litigation:兵馬俑の所有権争い
中国の秦の始皇帝由来の兵馬俑の所有権争いが、日本の法廷で争われている。
見出しにもあるように複製についてなのだが、33体の購入費が7600万円とのことだ。
事案は、民法か、民訴のテストに出てきそうなもので、原告の夫は被告が兵馬俑複製を購入するために7600万円を融資し、購入した品を担保として取得し、融資が返済されないので所有権を確定的に取得した。
そして夫の死後、原告が被告に兵馬俑の処分を委ねていたところ、被告はその兵馬俑を自らの所有物として売却しようとしたので、返却を求めたというのである。
特定の動産を譲渡担保にとって、所有権を取得した上で処分を委ねていたということになろうか。
一審神戸地裁は、原告の主張を認めて、現在控訴審係属中とのことである。
| 固定リンク
「法律・裁判」カテゴリの記事
- Arret:欧州人権裁判所がフランスに対し、破毀院判事3名の利益相反で公正な裁判を受ける権利を侵害したと有責判決(2024.01.17)
- 民事裁判IT化:“ウェブ上でやり取り” 民事裁判デジタル化への取り組み公開(2023.11.09)
- BOOK:弁論の世紀〜古代ギリシアのもう一つの戦場(2023.02.11)
- court:裁判官弾劾裁判の傍聴(2023.02.10)
- Book:平成司法制度改革の研究:理論なき改革はいかに挫折したのか(2023.02.02)
コメント