2016年9月10日に行われた、広島対巨人の公式戦22回戦の試合結果
広島 001 220 010|6
巨人 200 010 010|4
勝 黒田 9勝8敗
負 マイコラス 3勝2敗
S 中崎 3勝4敗33S
【本塁打】坂本22号、鈴木25号、26号、松山10号
カープの初回の攻撃は、丸が足下に当たる死球で出塁するが、マイコラスの縦のカーブにバットが空を切る場面が多く見られ、まずは無得点となった。
そして勝てば優勝が決まるこの一戦、カープのマウンドには黒田が上がる。
先頭の長野に対しては、追い込んでからファールで粘られ、決して良い当たりではなかったが、ライト前にポトリと落ちるヒットで出塁を許す。
1アウトからスタメン復帰の坂本には、アウトコースのスライダーを、体勢を崩しながらレフトスタンドに運ばれ、2点を失ってしまう。
ややボールが高かったことで、バットコントロールでスタンドまで届かされてしまった。
ただ、阿部、村田はともに外野フライに打ち取って2点のビハインドで留めた。
気になるのは、3つのアウトが全てフライによるもので、黒田の投球スタイルから考えれば、ボールが高いのだろうなというのは想像がつく。
こうなると、黒田が立ち直れるかで、この試合の展開が変わってくる。
注目の2回の黒田のピッチングは、セカンドゴロと三振2つ。
3回も外野に大きな当たりを飛ばされることなく、結果的に3人で打ち取って徐々に立ち直りの兆しを見せる。
カープの攻撃は、3回に坂本のタイムリーエラーで1点を返し、反撃ムードを高めていく。
続く4回には、一巡目は苦労していたマイコラスのカーブ、スライダーを捉える。
先頭の鈴木は、じっくり貯めて真ん中高めのカーブをレフトスタンドへ放り込み、同点に追いつくと、松山も続いて2者連続本塁打で勝ち越した。
その2者連続本塁打の直後に、マイコラスが安部の足下に投げ込んで、丸に続いてこの試合2つめの死球になったところで、カープベンチはややヒートアップする。
今日の試合に関しては、セ・リーグの捕手で盗塁阻止率1位の小林を相手に、どんどん盗塁を決めていく。
死球の安部が二盗を決めてチャンスを広げ、四球を選んだ田中も二盗を決めていく。
マイコラスを走塁で崩していき、リズムを乱し、決めるのは本塁打。
5回には鈴木の2打席連続の本塁打で突き放し、試合の流れを完全に掴んだ。
黒田のピッチングも、4回は内野ゴロ3つ、5回に内野ゴロの間に1失点するものの、外野へ飛球を飛ばされてはおらず、黒田のペースには変わりない。
ただ、6回に入ると坂本へは、真ん中高めにツーシームがいってしまい、良い角度で上がったレフトフライとなる。
阿部には上手くレフト前に運ばれて1アウト1、2塁となり、村田へはインコースへのツーシームで空振り三振を奪った。
2アウト1、2塁と場面が変わり、ギャレットには低めのツーシームをすくい上げられ、ライナー性のセンターフライに打ち取る。
外野へ飛ばされるケースが増え始めたということは、そろそろ交代時期が差し掛かっていることにもなる。
7回から今村、ジャクソン、中崎を投入するには、交代のタイミングとすればもってこい。
7回表の黒田の打順で、代打エルドレッドが送られ、黒田は優勝のかかった試合の先発で、チームに勢いを与える投球を見せてくれた。
7回裏のマウンドには今村が上がり、先頭の辻の一二塁間を破ろうかという当りを打たれる。
菊池がいつものように追い付いて一塁へ送球したが、やや送球が乱れて内野安打になる。
しかし小林も代打の橋本到も力でフライアウトに打ち取り、長野をセカンドゴロに打ち取って無失点で切り抜けた。
8回表には、2アウト3塁から、新井のセカンドゴロを処理した辻が、捕球時にやや足を滑らせ、体勢を立て直さないまま一塁送球したことで、阿部が捕球しきれずにタイムリーエラーとなり、リードを3点に広げた。
8回裏からはジャクソンがマウンドに上がる。
ジャクソンは、今季の自責点は11点だが、巨人戦だけで自責点が5となっているように、巨人戦では手痛い失点をしてしまっている。
今季の4敗中、3敗が巨人戦でのもの。
今日の登板でも、先頭の亀井にライト前ヒット、坂本の当りは新井の好捕でファールフライとなるが、阿部はインコースのストレートをライト線に運ばれ、1アウト1、3塁。
村田にはアウトコースのボール気味のスライダーをライト前にタイムリーを打たれる。
阿部にしても、村田にしても、失投ではないボールを打たれており、相性通りと言ってしまえばそれまでだが、今日に関しては割り切ってリードを保てるよう、大量失点しない投球で十分。
1アウト1、2塁のピンチで、ギャレットを空振り三振、辻にはストレート、縦のスライダーをことごとくファールにされ苦しんだが、最後の最後は渾身のインハイのストレートで空振り三振。
ジャクソンが吠えた。
9回裏のマウンドには、当然中崎が上がる。
先頭の代打片岡には、2球で追い込み、やや粘られる場面はあったものの、最後はアウトコースのストレートで空振り三振。
代打の重信にしても、簡単には打ち取らせてはもらえなかったが、インローのストレートで見逃し三振。
2アウトになると、新井の目が潤んでいる。
長野はインコースのスライダーを捉えられ、レフト前ヒットを打たれて、簡単に決めさせてもらえない。
この長野のヒットで新井が少し冷静さを取り戻したようにも見えた。
亀井を2球ファールで追い込んで、石原も冷静に一球高めの釣り球で様子を見る。
そして3-2からの7球目、亀井のショートゴロを田中が捌き、一塁への送球を新井ががっちり掴んで、25年ぶりの優勝を決めた。
緒方監督、黒田、新井の3人が胴上げされたが、黒田と新井が抱き合うシーン、黒田の男泣きで、こちらの涙線も崩壊。
今日は、長々と感想を書くことはやめ、25年ぶりの優勝を堪能したい。
カープ、優勝おめでとう!
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非常に嬉しい素晴らしい日になりました!
優勝おめでとうございます!