ボードゲーム:魔女裁判
ルールは結構複雑だが、やってみると案外すんなりできそうだ。
数人でプレイするのだが、基本的にカードとサイコロでゲームが進行する。カードは、告発者、被疑者被告人、証人、そして申立てと抗弁という5種類があり、最初に各プレーヤーに10枚配られる。そして場には、5枚のカードが表を向けて並べられ、それぞれ交換価値がタダ、5ドル、10ドル、15ドル、20ドルと決められている。その横にカード束がある。
各プレーヤーは、自分の番になると、カードを購入するか、場のカードに告発者があり手持ちカードに被疑者があればその2つを並べて弁護人待ちの事件を作ったり、他人のところで作られている事件の弁護人になったり、することが出来る。最初のうちは、カードを購入することで順番を回していくが、途中から事件を作り出す人が出てくる。そして誰かが弁護人に立候補すると、その人にはまず弁護料が支払われる。カードには、被疑者であれば怪しさ、告発者であれば深刻さの数が記されており、それらを合計した数が事件の有罪無罪を分ける心証度となる。その心証度は、陪審ボックスにコマを置いて示す。
検察官役は証人カードを出したり申立てカードを出したりし、弁護人役も証人カードを出したりして、それぞれのカードの組み合わせやサイコロにより心証度を上げたり下げたりする。検察官は最終弁論の権利があるので、弁護人の出方を待って更に態度を決められる。
そうして弁論がつきたところで、なんと司法取引も出来る。これは多数の参加者がいれば、その中の弁護人と検察官とが場に積まれた事件処理料を話し合いによって分け合うことが出来るといううまい手であるが、判決で勝てば、丸取り出来るところを山分けするのであるから、勝てそうだと一方が思えば話し合いはまとまらない。
判決は、サイコロを2つ降って、事件の心証度の数字と足して13以上となれば有罪、検察官役の勝、それ未満であれば無罪で弁護側が勝つ。従って、6点以下なら無罪の確率が高いが、7点以上なら有罪の確率が高くなる。
こうして書いてみても、果たして伝わるか微妙なところだが、結構うまくできたゲームだ。
なお、本物の魔女裁判を知りたい人は、以下の本がおすすめだ。
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