クローンペット

20240719clonepet.png テレビの情報番組で、クローンペットというものが紹介されていた。
ペットロスに対応するため、飼い主がクローンを作ってもらうのだという。

動物のクローンといえば、クローン羊ドリーというのが(知られている中で)最初(1996年)の例だったと思う。つまりクローン動物を作ることは30年近くも前に成功していたが、その後、クローン動物の事例については、私は全く知らなかった。

しかしこの30年弱の間に、クローン動物を作る技術はかなり進歩したらしく、既にビジネスとなっているのだという。
件の情報番組で紹介されていたのは、中国のシノジーンという会社である。

(⇒シノジーン社日本代理店

600万円(報道時。サイトの情報では50,000US$)。既に600体の実績があるという。

クローン動物といえば、「ジュラシック・ワールド」に出てくるメイジー・ロックウッドという少女であったり、臓器移植のためにクローンを作るという設定の小説や映画があるようだ。まだSFの世界だと思っていた。
それが今ではビジネスで、しかもドリーのときより随分簡便に作れるようになっているらしい。

クローンというと同じDNAを持っているから元の動物にそっくりのものができるというが、半分はそのとおりだろう。それは一卵性双生児と同様のそっくりさだと思う。しかし全く同じかといえば、動物の発生・成長はDNAだけで完全に決まるのではなく、エピジェネティックスという考え方もあるように、さまざまな要因でバリエーションは生まれる。
だからクローンペットは元のペットと良く似てはいるけれど、見た目や性格に個性は出てくるだろう。

植物は、挿し木その他の方法で、昔からクローンで繁殖させている。ソメイヨシノなどは全部がクローン。
だから動物もクローンをいやがることはないのかもしれない。
それではお前のクローンはどうなんだ、と言われたら、SFにでてくる臓器移植用クローンはメリットがあるように思うけれど、クローンとして作られた側にとってはどうなんだろう。

中国でも人間のクローンは禁止だそうだが、何といっても情報統制の国だから本当のところはどうなんだろう。


ips細胞を使った再生医療では、特定の臓器を作り出すことができつつある。そうなるとこういう難しい問題を避けられるようになるのかもしれない。

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