ginkgo、gingko、ginkyo

少し前、3月の話になるが、公立高校の入学試験で出題ミスがあったそうな。

英語の試験で、設問文中で、「銀杏」に ginkgo gingko の二様の綴りが混在していたそうだ。
報告してくれた人(英語の先生)によれば、念のために辞書を調べると ginkgo gingko も載っているのがあったそうだ。
話を聞いて、すぐに、もともと ginkgo と綴ること自体が ginkyo の誤植だろう、何を今さら。100416_04.jpg

ginkgo の綴りについては思い出がある。
昔、世話になった通訳さんが「銀杏はなぜ ginkgo と綴るのか、 gingko なら分かるが…」と仰っていたのが記憶に残っていて、それから何年も経ってからだが、IBMのCI誌「無限大」を読んでいたら、ケンペルの「日本誌」のことが書かれていて、ケンペルは ginkyo と書いたのだが、 y g と紛らわしくて、 ginkgo と誤植したのが印刷されて広まったという解説があり、そういうことだったのか、と合点し、昔から気にかかっていたことをあらためて思い出し、かつ解決したということがあった。
(今だったらインターネットで調べるとすぐに答えが見つかるような話だが、すぐ見つけて、すぐ忘れるような気もする。長い間ひっかかってるからこそ忘れないのかも)

こういう過去の経緯があったので、入試のミスの話を聞いて、直ちに、そもそも ginkgo ginkyo の誤植でしょう、と返したわけだ。
(結局、間違いとは言えないが、受験生を混乱させたかもしれないとして採点対象外になったそうだ。スペルの違いに気づいた人もほとんどいないらしいが、この問題を一所懸命やった子には不利になったのでは。だいたいこの手のスペル違いは実社会でしょっちゅう遭遇するはず。それで混乱してては英語力はありません。)

英語の綴りというのは例外が多くて、有名なジョーク(?)で、 fish はこれからは ghoti と綴ろうというのがある。 gh enough とか tough とかの gh で音 f を、 o women o で音 i を、 ti nation とかの ti で音 sh 、結局、 fish となるという話である。
例外的な綴りを改めようという話もあるようだが、なかなかそうはならないようだ。一方で、 you u through thru to 2 (例えば、com to exe を com2exe)としたりするのも良く見かける。(英語失敗小噺で、日本人がアメリカで電車の切符を買おうと思って、"to New York" と言ったらチケットが2枚出てきた、これはいかんと思って、"for New York" と言ったら今度は4枚出てきた、これは困った「エーと、エーと」と考えていると8枚出てきた、という噺があった)

ところで ginkyo が載っている英語辞書はないらしい。英米ではいまだに誤植を修正する気はないようだ。

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