊旗クラゲ」とも呼ばれる。


前掲書「珍名いきもの」とWikipediaでは、触手の長さとかが微妙に違うけれど、同じ生物を説明していると思う。
(写真はWikipediaから)

で、なぜ、「珍名いきもの」にとりあげられている数多の生物のなかからハクションクラゲをとりあげたかというと、次のような説明があったから。
大阪冬の陣の際、真田幸村がこのクラゲの粉末を武器の1つとして戦いに利用したという伝説がある。
hennaikimonocover.jpg 別名のサナダクラゲというのはこの伝説から来ているのだろう。
さて、来年の大河ドラマでは、この伝説は採用されるだろうか。

ところで、「珍名いきもの」は2015年6月25日初版だが、以前(2004年)、早川いくを「へんないきもの」という本が出てベストセラーになり、類似書がいろんな著者の手により出版されている。「珍名いきもの」も類似書と言えるだろう。

「へんないきもの」は表紙にオオグチボヤの印象的な画が使われていた。「珍名いきもの」の方にもホヤの仲間で、ウルトラマンボヤというのがハクションクラゲの次の項目で取り上げられている(姿も名前のまま)。


二匹目、三匹目のどじょうというわけだが、生き物の世界には、まだまだいろんなどじょうがいそうだ。

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