2016年9月13日に行われた、広島対中日の公式戦23回戦の試合結果
広島 000 310 000|4
中日 000 000 000|0
勝 ジョンソン 15勝6敗
負 大野 7勝9敗
S -
【本塁打】なし
CSに向けてのテストケースが増えてくると思われる今週からの試合は、まずスタメンに久々となるルナの名前がある。
そしてその並びについては驚きも大きい。
6番ルナ、7番エルドレッドというのは、タイトル争いをしている選手を上位打線にしているという意味もあるが、相手に与えるプレッシャーは大きいのではないだろうか。
さて、その打線が機能するかどうか、注目なのは菊池の右膝の状態。
日曜日の試合では、とても全力疾走できる状態ではなかったが、どこまで回復しているかで打線の繋がりにも影響が大きい。
初回のカープの攻撃は、田中がアウトコースのボールになるスライダーで空振り三振、菊池はセンターフライで全力疾走するシーンは見られなかった。
2アウトから丸が初球を打ってライト前ヒットで出塁したが、新井はセンターフライで得点ならず。
ただ、菊池にしても、新井にしても多少詰まりながらでもセンター方向へライナー性の打球を飛ばしており、打ち方としては悪くなさそう。
そして、野村と14勝で並んでいるジョンソンが先発マウンドに上がる。
先頭の大島を、スライダーで引っ掛けさせてセカンドゴロに打ち取るが、2番の近藤にはインコースのストレートをセンター前ヒットとされる。
このボールが甘かったことをすぐさま修正し、もっと厳しインコース攻めを見せていくことになる。
初回のジョンソンは、コントロールが定まらないこともあるが、今日は序盤からコントロール面に不安がないことで石原の思い通りの打ち取り方で後続を断った。
2回のジョンソンは平田にインコース攻めを見せ、空振り三振を奪うと、高橋周はアウトコースのスライダーで空振り三振を奪うなど、三者連続三振。
今日は四球絡みでの失点の可能性が低く、あとはエラー絡みでの失点を防げれば隙はない。
また、大野のピッチングは高めのボールが多く、捉えられそうはあったが、あと一本が出ない展開。
ようやく4回に、先頭の新井が四球を選んで出塁すると、鈴木は低めの難しいスライダーを上手く拾ってセンター前ヒットで続く。
ルナは良い当たりのレフトフライに倒れるが、エルドレッドが右打ちを見せてライト前ヒットで1アウト満塁。
ここで石原が初球のスライダーを狙い打ち。
引っ掛けさせてショートゴロ併殺打を狙ってくるのを見透かしたように、引っ張り切らず軽く合わせたようなバッティングで左中間を破り、3点タイムリー二塁打を放った。
5回にも鈴木のレフトフェンス直撃のタイムリー二塁打で1点を追加するが、今日の鈴木は1打席目でセーフティバントを決め、2打席目は技ありのセンター前ヒット、3打席目は長打力を発揮し、打つだけではないところを見せている。
また、今日のカープの守備は、新井が牽制球を落としたり、田中がエラーをしてしまったりと、ちょっとピリッとしない感じが強い。
ジョンソンの失点パターンとして、エラー絡みという心配はあるかなというところで、そのエラーでのランナーは返さずに粘っている。
6回裏には、エルナンデス、福田に連続ヒットを打たれてノーアウト1、2塁のピンチを背負うが、このイニングは徐々にボールが高くなり始めている。
藤井はアウトコースのボール気味のチェンジアップを振らせて三振に打ち取り、高橋周はアウトコースのストレートで見逃し三振。
2アウトまで漕ぎつけた後、久々にビシエドが代打として登場してきた。
やはり長打警戒という意識が強くなったのか、コントロールミスで、足下へのワンバウンド投球となり、指先をかすめたような死球で2アウト満塁のピンチ。
杉山には、アウトコース高めに浮いたストレートを弾き返され、右中間に鋭い打球を飛ばされるが、丸が追い付いて無失点で切り抜けた。
現状では、ジャクソンがリフレッシュのため一軍登録を抹消されており、勝利の方程式というのは仮のメンバーで行うことになる。
昨シーズンセットアッパーとしての経験のある大瀬良がその一角に入ってくるとして、今村、中崎に繋ぐには、7回まで先発が投げ抜くか、大瀬良、岡田、一岡あたりが7回を担うかというところ。
そしてジョンソンは7回も続投し、三者凡退で抑えて、7回無失点で役目を果たした。
8回のマウンドには今村が上がり、先頭のエルナンデスに左中間を破られる二塁打を打たれる。
こういう展開で登板する今村の役割は、1点は取られても大量失点を避けるピッチングをすること。
福田を見逃し三振に打ち取り、まず1アウト。
今村対藤井は、どうしても相性的なものが頭を過ってしまうが、追い込んでからのインコースのストレートで詰まらせてショートフライで2アウト。
高橋周にはインコースのストレートを続けて、何球も粘られたが、最後はアウトコースのフォークで空振り三振。
1つずつアウトを積み重ねるピッチングで、無失点で切り抜けた。
9回表の攻撃では、先頭の野間がエルナンデスのエラーで出塁し、アピールするにはもってこいの場面だったが、盗塁死となってしまう。
見え見えの状況で盗塁を決めるのは難しいのは間違いないが、赤松にとって代わってCS出場するには決めないといけない。
そして個人的にもっとも安心したのは、1アウト1塁から、菊池がショート前へのボテボテの当りを放ち、一塁ヘッドスライディングで内野安打をもぎ取ったプレー。
一塁までの走塁のスピードも速かったし、ヘッドスライディングの後も痛そうな様子を見せなかった。
今日はこれだけでも十分。
9回裏のマウンドには大瀬良が上がり、無失点で抑えて完封リレー達成。
ジョンソンがリーグ単独トップとなる15勝目を挙げ、ルナ、エルドレッドそろい踏みの打線も一応の形を示せた。
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