男性DV被害者のためのシェルター設置へ
NHKの北海道ローカルニュースによれば、地方自治体としての北海道がこの秋から男性のDV被害者のためのシェルターを設置するとのことである。→DV 男性専用保護施設開設へ
北海道内には12ヶ所の女性被害者向けシェルターがあるが、男性向けはない。そして被害実態としては全体の1%程度とはいえ、昨年35件の相談があり、その中には深刻なものも含まれていたという。
そこで、この秋から道内に数カ所の男性向けシェルターを作るということである。
男性向けシェルターを設けることの必要性は、異論の余地のないところであろう。
予算の使い道として現状の女性向け施設についても十分ではなく、そちらの方の強化充実、あるいは民間施設に対する支援の充実も必要であり、さらに待遇面では男女を問わず、リーガルサービスの向上とそれに必要な金銭的支援も切実に必要である。
男性被害者に目を向けることは大変良いことだと思うが、目玉的に打ち上げるのではなく、バランスのとれたDV被害防止・被害者救済施策を実施していくべきとの思いに駆られるニュースであった。
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